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2005-09-25
ひまわり咲く入学式
9月初めから中旬にかけ、ドイツは各地入学シーズンを 迎えた。
月曜日から学校が始まり、いきなり1週間の授業が続くのでは
児童の負担も大き いため、配慮され入学式はあえて 木曜日に行うところが多い。
大きな派手なランドセルを得意毛に背負い登校する児童たち、
それを喜び一杯そして少し緊張したおもむきでつきそう親たち。
どこの国でも、大きな節目、特に小学校入学の光景は
希望と不安に満ちた様子がひしひしと伝わってくる。
長男も今年小学校へ入学した。。
9月という桜のない入学シーズン、入学準備にも熱が入らず、
季節感の違いから何か物足りなさを感じていたが、
当日、まわりの保護者、子供たちから発せられる興奮、緊張感、喜びが、
胸に響き、そして我が子のスタートラインにたつ晴れ姿に歓喜し、
成長に感謝する感動深い1日となった。
美しい春。出会いと始まりという重要な節目にはいつも、日本では桜が咲き 、
桜が舞い、桜が深く日本人の心に刻まれてきた。
(桜の開花が遅い地域もあると思うが)
欧米人にとっての 春は、イエスキリストが再生した季節。
冬に眠っていたものが、再び甦る時期。
物事の始まりではなく、復活の時。
ここでは 新年を向かえる1月、そして入学シーズンにあたる9月が
スタートの時期と考えられている。
ランドセルは、写真のような派手な色柄。恐竜、騎士、飛行機、車、花、蝶などの柄が有り、子供の好みにまかせる。料金は、100ユーロ前後 (14、000円前後)
冬は暗いうちに登校するため、ドライバーたちがすぐ気がつくようにと、安全反射帯が必ず取り付けられている。
入学式当日、手には ”Schultuete” と呼ばれる大きな左のような縦長のお菓子筒 、をかかえる。就学前、幼稚園の先生指導のもと、子供と親が作った手作り。市販品も有り。昔から続く習慣で入学のお祝いとして、親が子に贈り、中には重くない程度のお菓子、果物、小さな本 、おもちゃ、などを入れる。
私は、その他、これから大活躍するであろう目覚し時計、寒い日のための厚手の靴下などを入れた。いわゆる、入学祝い、福袋といったところ。中に何が入っているか、、子供の最大の楽しみとなる。
一見、ゆるやかに、そしてゆとりを持ってスタートする学校生活、
ところが、、、
ドイツの学校制度は、日本と違った意味でとても厳しい。
義務教育期間は、9年つまり中学3年生までであるが、
小学校4年生、わずか9才で、ほぼ進路が、将来が決まってしまうのだ。
小学校3、4年生の成績、得意分野を基に 、先生と懇談の上、親が決定する。
州によって学校システムに若干の差があり、また総合学校という分けない学校も
できているが、小学校は 1年から4年までの4年生、
その後、能力に応じ下記3進路に別れる。
1、ギムナジウムコース → 大学進学コース
(9年間、つまり小学校5年から18才 高校4年 まで)
(つまり日本より大学進学が1年遅い)
2、ハウプトシューレコース(本科学校) → 義務教育で終了、後職業見習いへ
(5年間、 つまり 小学校5年から中学3年まで)
3、 レアルシューレコース (実科学校) → 職業訓練を前提とし、後職業見習いへ
(6年間、つまり 小学校5年から高校1年まで)
成績が伴わなくとも親が、子供を大学に行かせたいと思えば、
進学コースに進む事は可能、また実科学校、本科学校へ進んだ後、進学コース
へ進路変更する事も可能であるが、授業の内容についていけない恐れが有り、
かえって人生の進路を狂わせてしまう事にもなりかねなく、
また子供もかなりの努力が必要である。
かといって、成績が悪い=職業学校へ進む わけではない。
子供たちの持つ能力を職業を前提と伸ばすことが目的。
大学進学だけが全てではなく、職人の国、ドイツでは職業訓練を重ね、
専門技術を身につければ、社会で活躍できるため、皆誇りをもって、
各学校へ通う。
