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2005-12-03

リヤドロの鳥



「3羽の…」
Grupo de patitos

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紗のかかったような淡いトーンに
深みをもたらせるグレーズ(透明の釉<うわ>薬)の艶
命のあかりがほわっと灯ります

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 「マイセンの鳥」「プラハの犬」など、大きなモノは買えないけれど小さいモノなら持って帰れる、と味を占めるや、少~し、各国の代表的なブランドもわかり始め、リヤドロの淡い色彩から何か一つ…と思い始めたことはごく自然なことでした。

 優美なネックラインに上品な顔立ちながら、視線や小首の傾げ方などから、それぞれの性格が何となく見て取れるのは私だけでしょうか。


 ところで皆さん、この鳥は何でしょう…。

 私にとってヨーロッパの白い鳥と言えば、チャイコフスキー作曲、バレエ「白鳥の湖」であり、ルードビッヒⅡ世のノイ・シュヴァン・シュタイン城と城内に置かれている白鳥の花瓶であり、「オランダ-フランドル派-の白鳥」や様々な場所でカツアゲされそうになった白鳥に他なりません。


 だからと言って先に言い訳しているわけではないのですが、コレを見た時、すっかりそうだと思い込んでしまったんですね…。

 一点の曇りもなく…。本当に…。

 ではいつ気がついたか?となりますが、これがまたまた赤面モノ。トランクにお土産を詰めて帰ると、生徒たちに戦利品?を一つ一つ見せては、「これはね~」と品評会を始めるのが帰国後第1回目のレッスンの恒例行事と化していたのですが…。

 「見て見て~!可愛いと思わない?この3羽の白鳥…。」と、いつものごとく舞い上がっている私に、生徒たちの反応はどことなく鈍い…。

 「???…。今回のはちょっと地味だったかしらん?…。」

 思い直しては他の生徒にまたまた同じフレーズで反応をうかがうが、しかし、「うん、可愛い…。」と応えてくれるもののやっぱり鈍い…。

 そんな時、当時小学3年生の男の子が表情乏しくポツリと言ったのです。

「先生、それ、あひるとちゃう?」
「………。」
(言われてみれば、そうかも知れない…、そうだとしたら…、
         いや、そうだぁぁぁぁぁ~!)

 こうして、私の思い込みは純粋な瞳の前に、見事バッサリ切り捨てられたのでした。(そうです。スペイン語の patitos は「あひる」なのです。)

 どおりで皆の反応が鈍いわけよね。きっと気を遣ってくれたのね、夢(=思い込み)を壊しちゃいけないって…。

 な・の・で、タイトルも「3羽の…」と濁した、と言うワケなのでした。





こちらはリアドロのシスターブランド、NAOの作品なので、
比較的お手ごろ価格でお買い求め頂けると思います。


<< Wikipedia より >>…………………………………………………………………
本来スペイン語のスペルで「LLADRO」は「ヤドロ」と発音されるべきだが、日本へ進出当時ロゴを「LIADRO」と読み間違えられ、日本では「リヤドロ」として有名になってしまったため、正式に「リヤドロ」として会社名のカタカナ登録をした。
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