2006-11-23

南米の大地に暮らす家たち

チチカカ湖・タキーレ島にて

見知らぬ土地をめぐる時、雄大な景色を満喫するのも良いが、
何といっても人との出会い、そして彼らが暮らす家々を見ることは、
旅での大きな楽しみだ。

田舎を自転車で移動している時。町を散策している時。
家並みを外から見ているだけでも、楽しくて目移りする。

民宿に泊まった時やお呼ばれした時、家の中がどの様になっているか、
彼らがどの様に暮らしているのか、興味深々で観察してしまう。

広い広い南米大陸では、やはり色々な家を目にした。
世界中どこでもそうだが、気候や風土が変わっていくと、
目に入ってくる家の様子が、明らかに違ってくるのが面白い。

木々が豊富な森林がある地帯では、もっぱら木の家ばかり。
森林が途切れ、乾燥した地帯に入るとレンガの家々。

南米の国々ののあちらこちらで、周りの景色に調和した、
人の暮らしの息遣いを感じる魅力的な家たちがたたずんでいる。


チリ・コジャイケの街を散歩中に出会った家たち。
木が豊富にあるチリの南部には、カラフルでかわいらしい木の家がいっぱい!
台所での調理がガスではなく薪キッチン・薪オーブンの家も多かった。
薪オーブンで焼く手作りパンは最高!


チロエ島付近では、うろこ模様の板張りの家が多く見られる。
世界遺産に指定されている教会の壁も、みなうろこ模様。

乾いた大地。吹き荒れる風。
パタゴニアの荒野の中のオアシス。
アルゼンチンの小さな町、
ペリトモレノには短い夏に訪れた。
店が少ないにもかかわらず、
ものすごく美味しいピザ屋があった。

美しい花のアプローチが魅力的な家。



世界最南端の町。
アルゼンチン・ウシュアイア。
ここには「置いた」だけの移動式の家が多い。

いつでも「家ごと」引越しができる。




もう一度行きたい!アルゼンチンのあの家やブラジルのあの家たち・・・。
地球の裏側で、今日も元気に暮らしていることだろう。

ボリビアの田舎で

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2006-11-07

ボサノバの神様♪夢の時間~ジョアン・ジルベルト

ジョアン 声とギター
夢心地で宝物のように貴重な時間は、
ただただ夢心地のまま、
あっという間に終わってしまった。

ジョアン・ジルベルト(Joao Gilberto)。75歳。
ボサノバを創ったといわれている、
伝説のブラジル人音楽家。

2003年、2004年にも奇跡の来日公演があったが、
運悪く私達の南米旅行と見事にぶつかってしまい、非常に悔しい思いをした。
もう、この耳で生の演奏を聴くことはあきらめていたが、
またまた奇跡の来日公演が決定し、大感激!
彼はかなり日本を気に入ってくれてたようだ。
日本中の熱心なブラジル音楽ファン達にも感謝!

残念ながら関西公演はないので、夜行バスでいざ東京へ。
巨大都市に翻弄されながらも、早めに東京国際フォーラムに到着した。
待ちきれず、開場と同時に入場。
先行予約で取った席も、なかなか良い場所で満足だ。
期待が膨らむ。

彼を愛する人達によって書かれた、来日記念パンフレットを読みながら
公演を待つ時間も、なんとも幸せな気分だ。
これからはじまる夢のような時間を、少し緊張しながら静かに、ゆっくりと待つ。
でも心はウキウキ。会場はそんな雰囲気に包まれている。

開演予定時刻になったころ、アナウンスが流れた。
「開演の時刻ですが、アーティストがまだ到着しておりません。
開演のめどが立ち次第お知らせ致します。」
皆がどっと笑い、会場が和んだ。怒る人などいない。

前回の来日公演では、演奏の途中に20分ほど身動きしなくなり、
瞑想状態になったという。
何があっても、すべてを含めてジョアン・ジルベルトなのだ。

再び40~50分待ち、「アーティストがホテルを出発しました。」
のアナウンスのしばらく後、
「アーティストが到着いたしましたので、お席でお待ち下さい。」
との案内に変わった。
そして、会場の緊張もほぐれ、リラックスしたちょうどよい雰囲気の中、
予定から約1時間遅れて、ようやくギターを持った彼が現れた。

あの声とギターが、本当にすぐそこにある。
年齢による衰えは、みじんも感じない。
ジョアンが歌う。ジョアンが呟く。ジョアンがハミングする。
洗練された、彼に寄り添うギターのリズム。
何もかもが最高!

耳を澄まし、天に昇るように聴き入る、研ぎ澄まされた音楽。
数あるジョアンのどの名盤よりも、間違いなく最高の声。最高の演奏。
究極のボサノバだ。

「声」と「ギター」。それだけ。
彼がギターに触れ、声を発すれば訪れる、至福の世界。
だれもが魔法にかけられたようにうっとりする。
彼以上のギター弾き語りは存在しないのではないかとさえ思った。

もう一人のボサノバの巨匠、アントニオ・カルロス・ジョビン
すでにこの世に居ない為、生演奏を聴くことはできないが、
共に時代を築いたこのジョアン・ジルベルトのそばで、
きっと見守ってくれているはずだ。

神様と過ごす幸せな時間。
「もう一度」というぜいたくなことは言わないが、
やはりできることなら、また味わってみたい。
ありがとう、ジョアン!

Voz E Violao(声とギター)・・・2000年作品。感動の10年ぶりのアルバム。
                 静寂さえも彼の音楽の一部だと感じさせてくれる。
In Tokyo・・・2003年奇跡の来日公演にて収録されたライブ盤。涙・涙・涙・・・。

ジョアン・ジルベルト・フォー・トーキョー



来日公演を記念して発売されたベスト盤

彼のベストを「選ぶ」なんて、難しすぎる!


♪ブラジルのお気に入り音楽♪

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