受験地獄はないにせよ、早い時期に進路が決まってしまうため、親の
プレッシャーは相当である。
子供の意志が反映されないなんて、子供が持つ可能性を無視するなんて
とあまりにも早すぎる決断に、驚き、憤慨してはみるものの、
子供たちを成績によって競争させるより、個々の独自に持つ能力を
それなりに伸ばしていくという教育方針なのであろう。
根本的には分け隔てなく、能力に応じ 社会で活躍するチャンスが
与えられている。
ただ、大学進学率が増加し、ホワイトカラーとして企業就職を希望するものが
大変多くなっていることは確かである。
小学校は半日制。お昼12時過ぎに授業が終了し帰宅する。
給食制度もないので家で昼食をとる。クラブ活動もないため、市のスポーツ
同好会に加入させ、午後練習場へ親が連れていく。
親の負担を減らすため、全日制の学校も今検討 論議が行われているが、
長年の学校制度を変えることは、容易ではない。
栄養バランスが整ったおいしい給食が毎日でて、クラブ活動も先生が中心と
なって指導して下さった日本の学校は本当にいたれり、つくせりだったと
今思う。 あらためて、日本の諸先生方、学校に感謝。
スタートラインにたった新入生を見守り、歓迎するのは、
桜にかわって、ここでは ひまわり。
入学式や校内に、ひまわりが飾られる。
そして学ぶ楽しさと厳しさを味わっていく子供たちのスタートとなる
1日を、しっかり見守ってくれる。
ひまわりの季節も終りに近づき、彼らも最後の力をふり絞る。
「ほら僕達も頑張っているから、君達も頑張って!!」
子供より大きな、そしてどうどうとしたひまわりが、
まるでそう語りかけているようだ。
月曜日から学校が始まり、いきなり1週間の授業が続くのでは
児童の負担も大き いため、配慮され入学式はあえて 木曜日に行うところが多い。
大きな派手なランドセルを得意毛に背負い登校する児童たち、
それを喜び一杯そして少し緊張したおもむきでつきそう親たち。
どこの国でも、大きな節目、特に小学校入学の光景は
希望と不安に満ちた様子がひしひしと伝わってくる。
長男も今年小学校へ入学した。。
9月という桜のない入学シーズン、入学準備にも熱が入らず、
季節感の違いから何か物足りなさを感じていたが、
当日、まわりの保護者、子供たちから発せられる興奮、緊張感、喜びが、
胸に響き、そして我が子のスタートラインにたつ晴れ姿に歓喜し、
成長に感謝する感動深い1日となった。
美しい春。出会いと始まりという重要な節目にはいつも、日本では桜が咲き 、
桜が舞い、桜が深く日本人の心に刻まれてきた。
(桜の開花が遅い地域もあると思うが)
欧米人にとっての 春は、イエスキリストが再生した季節。
冬に眠っていたものが、再び甦る時期。
物事の始まりではなく、復活の時。
ここでは 新年を向かえる1月、そして入学シーズンにあたる9月が
スタートの時期と考えられている。
ランドセルは、写真のような派手な色柄。恐竜、騎士、飛行機、車、花、蝶などの柄が有り、子供の好みにまかせる。料金は、100ユーロ前後 (14、000円前後)
冬は暗いうちに登校するため、ドライバーたちがすぐ気がつくようにと、安全反射帯が必ず取り付けられている。
入学式当日、手には ”Schultuete” と呼ばれる大きな左のような縦長のお菓子筒 、をかかえる。就学前、幼稚園の先生指導のもと、子供と親が作った手作り。市販品も有り。昔から続く習慣で入学のお祝いとして、親が子に贈り、中には重くない程度のお菓子、果物、小さな本 、おもちゃ、などを入れる。
私は、その他、これから大活躍するであろう目覚し時計、寒い日のための厚手の靴下などを入れた。いわゆる、入学祝い、福袋といったところ。中に何が入っているか、、子供の最大の楽しみとなる。
一見、ゆるやかに、そしてゆとりを持ってスタートする学校生活、
ところが、、、
ドイツの学校制度は、日本と違った意味でとても厳しい。
義務教育期間は、9年つまり中学3年生までであるが、
小学校4年生、わずか9才で、ほぼ進路が、将来が決まってしまうのだ。
