2008-11-29

Au7 キュランダ “高原鉄道” vs “スカイレール”

オーストラリア大陸の北東、クイーンズランド州の太平洋海岸の熱帯雨林に囲まれた一帯は、世界遺産に指定されている。美しいキュランダ村は、ケアンズ市から北西25kmの場所にあり、観光客は、キュランダ“クラシック高原鉄道”または“スカイレール”を利用して訪問する。

ぼくは子供の頃からの大の鉄道ファンで、大人になってからのエコツアーマニアも相まって、かなり以前からオーストラリア原生林のなかを走る高原列車に憧れていたのである。

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クラシック鉄道大好き!

初夏の太陽の下、高原列車の旅は、気分もウキウキ、わくわく。列車は6両編成で、何百人もの日本人、米国人、英国人観光客で、満席になっていた。

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キュランダ村へ向け、いざ出発!

ケアンズ・セントラル駅から、エコツァー仲間の姪っ子のマリとぼくを乗せた「キュランダ1日観光」の高原列車が、終点のキュランダ駅を目指して走り出した。

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キュランダ高原列車(イメージ)

このレトロな列車は、車窓からの景観が素晴らしく、奥深い熱帯雨林、切り立った峡谷、みごとな滝などを次々と観光する事ができる。ケアンズから熱帯雨林のキュランダ村までの約1時間50分の曲がりくねった道のりをのんびりと登って行く。

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カーヴをゆっくりと曲がる列車

ケアンズからキュランダまでの間をゆっくり走り、絶景写真ポイントでは、途中停車をする。そのため、幾つかの滝、バロン川や渓谷などの素晴らしい景色の写真を撮ったり、じっくり鑑賞する事が出来るのだ。

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高原列車から見える滝

行程途中のバロン駅では、名前の通りバロン渓谷を一望する場所で約10分間停車する。列車から観光客がぞろぞろ降りて、展望台に向かった。

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バロン駅横の展望台

展望台からは、バロン川の水量が豊富な雨期には豪快な流れを見る事が出来るが、初夏は水量不足で迫力に乏しい。再出発の3分前には、合図の汽笛が鳴り、余裕を持って帰る事が出来る。

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雨期のバロン滝(イメージ)

キュランダ駅に到着後、昼食を挟み夕方までの間、キュランダ村の近くの広い川でのボートクルーズや、ジャングルの中でのアーミーダックという水陸両用車に乗り遊び回った。

帰り道は、キュランダ鉄道ではなく、もう片方の交通手段のとっておきの絶景が楽しめるキュランダ・スカイレールに乗り、ケアンズの街に下りて行くことにした。

キュランダ・スカイレールは、1995年に運行を開始したケアンズとキュランダを結ぶ全長7.5kmのロープウェイである。広大な世界遺産の熱帯雨林を眼下に眺められ、緑濃い森の景色が延々と続いている。

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キュランダ・スカイレール

遙か遠方に、かすかながら太平洋・グレートバリアリーフを見る事のできる空中散歩は、他の場所では見られない素晴らしい景色が味わえる。

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アボリジニ芸術・美術館

その日の夜の7時過ぎには、アボリジニの歴史を学ぶために美術館に立ち寄る事にした。その足で、オーストラリア先住民であるアボリジニのコメデータッチのダンスショー「ジャブカイ・ナイト」に参加した。

オージー風ブッフェディナーを味わいながら、7日間のオーストラリア旅行の最後の夜を十二分に楽しんだのであった。(完)

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2008-11-24

Au6 オージー・わくわく動物探検ツアー

その日も良い天気で、ケアンズの街角には眩しい太陽が照りつけていた。ホテルの窓枠いっぱいの青空に、初夏の日差しが眩しい。

午後1時、ぼく達を乗せた「わくわく動物探検ツァー」のミニバスが、ケアンズの各ホテルを回り、今日の参加者をピックアップ。まずはケアンズ郊外のゴルフ場を目指して走り出した。車内には、10人余りの日本人観光客で、ハネムーンカップルが多い。

ゴルフ場に行く道すがら、精悍で感じの良い30代半ば、メガネを掛けたツァーガイド、日系オーストラリア人二世のマモルさんが、参加者になぞなぞを掛けて言った。

「カンガルーは大きさで4種類の呼び名があるんだけど、みなさん知っていますか?」
「ハーイ!まず、1番大きいのは、カンガルー!」
「正解!それでは、最初に、アカ・カンガルーを見てみましょう!」

