2005-09-26

季節はずれでも、冷やし麺

先日、仙台から取引先の方が見え、丁度お昼も近かったので食事にお誘いした。行き先はもちろん、そば屋で決まりだ。山形では県外のお客様が来れば必ずと言って良いほどそば屋に連れて行く。これは間違い無く山形人の習性なのだろう。座敷に上がると彼は少しメニューを見ていたが、きっと名物『板そば@1500』を注文するだろうと僕は睨んでいた。ところがどっこい、彼は僕の期待と予想を見事に裏切り、注文したのは『冷たい肉そば@600』だった。彼のあまりにも普通な選択に、予算を気にしてのことなのか聞いてみると、なんとその訳に僕もびっくり!どうやら彼が注文した『冷たい肉そば』は山形でしか味わえない逸品らしい。料金も手ごろで、そばにしては腹持ちがよい「冷たい肉そば大盛り@700」を夏の間中食べ続けていた僕にとっては信じられなかったが、店の親方に聞いてもどうやら嘘ではないようだ。しかも休日ともなればこんな店でも(おっと失礼)県外から来るお客さんも多いとのこと。本当に知らなかった…。
まあ何はともあれ、そう言う事ならブログで紹介してみようと思い、昨日デジカメ片手にまた行ってきました。



写真が『冷たい肉そば』です。スープはかけそばのタレとは違っていて、ダシに昆布や鰹節などは一切使わないで、ネギや玉ねぎなど香味野菜と地鶏からとったダシからつくる。冷たくても脂が浮いているわけではなく、あっさりとした中にも地鶏の深い旨味がある。そして、このスープを夏の暑い時にゴクゴク飲むのが最高なんですよ!
麺は藪系で越が強く冷たいスープとよく合っているし、上に乗っている地鶏(モモのスライス)のコリコリした食感はなかなかの味ですよ。一年中食べられるので、山形さござったら食べてってけらしゃい!

2005-09-21

最近よく聞くエコツアーって?

エコ○○、エコ△△…。こんな感じでエコがつくモノが巷にはたくさんある。(←このブログもそうだけど)さて、その中身はともかくとして、社会の環境に対する意識の変化が反映されていることなんだろう。ご多分に漏れず我らが旅行業界でもエコツアーなる旅行がたくさん企画されていて、参加した方、参加予定している方もきっと多いことだろう。そこでこのブログもエコトラベラーと名乗っているからには丁度良い機会なので、エコツーリズムのことについてすこし考えてみたいと思います。どうぞ暇な方、興味のある方は先をお読みください。
                    
                    
①まずは生い立ちから
 ~団体旅行(マスツーリズム)からエコツーリズムへ~
10年くらい前まで観光旅行の中心といえば団体旅行だったに違いない。僕もよく何台ものバスを連ね、時間に追われながら観光地を周ったものだ。実はこの団体旅行にもちゃんと歴史があって、19世紀の後半、ヨーロッパで列車をチャーターし団体参拝団の募集をしたことから旅行業としての団体旅行がはじまった。こうして始まった団体参拝は団体観光旅行へと移っていき、最近までこの傾向は続いていた。ところが団体観光は経済にとても大きな利益をもたらすものの、旅先の自然環境や伝統文化に対してはいろいろな悪影響をもたらしている事実も指摘されてきた。そんな中、観光資源となりうるこれらの自然や伝統文化を保護しながら観光によって地域社会に利益をもたらすエコツーリズムという新しい旅の形が叫ばれるようになった。1980年ころだ。



②エコツーリズムってなんだろう?
エコツーリズムてなあに?。実はその解釈はさまざまで一本化されていなのが現状だけど、共通して言えるのが、『訪問地の自然環境・文化にできるだけ悪影響を与えない、持続可能な保全と地域社会の健全な発展に貢献する』という要素を含むツアーであるといえるようだ。
日本でエコツアーというとトレッキングツアーを思い浮かべる人はきっと多いはずだ。実際旅行会社の店頭で見かけるエコツアーパンフの中身は殆どがトレッキングツアーだったりする。このようなトレッキングや野生の動植物観察を主とするツアーはネイチャーベーストツーリズムと言って、正確にいえばエコツーリズムとは少々異なるツアーで、その他にもカヌーやラフティング、登山などの体験を目的とするアドベンチャーツーリズム、旅先の伝統文化を体験するカルチュラルツーリズム、農業体験などのグリーンツーリズムなど目的によりそのツーリズムの形態は様々なようだ。最近はこうした目的の為に旅行をする人がとても増えてきていて、日本旅行業協会(JATA)では次の要素が含まれていればこれらのツーリズムもエコツーリズムであると柔軟に解釈している。
① 旅行者の教育
② 絶滅に瀕した動植物の保護
③ 文化・歴史的環境保全への貢献
④ 専門ガイドの利用
⑤ 地元社会の利益
⑥ ゴミの削減と最小限のインパクト
ま~こういうことは、わざわざ旅に出なくとも日常の生活で十分取り組めることなのだが、ようするに旅を楽しみながらも、もっと責任ある観光をしようということなのだろう。  ~つづく

続きがあります