小学校3、4年生の成績、得意分野を基に 、先生と懇談の上、親が決定する。
州によって学校システムに若干の差があり、また総合学校という分けない学校も
できているが、小学校は 1年から4年までの4年生、
その後、能力に応じ下記3進路に別れる。
1、ギムナジウムコース → 大学進学コース
(9年間、つまり小学校5年から18才 高校4年 まで)
(つまり日本より大学進学が1年遅い)
2、ハウプトシューレコース(本科学校) → 義務教育で終了、後職業見習いへ
(5年間、 つまり 小学校5年から中学3年まで)
3、 レアルシューレコース (実科学校) → 職業訓練を前提とし、後職業見習いへ
(6年間、つまり 小学校5年から高校1年まで)
成績が伴わなくとも親が、子供を大学に行かせたいと思えば、
進学コースに進む事は可能、また実科学校、本科学校へ進んだ後、進学コース
へ進路変更する事も可能であるが、授業の内容についていけない恐れが有り、
かえって人生の進路を狂わせてしまう事にもなりかねなく、
また子供もかなりの努力が必要である。
かといって、成績が悪い=職業学校へ進む わけではない。
子供たちの持つ能力を職業を前提と伸ばすことが目的。
大学進学だけが全てではなく、職人の国、ドイツでは職業訓練を重ね、
専門技術を身につければ、社会で活躍できるため、皆誇りをもって、
各学校へ通う。
受験地獄はないにせよ、早い時期に進路が決まってしまうため、親の
プレッシャーは相当である。
子供の意志が反映されないなんて、子供が持つ可能性を無視するなんて
とあまりにも早すぎる決断に、驚き、憤慨してはみるものの、
子供たちを成績によって競争させるより、個々の独自に持つ能力を
それなりに伸ばしていくという教育方針なのであろう。
根本的には分け隔てなく、能力に応じ 社会で活躍するチャンスが
与えられている。
ただ、大学進学率が増加し、ホワイトカラーとして企業就職を希望するものが
大変多くなっていることは確かである。
小学校は半日制。お昼12時過ぎに授業が終了し帰宅する。
給食制度もないので家で昼食をとる。クラブ活動もないため、市のスポーツ
同好会に加入させ、午後練習場へ親が連れていく。
親の負担を減らすため、全日制の学校も今検討 論議が行われているが、
長年の学校制度を変えることは、容易ではない。
栄養バランスが整ったおいしい給食が毎日でて、クラブ活動も先生が中心と
なって指導して下さった日本の学校は本当にいたれり、つくせりだったと
今思う。 あらためて、日本の諸先生方、学校に感謝。
スタートラインにたった新入生を見守り、歓迎するのは、
桜にかわって、ここでは ひまわり。
入学式や校内に、ひまわりが飾られる。
そして学ぶ楽しさと厳しさを味わっていく子供たちのスタートとなる
1日を、しっかり見守ってくれる。
ひまわりの季節も終りに近づき、彼らも最後の力をふり絞る。
「ほら僕達も頑張っているから、君達も頑張って!!」
子供より大きな、そしてどうどうとしたひまわりが、
まるでそう語りかけているようだ。
2005-09-13
乾杯! は魔法の言葉
心を温めてくれる さりげない素敵な言葉や単語が
どの言語にもたくさん有り、
言葉たちを 口に発することで、
書きとめることで、
人から伝えてもらうことで、
それが心のビタミンとなり明日へつながっていく。元気になれる。
その中でも、
一瞬にして気持を明るくさせてくれる言葉、、【乾杯!】
まもなく、この大好きな魔法の言葉が連呼される日々がやってくる。
そう、、南ドイツのミュンヘンにて開かれる世界最大のビール祭り、
オクトーバーフェストがもう真近。
今年の開催期間は 9/17から10/3まで。
ホテル代金が通常の2?3倍に跳ね上がり、出費も強いられるが、
それでも、集まる人 人 人。
17日間で 訪問客数600万人、昨年の統計では、
610万リットルのビールが消費された。
会場は、42ヘクタールという市内の野外専用広場 (東京ドームの10倍!)