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ゴルフ場に寝そべるアカ・カンガルー

「では、カンガルーのつぎに大きい仲間は?」
「えーと・・・ワラビー?」
「残念!違いましたねー。ワラルーっていいます。ワラビーとカンガルーを合わせて2で割った様な名前ですね。ホントですよー。その次ぎがワラビーで、1番小さいのは?」
「えーっ・・・わっかんない?!」
「実は、ラット・カンガルーっていうんですねー」
「へーっ、ネズミとカンガルーの合いの子?」
「イヤイヤ、ネズミみたいな小さなカンガルーって事です。手から直接、ライ麦の餌を食べますよー。」

次ぎに、ラット・カンガルーが棲んでいる岩場の公園に向かった。

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可愛いラット・カンガルー

じゃあ、次の問題。コアラの仲間、従兄弟にあたる動物はなーんだ?
エート、わかんないなー・・・
ウォンバットなんだ。
あっ、ドブネズミの大きいの、カピパラに似ているやつ。
いいや、カピパラは、テンジクネズミの仲間で、ウォンバットはコアラの仲間です。
ほんとにーッ、ヘーッ!

そう、オーストラリア大陸は、早くからゴンドワナ大陸から独立したので、独自な進化を遂げた動物が多いんだ。まだまだ、有袋類の変わった動物がいるよー、知っていたら言ってみて!

あっ、知ってる。カンガルー!・・・フクロネズミ!
後は、フクロギツネ、フクロオオカミ、フクロモモンガ、フクロフクロウ。・・・
ナンチャッテネ・・・フクロフクロウはウーソッ、エヘッ!

次ぎに訪れたのはシロアリ塚。ケアンズから北へ車で4,50分程のところに乾燥地帯があり、蟻塚が幾つも幾つも延々と続いている。

みんなで、シロアリを食べてみようか?
ゲーッ、食べるのー?

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シロアリ食べちゃた!?

シロアリを1匹食べてみると、若草のような味がした。

その後に、牧場の端で、現地の白人オージーの鷹匠が操る盲目のフクロウや、ハヤブサ、鷲などを飛ばしての、バードショウを楽しんだ。

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ツァーガイドのマモルさんと盲目のフクロウ

夕方近くになり、カモノハシを見に森の中に流れる小川に行った。川の中を1時間ほど探すと、濡れモグラの様な黒い小さな動物を3回ほど見つけた。

夕焼け空の中、ツアー専用のキャンプ場に到着し、「わくわくツアー」特製サパーをご馳走になった。もちろんツァーフィーに入っているのだけれども・・・
あたりには夕闇が迫り、徐々に冷え込んできた。

真っ暗闇の中、天井に裸電球が吊さたキャンプ場の仮設レストランで夕食が始まった。メインに焼いたチキン、ビーフに特製ソーセージ。何故かヤキソバとピラフ。コーラ、オレンジジュースは無料。但し、XXXXフォーエックス・ビールは5豪ドルだって!高くてビックリしたなーもーっ!

午後9時過ぎになり、ぼく達は暗闇の中、オセアニア独特の動物たちの特徴をクイズにして、新しい知識を増やしたり楽しんだりしながら帰路についたのだった。(続)

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2008-11-19

Au5 ケアンズ・オージー・ジャ~・・・ンプッ!

ウルル・カタジュタ国立公園2泊3日の旅を楽しんだ午後、ぼく達2人は、オーストラリア国内線で、エアーズロックからケアンズに飛んだ。

翌日、ぼく達を乗せたミニバスは、朝の8時半からケアンズ市内の主要ホテルを回り、日本人観光客をピックアップしながら、ヤシの並木と美しい砂のパームコーブ・ビーチ・リゾートに向かった。

パームコーブの魅力といえば、ヤシの並木と美しい砂のビーチ。ケアンズから車で25分の距離にあるこぢんまりとしたビーチリゾートである。

オーストラリアのトップ10に入るビーチのひとつに数えられ、メインストリート沿いには5つ星のレストラン、カフェ、おみやげ店などが並んでいる。

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パームコーブ・ビーチ・リゾート

次ぎに訪れたのが、ケアンズから北へ車で30分程のところにある「ケアンズ・トロピカルズー」と呼ばれるケアンズで、最大の動物園である。

オーストラリア特有の動物、カンガルー、ウォンバット、ワニ、ディンゴなどに出会え、ワニのショーなどが行われている。中でも人気なのが、コアラを抱っこしたり、その写真を撮ったりできるエリアだ。

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コアラ(ケアンズ・トロピカルズー)

ケアンズ・トロピカルズーでは日本人をはじめ海外からの観光客に大人気で、必ずと言っていいほど、参加者全員が記念写真を撮りまくる。オーストラリア旅行の中では象徴的な写真ポイント。絶対外せないという観光客も多い。

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カンガルー

オーストラリア旅行の最大のイベント。コアラ記念撮影の後、おまけのような、カンガルーへの餌付けなど、もう片方のオーストラリアの代表的な動物たちと触れ合う事も出来る。

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エミュー

動物園の奥に静かな場所があリ、何かダチョウに似た鳥がウロウロしている。近づいてみるとエミューが1、2匹。あまり人気がないようで、周りには誰もいない。

オーストラリア特有の動物とふれあった後、お土産屋さんもあるバンジージャンプで有名なケアンズ観光スポットに立ち寄った。

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オージー・バンジー・ジャ~ンプ!

