2023-02-27
岡城跡の「城ピアノ」
岡城跡二の丸跡に設置されている休憩所には、自動販売機や椅子、お手洗いがあって、
広大な城跡散策の途中でひと休みすることができます。
ここに設置されているのが「城ピアノ」。
竹田市内の廃校になった宮城台小学校で使われていたアップライトピアノです。
岡城跡を訪れる市民や観光客がピアノを弾いて、
滝廉太郎に思いを馳せてほしいという願いが込められて設置されました。
城ピアノは誰でも自由に弾くことができるピアノです。
街なかの「街角ピアノ」や駅の「駅ピアノ」、空港の「空港ピアノ」など、
日本国内でも各地でこうしたピアノが設置されています。
これは イギリスの「Play Me, I'm Yours」という名で始まったプロジェクトにより
ヨーロッパで人気になって、世界中に広がったといわれています。
城ピアノには「荒城の月」「花」など滝廉太郎の曲の楽譜が置かれていて、
ピアノを弾いたことがない人でも楽譜を見ながら弾くことができます。
明治時代の廃城令によって、城の建物は全て取り壊され、
現在は勇壮な石垣を残すのみの岡城跡。
少年時代を竹田城下町で過ごした滝廉太郎はよく岡城跡に登って遊んでいたといわれています。
城跡内の光景はおそらく滝廉太郎も眺めたことでしょう。
滝廉太郎は竹田の町に住んでいる時に音楽の道を志し、
猛反対する両親を説得して高等小学校卒業後に
東京音楽学校(現在の東京芸術大学音楽学部)に進学。
優秀な成績で卒業後、ドイツのライプツィヒに留学しました。
ところが、留学中に当時、不治の病といわれた肺結核を患って、志半ばで無念の帰国。
23歳の若さで帰らぬ人となりました。
哀愁に満ちた曲のメロディがピッタリの岡城跡。
城ピアノで「荒城の月」を弾いて、
悲劇の天才作曲家への想いを馳せてはいかがでしょうか。
2023-02-27
【2023年】和太鼓集団「DRUM TAO」の定期公演
「DRUM TAO」をご存じでしょうか。
大分県竹田市を拠点に活動している和太鼓集団。
和太鼓演奏の中にダンスやアクロバットを取り入れるなど
独自の世界を作り上げる驚異のパフォーマンスが魅力で、
日本国内のみならず、世界各国で公演を行い、
好評を博しているエンターテイメント集団です。
DRUM TAOの定期公演は阿蘇くじゅう国立公園にある「野外劇場 TAOの丘」で行われます。
ここは雄大な阿蘇の山々を望む天空の舞台。
大自然をバックに迫力ある演奏が披露されます。
併設されている屋内施設では、コシノジュンコデザインのDRUM TAOの衣装展示をはじめ、
オフィシャルグッズや限定グッズを販売しているショップやカフェ、バー、
絶景を楽しめるテラスがあります。
2023年の定期公演は3月18日から12月10日にかけて、
毎週金曜日から翌月曜日と祝日に行われます。
DRUM TAOの圧巻の公演とともに、
竹田の歴史・文化、自然、温泉を楽しんでみてはいかがですか?
2023-02-27
春の訪れを知らせる久住高原の「野焼き」
久住高原では毎年3月に「野焼き」が行われます。
阿蘇くじゅう国立公園の一角にある久住高原。
初夏に咲き誇るミヤマキリシマをはじめ、
四季折々の草花と雄大なパノラマを楽しめます。
阿蘇山と九重連山の噴火による火砕流堆積物によって、
人々を魅了してやまない素晴らしい景観が育まれています。
そんな久住高原は標高600m~1100mにかけて
見渡す限り一面の草原が広がっています。
野焼きはこの草原の植生を維持するために欠かせない作業で、
実に1000年を超える歴史を持っている春の風物詩。
文化的景観といっても過言ではないでしょう。
野焼きによって山肌は真っ黒になりますが、
やがて植物の新芽が芽生えて、再び緑豊かな草原が広がっていきます。
野焼きは先人たちから受け継がれた人間と自然が共生する営みであり、
美しい草原の景観を維持し続けるため、
後世に受け継いでいかなくてはならない大事な作業なのです。