場内へはフリーで自由に入場できる。
ビアホール や屋台の他、移動遊園地も設置されており (各乗物は有料)これがかなり本格的。 絶叫ジェットコースターに大型観覧車、その他かなり激しい乗物も数多く、お化け屋敷も有り、またメリーゴーランドも子供たちの楽しみのひとつだ。
遊戯、乗物代は 2ー8ユーロ前後 (300円から1、000円ぐらい)。ビール祭りとはいえ、子供連れの家族でも賑わい、夜にはライトアップ、お祭りも華やかなひとときを迎える。
(ミュンヘンでの写真が手元に無いため、 同じく9月に大きなビール祭りが
開かれるシュトットガルトでの写真をご紹介。)
ドイツでは夏から秋にかけてこのように各地、お祭りが開催され、
基本的に * 伝統のパレード *飲食屋台*くじや射撃などの遊び屋台、
*移動遊園地などで構成される。
週末だけの小さな町内祭から、2週間つづく大型都市祭りなどさまざまで、
もちろん花火をフィナーレに上げるところも多い。
日本で多くみられる寺社仏閣、宗教的行事としての祭事ではなく、
もともと、陶器市や 家畜の品評会、農産物展示会がお祭りのはじまり。
展示会に子供達が退屈しない様、乗物が設置されたことから、現在も
移動遊園地が必ず併設されている。
ミュンヘンビール祭りも、1810年 に行われたこの地域の王家の結婚式に
由来し、そのお祝いの行事、競馬が行われたことが起源。
その後、毎年競馬が行われていたが、そのうちに農業祭へと趣旨をかえ、
会場に乗物やブランコを設置、大人用にビールを飲むスペースを作った
ことがはじまりで、現ビール祭りにつながっている。
(右の写真はまたしても恐縮だが ”シュトットガルトビール祭り”のでビアホール。)
オクトーバーフェストにもこの大型 体育館のようなビアホールが、
ビール醸造所毎に建設され、その数、14軒。
在ミュンヘンのビール会社しか出店できない。
1万席用意されたホールもあるし、通常1軒につき4、000人から
6、000人を収容できる巨大ビアホールばかりだ。
そこで、17日間 延々と、軽やかな音楽とともに大宴会が繰り広げられる。
世界各国から集まった人々が国境を超え、共に飲み、歌い、腕を組んで踊る。
世界はひとつ、人類は皆兄弟、この言葉がぴったりの光景だ。
そして、【乾杯!】この魔法の言葉がそこでも大活躍。
ドイツ語では、乾杯=プロースト !(Prost)。ご利益が有ますようにという意。
その他、ツムヴォール!(Zum Wohl) 心地よさに感謝という言葉も
よく使われこちらの方がちょっと上品。
ワインやお祝いの席ではこちらがよく使われる。
でも陽気にビールでわいわい、がやがやするには、プローストがぴったりだ!