現地の若い女の子がバンジージャンプし、オージー風に飛び降りた。・・・水から上がり、我々に近づいてきて、どなたか、飛んでみませんか?

えっ、ぼくですか?!とんでもない!飛ぶ度胸も、時間もありません!(続)

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2008-11-04

Au4 ラクダに乗ってサンセット“キャメル・エクスプレス”

ホテルロビーの掛け時計を見ると、約束の午後3時はすでに数分過ぎている。ぼくとマリの2人はガラス張りのホテルロビーの外の椅子に腰掛けて、オプショナルツアー「ラクダに乗ってサンセット」の送迎ワゴンを10分以上待っていた。

空気はサラッと乾燥して気持ち良い微風が吹いている。送迎車が遅れているので少し不安であるが、オプシナルツァーの開始時刻までにはまだだいぶ時間があるので、もう少し待つことにした。

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ウルル=カタ・ジュタ・国立公園・入園券表

手元には、オプショナルツアーのチケット、案内書と共に、ウルル=カタ・ジュタ・国立公園の入園券兼領収書がある。チケットを見ると、その表には、夕日を反射して赤茶色に輝く、ウルルの雄姿が印刷されている。

裏を見ると、アボジリニの織物がイメージされたデザインの少し不思議な感じのするチケットである。

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ウルル=カタ・ジュタ・国立公園・入園券裏

「ラクダに乗ってサンセット」は16名のお客様全員が集合してから始まった。そのツァー名も日本語では、「ラクダに乗ってサンセット」であるが、英語では「キャメル・エクスプレス」になっている。

中庭で、ラクダの乗り方のエクササイズから始まる。まず、ツアーガイドの親方がラクダの前足、後ろ足を杖でコンコンとたたき、しゃがみ込ませる。乗り手は、鞍についている輪に右手で捕まり、鞍に跨り後ろに体重を掛ける。

親方の合図で、ラクダがヨイショ!と立ち上がる一瞬、前につんのめりそうになるが、落ちないようにバランスを取り安定させる。・・・という具合である。

すでに太陽は西の空に傾きつつあるが、全員がラクダに乗ったところで、親方が先頭のラクダの手綱を握り歩き始める。8頭のラクダが数珠繋ぎになり、後に続く。

1頭のラクダには2人乗れるように鞍が載せてあり、米国人、英国人、日本人等の様々な国籍、人種の観光客が2人乗りで鎮座し、大人しく続いている。

ラクダはユックリ、ユックリ砂漠とサボテンの入り交じったステップ草原の小道を進んでいく。所々で止まり、オージー訛りの英語での説明がある。

親方が、ジョークを飛ばすと、皆げらげら笑って受けているが、早口とオージー独特の言い回しに、リスニングと理解力不足の為、ついていけない。笑えなくて、残念。

参加者は皆、ラクダ乗りはなれていないようであるが、満面の笑顔で、楽しそうである。もちろん、ぼくとマリもラクダに乗ってルンルン気分。親方にお願いして、ハッピーな感じで記念写真を撮ってもらった。

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ラクダに乗ってピース!

太陽は西の地平線に沈みながら最後の光を天空に放っている。遙か南の地平線にウルルの薄紫色に岩影がくっきりと浮かんでいる。空気はひんやりとして、徐々に冷えはじめてきた。

親方が、さあ、そろそろコテージに返ろうか、と踵を返した。振り返るとウルルは沈み行く太陽を名残惜しそうに反射させ、茶褐色に輝いていた。

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キャメル・エクスプレスの終了

真暗闇の中、2時間余りの「キャメル・エクスプレス」ツァーは無事に終了した。

薄明るいコテージのロビーでは、参加者達が「XXXX(フォーエックス)」「FOSTERS(フォスターズ)」ビールや、オーストラリア産の白ワイン、コーラなどを飲み、ラクダのモモ肉のハムやチーズクラッカー、ビスケットなどをつまみながら、わいわい、がやがやとキャメルツァーの話で盛り上がっている。

ウルルと太陽と大地とのコラボレーション。赤茶色の砂漠とサボテン、緑のステップ草原。オージーの夢大陸。大自然バンザイ!(続)

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