2018-10-12

洞窟都市マテーラ I Sassi di Matera





前回の記事で取り上げた、アルベロベッロとの組み合わせで

よく取り入れられるのが、洞窟都市で有名なマテーラです。


洞窟住居のある地区「サッシ」と、岩場につくられた教会群が、

1993年にユネスコの世界遺産として登録されました。

(英名:The Sassi and the Park of the Rupestrian Churches of Matera)


私がマテーラを初めて訪れたのは1994年のことですから、

その前年、南イタリアでは初めての世界遺産登録でした。



マテーラに訪れようとする人の多くは、旅行業界で働く人も含めて、

おそらくマテーラが「世界遺産だから」、行くのだと思います。


でも私にしてみれば

「近所のやんちゃな子供が、いつのまにか大スターになった」

という感じで、親近感のある存在です。




" 12 - ITALY - Sassi di Matera UNESCO




マテーラの独自性は、2次元ではあまりよく伝わらないので、

実際に行ってみると全く違う感じがするかもしれません。



マテーラからアルベロベッロへは車で約1時間、

主要都市のバーリからアクセスするなら、

両都市いずれも車で約1時間です。


けれどこのマテーラは、プーリア州ではなくて、

アドリア海側の街とは、ちょっと違う雰囲気が漂います。


この世界遺産にも登録されているユニークな都市は、

南イタリアのバジリカータ州にあり、マテーラ県の県都でもあります。



菅澤 彰子(すげさわ あきこ/ イタリア在住)



2018-10-04

アルベロベッロのトゥルッリ Trulli di Alberobello





「アルベロベッロのトゥルッリ」は、

1996年にユネスコの世界遺産として登録されました。

ちょうど私がバーリ工科大学に研究生として留学していた頃です。


その頃から比べると、日本での知名度もだいぶ上がり、

旅行者にとっても格段に訪れやすくなっていて、

南イタリアで特に人気が高い街のひとつです。


とんがり屋根が特徴の「トゥルッリ」という建物は

アルベロベッロだけに限って見られる特有のものではありませんが、

集落として存在しているのは、このアルベロベッロだけです。


アルベロベッロの旧市街、

アイア・ピッコラ地区とモンティ地区には

約1500軒のトゥルッリが現存するとされています。


Alberobello BW 2016-10-16 13-43-03


アルベロベッロは、日本で同様に独特の景観をもつ合掌造りの集落、

白川郷(1995年に世界遺産登録)で知られる岐阜県大野郡白川村と

2005年から姉妹都市提携を結んでいます。


この世界遺産にも登録されている美しき小都市は、

南イタリアのプーリア(プッリャ)州バーリ県にあります。




菅澤 彰子(すげさわ あきこ/ イタリア在住)