プロースト、乾杯と叫んでいるだけで、
陽気になれる。明るくなれる。楽しくなれる。
他に言葉はいらない。
各社が3月から仕込んだご自慢のその名もオクトーバーフェストビール。
1Lジョッキにたっぷり注がれたビールは、 マースビール (Mass bier)と呼ばれる。
普通にジョッキを持つと手首を痛めるので、親指以外4本の指を、ジョッキの取っ手にぐいっと入れ、手のひら全体で大ジョッキを包み込むように持つのがこつ。民族衣装に身を包んだ (そしてちょっぴりセクシー)、パワーあふれる
ドイツ人のウエイトレスさんたちは、そんなジョッキを10本ぐらいまとめて
イッキにひょいと手に持ち、各テーブルへ運んでくれる。
これもまたお祭りの名物となっている。
1Lビール代は、 6、80?7、25ユーロ(950円から1、000円)。
冷やして飲む習慣がないので日本のビールのように冷えておらず、
おつまみも食べる習慣がない。
屋外では、ソーセージ、ポテトフライといった定番の食物の他、
チキンの丸焼き、豚足が飛ぶように売れ、このボリュームも消費量には
ただただ驚かされる。
飲めない方には、アルコール無しのビールも準備され、
ワイン派はワインで乾杯。赤も白もある。
コーヒーやケーキももちろんお楽しみ頂ける。
行きたい、飲みたい、うずうずする!
でも、でも
たとえドイツのビール祭りに参加できなくたって、、
お酒が飲めなくたって 世界はひとつ。
乾杯という魔法の言葉があれば、どこにいても楽しめるはず。
乾杯という魔法の言葉があれば、誰といても心が明るくなれるはず。
ようは、楽しければ、心地よければ、どこにいても、何を飲んでも
それでいいのだと思う。
プロースト?♪ さあ皆でとにかくここで乾杯いたしましょう!!
どの言語にもたくさん有り、
言葉たちを 口に発することで、
書きとめることで、
人から伝えてもらうことで、
それが心のビタミンとなり明日へつながっていく。元気になれる。
その中でも、
一瞬にして気持を明るくさせてくれる言葉、、【乾杯!】
まもなく、この大好きな魔法の言葉が連呼される日々がやってくる。
そう、、南ドイツのミュンヘンにて開かれる世界最大のビール祭り、
オクトーバーフェストがもう真近。
今年の開催期間は 9/17から10/3まで。
ホテル代金が通常の2?3倍に跳ね上がり、出費も強いられるが、
それでも、集まる人 人 人。
17日間で 訪問客数600万人、昨年の統計では、
610万リットルのビールが消費された。
会場は、42ヘクタールという市内の野外専用広場 (東京ドームの10倍!)
場内へはフリーで自由に入場できる。
ビアホール や屋台の他、移動遊園地も設置されており (各乗物は有料)これがかなり本格的。 絶叫ジェットコースターに大型観覧車、その他かなり激しい乗物も数多く、お化け屋敷も有り、またメリーゴーランドも子供たちの楽しみのひとつだ。
遊戯、乗物代は 2ー8ユーロ前後 (300円から1、000円ぐらい)。ビール祭りとはいえ、子供連れの家族でも賑わい、夜にはライトアップ、お祭りも華やかなひとときを迎える。
(ミュンヘンでの写真が手元に無いため、 同じく9月に大きなビール祭りが
開かれるシュトットガルトでの写真をご紹介。)
ドイツでは夏から秋にかけてこのように各地、お祭りが開催され、
基本的に * 伝統のパレード *飲食屋台*くじや射撃などの遊び屋台、
*移動遊園地などで構成される。
週末だけの小さな町内祭から、2週間つづく大型都市祭りなどさまざまで、
もちろん花火をフィナーレに上げるところも多い。
日本で多くみられる寺社仏閣、宗教的行事としての祭事ではなく、
もともと、陶器市や 家畜の品評会、農産物展示会がお祭りのはじまり。
展示会に子供達が退屈しない様、乗物が設置されたことから、現在も
移動遊園地が必ず併設されている。
ミュンヘンビール祭りも、1810年 に行われたこの地域の王家の結婚式に
由来し、そのお祝いの行事、競馬が行われたことが起源。
その後、毎年競馬が行われていたが、そのうちに農業祭へと趣旨をかえ、
会場に乗物やブランコを設置、大人用にビールを飲むスペースを作った
ことがはじまりで、現ビール祭りにつながっている。
(右の写真はまたしても恐縮だが ”シュトットガルトビール祭り”のでビアホール。)
オクトーバーフェストにもこの大型 体育館のようなビアホールが、
ビール醸造所毎に建設され、その数、14軒。
在ミュンヘンのビール会社しか出店できない。
1万席用意されたホールもあるし、通常1軒につき4、000人から
6、000人を収容できる巨大ビアホールばかりだ。
そこで、17日間 延々と、軽やかな音楽とともに大宴会が繰り広げられる。
世界各国から集まった人々が国境を超え、共に飲み、歌い、腕を組んで踊る。
世界はひとつ、人類は皆兄弟、この言葉がぴったりの光景だ。
そして、【乾杯!】この魔法の言葉がそこでも大活躍。
ドイツ語では、乾杯=プロースト !(Prost)。ご利益が有ますようにという意。
その他、ツムヴォール!(Zum Wohl) 心地よさに感謝という言葉も
よく使われこちらの方がちょっと上品。
ワインやお祝いの席ではこちらがよく使われる。
でも陽気にビールでわいわい、がやがやするには、プローストがぴったりだ!
プロースト、乾杯と叫んでいるだけで、
陽気になれる。明るくなれる。楽しくなれる。
他に言葉はいらない。
各社が3月から仕込んだご自慢のその名もオクトーバーフェストビール。
1Lジョッキにたっぷり注がれたビールは、 マースビール (Mass bier)と呼ばれる。
普通にジョッキを持つと手首を痛めるので、親指以外4本の指を、ジョッキの取っ手にぐいっと入れ、手のひら全体で大ジョッキを包み込むように持つのがこつ。民族衣装に身を包んだ (そしてちょっぴりセクシー)、パワーあふれる
ドイツ人のウエイトレスさんたちは、そんなジョッキを10本ぐらいまとめて
イッキにひょいと手に持ち、各テーブルへ運んでくれる。
これもまたお祭りの名物となっている。
1Lビール代は、 6、80?7、25ユーロ(950円から1、000円)。
冷やして飲む習慣がないので日本のビールのように冷えておらず、
おつまみも食べる習慣がない。
屋外では、ソーセージ、ポテトフライといった定番の食物の他、
チキンの丸焼き、豚足が飛ぶように売れ、このボリュームも消費量には
ただただ驚かされる。
飲めない方には、アルコール無しのビールも準備され、
ワイン派はワインで乾杯。赤も白もある。
コーヒーやケーキももちろんお楽しみ頂ける。
行きたい、飲みたい、うずうずする!
でも、でも
たとえドイツのビール祭りに参加できなくたって、、
お酒が飲めなくたって 世界はひとつ。
乾杯という魔法の言葉があれば、どこにいても楽しめるはず。
乾杯という魔法の言葉があれば、誰といても心が明るくなれるはず。
ようは、楽しければ、心地よければ、どこにいても、何を飲んでも
それでいいのだと思う。
プロースト?♪ さあ皆でとにかくここで乾杯いたしましょう!!
2005-09-01
ハイジの白パン
全世界で愛読されている名作、 アルプスの少女ハイジ。
私も同様、子供の頃手にした本から、
ハイジの世界に引き込まれ、スイスの大自然での生活に憧れた。
ただどうしても、想像がつかず、理解できなかったのは、
ハイジがペーターのお婆さんのために、クララ宅で出る白パンを集めて
いた事。
今でこそいろいろな種類のパンが日本でも製造販売されているが、
私が子供の頃のパンは、食パンが一般的。
パンは白くて当然、あたりまえと思っていたので、
なぜそんなに白パンにこだわるのかが理解しがたかったのである。
ハイジが故郷スイスから遠く離れ暮らした、クララが住む
ドイツのフランクフルトに居住するようになり、白パンへのこだわりが
理解できるようになった。
白パン以外にも、黒パンと呼ばれるライ麦パンなど、パン屋には
豊富な種類のパンがずらりと並ぶ。
ドイツのパンの種類はとても多く、600種にも及び世界一とも言われている。
昔ながらの職人マイスター制度が、パンの種類にも影響しているのだろう。
大まかにわけると、
形状→*小型の丸いパン * 1斤ごとに販売される大きなパン
原料→*白パン *黒パンライ麦パン
に別れる。
こちらが、ハイジが集めていたブロートヒェン , (スイス、南ドイツでは
ゼンメル)と呼ばれる小麦を原料とした 小型の白いパン。
しっかりと焼き色がつき、案外表面は固いが中は白くフワフワだ。
ハイジが白パンを特別視した気持がやっとわかった。
今でも健康面を考え ドイツ、スイス、オーストリアでは黒パン(ライ麦パン)を主に食べる習慣がある。
そのため、白パンは、健康よりも その軽やかさ、美味しさから、食楽のために
食べるパンにあたり、少し心の贅沢が出来るパンなのである。
執筆された1800年代後半、やはり田舎の人々にとっては、黒パン(ライ麦パン)が主流で、そんな白パンはやはり贅沢品だったのであろう。
そんな優しい柔らかいイメージから、ドイツの朝食には欠かせず、ドイツ宿泊
ホテルでの朝食にはたいていこのパンが用意されている。
横からナイフをいれて2つにわり、そこへハムやチーズ、ジャムなどを
のせる。
おやつがわりに、屋台ではこの白パンにソーセージをはさんでくれたり、
夕食にお客様をもてなす時も、この何種もの小型パンがテーブルに並ぶ。
1つ 約30ー40セント(約40ー50円程度)。
健康指向の強いドイツ人、小麦だけの白パンよりは、黒パンが健康的と考えており、夕食には左のようなライ麦パンが常食、子供のお弁当もこのパンで作ったサンドイッチが一般的。
満腹感がえられ、消化もよく、ハムやチーズにぴったりと良く合う。
表面は固くとも、中はしっとりとしており、噛みしめば噛みしめる程、
深い味わい、酸味がある種も有り。ワインのおつまみにもお勧めである。
ライ麦の量が多い程、色が浅黒くなり、小麦を半分まぜたタイプはくせもなく
口当りがいい。 みかけによらずとっても美味しいのだ。
その他大麦、ケシの実、ごま、ひまわりの種、かぼちゃの種、じゃがいも
などを混ぜたりと、とにかく種類豊富だ。
日本でも健康ブームから玄米が見直されているが、こちらにも三穀、五穀パンも
もちろん揃っている。
ドイツの旅では、是非そんなパンの食べ比べも楽しんで頂きたい。
スイスは、相変わらずハイジの郷として観光国としての人気が高い。
反面、ドイツ、フランクフルトにはハイジの足跡がない。
アルプスが見えるのでは?と登った一番高い教会の塔がどこか知りたくて
以前 市観光局にまじめに聞いた事があるが、失笑された。
「あれは、物語ですから、、架空ですよ!
我々の町では文豪ゲーテが生まれ、生家が残っていますのでそちらを是非!!」
はは?、恐れいる。やっぱり非現実的な事には、あまり感心を示さない
国民性なのだろうか。文豪ゲーテ様より、ハイジの方が観光促進には
絶大効果があると思うのだが、、、
金融街として名高いビジネスの町、そんな事はどうでもいいのかもしれない。
私も同様、子供の頃手にした本から、
ハイジの世界に引き込まれ、スイスの大自然での生活に憧れた。
ただどうしても、想像がつかず、理解できなかったのは、
ハイジがペーターのお婆さんのために、クララ宅で出る白パンを集めて
いた事。
今でこそいろいろな種類のパンが日本でも製造販売されているが、
私が子供の頃のパンは、食パンが一般的。
パンは白くて当然、あたりまえと思っていたので、
なぜそんなに白パンにこだわるのかが理解しがたかったのである。
ハイジが故郷スイスから遠く離れ暮らした、クララが住む
ドイツのフランクフルトに居住するようになり、白パンへのこだわりが
理解できるようになった。
白パン以外にも、黒パンと呼ばれるライ麦パンなど、パン屋には
豊富な種類のパンがずらりと並ぶ。
ドイツのパンの種類はとても多く、600種にも及び世界一とも言われている。
昔ながらの職人マイスター制度が、パンの種類にも影響しているのだろう。
大まかにわけると、
形状→*小型の丸いパン * 1斤ごとに販売される大きなパン
原料→*白パン *黒パンライ麦パン
に別れる。
こちらが、ハイジが集めていたブロートヒェン , (スイス、南ドイツでは
ゼンメル)と呼ばれる小麦を原料とした 小型の白いパン。
しっかりと焼き色がつき、案外表面は固いが中は白くフワフワだ。
ハイジが白パンを特別視した気持がやっとわかった。
今でも健康面を考え ドイツ、スイス、オーストリアでは黒パン(ライ麦パン)を主に食べる習慣がある。
そのため、白パンは、健康よりも その軽やかさ、美味しさから、食楽のために
食べるパンにあたり、少し心の贅沢が出来るパンなのである。
執筆された1800年代後半、やはり田舎の人々にとっては、黒パン(ライ麦パン)が主流で、そんな白パンはやはり贅沢品だったのであろう。
そんな優しい柔らかいイメージから、ドイツの朝食には欠かせず、ドイツ宿泊
ホテルでの朝食にはたいていこのパンが用意されている。
横からナイフをいれて2つにわり、そこへハムやチーズ、ジャムなどを
のせる。
おやつがわりに、屋台ではこの白パンにソーセージをはさんでくれたり、
夕食にお客様をもてなす時も、この何種もの小型パンがテーブルに並ぶ。
1つ 約30ー40セント(約40ー50円程度)。
健康指向の強いドイツ人、小麦だけの白パンよりは、黒パンが健康的と考えており、夕食には左のようなライ麦パンが常食、子供のお弁当もこのパンで作ったサンドイッチが一般的。
満腹感がえられ、消化もよく、ハムやチーズにぴったりと良く合う。
表面は固くとも、中はしっとりとしており、噛みしめば噛みしめる程、
深い味わい、酸味がある種も有り。ワインのおつまみにもお勧めである。
ライ麦の量が多い程、色が浅黒くなり、小麦を半分まぜたタイプはくせもなく
口当りがいい。 みかけによらずとっても美味しいのだ。
その他大麦、ケシの実、ごま、ひまわりの種、かぼちゃの種、じゃがいも
などを混ぜたりと、とにかく種類豊富だ。
日本でも健康ブームから玄米が見直されているが、こちらにも三穀、五穀パンも
もちろん揃っている。
ドイツの旅では、是非そんなパンの食べ比べも楽しんで頂きたい。
スイスは、相変わらずハイジの郷として観光国としての人気が高い。
反面、ドイツ、フランクフルトにはハイジの足跡がない。
アルプスが見えるのでは?と登った一番高い教会の塔がどこか知りたくて
以前 市観光局にまじめに聞いた事があるが、失笑された。
「あれは、物語ですから、、架空ですよ!
我々の町では文豪ゲーテが生まれ、生家が残っていますのでそちらを是非!!」
はは?、恐れいる。やっぱり非現実的な事には、あまり感心を示さない
国民性なのだろうか。文豪ゲーテ様より、ハイジの方が観光促進には
絶大効果があると思うのだが、、、
金融街として名高いビジネスの町、そんな事はどうでもいいのかもしれない。