2019-12-19

南米の温泉

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日本人にとって、旅の楽しみの一つが温泉です。
南米にも日本ほどではないですが、温泉はあります。
日本人観光客になじみのある南米の温泉といえば、
あの有名なペルーのマチュピチュ遺跡の近く、マチュピチュ村にある温泉が思い浮かびます。
マチュピチュ村の旧称アグアスカリエンテスは、
スペイン語で「お湯」という意味で、
温泉が地名になるくらい大切な存在だったのでしょうか。

そのマチュピチュ村の温泉は、村の外れ、
村のホテルから歩いて行ける距離にあります。
山あいに湯気が上がる光景は、まさに温泉。
テンションが上がります。
ただ、残念ながらお湯はそれほど熱くはなく、
熱いお風呂が好きな人には、ちょっと物足りないかと思います。
それでも、歩きの多いマチュピチュ観光の後、
手足を伸ばして、温泉で疲れを癒せるのはありがたいです。

基本的に南米の温泉は、風呂というよりは
暖かい水の入ったプールのような作りのところが多いです。
男女共用で、もちろん水着着用が基本です。

今まで、あちこちの旅先で温泉があると聞くと、足を延ばしてきました。
アルゼンチンの中部、ブエノスアイレスとイグアスの滝の間くらい、
エントレリオス州と、その隣のウルグアイ側にも温泉がいくつかあります。
たしかに温泉なのですが、このあたりの地形は果てしなく平らで、
どーんと開けた平地に温泉施設があります。
施設もきれいで良いのですが、個人的には何となく、
温泉の雰囲気が盛り上がりません。
なぜといわれても困るのですが、日本人としては、
温泉からは、遠くてもよいので山が見えていて欲しい気がするのです。
これって私だけでしょうか?

山と温泉という点で個人的によかったのは、
チリ南部・パタゴニアの田舎、アンデス山中の温泉付きキャンプ場です。
アンデス山脈が南北に走るチリはたくさんの温泉があり、
山と温泉の組み合わせもバッチリ。
旅の途中に、とあるキャンプ場に泊ったのですが、
そこは露天の温泉もあって、入り放題でした。
熱い温泉に入りながらアンデス山脈を眺め、
チリワインを飲んで、夜はそのまま、近くに張ったテントで就寝という、
これ以上はないという贅沢な温泉です。
貧乏自転車旅だったのでキャンプ場でしたが、
予算に余裕があれば、豪華な温泉リゾートもあり、お勧めです。

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3年ほど前に行った、コロンビアの山岳地帯の温泉も良かったです。
きれいに整備されたプールのほかに、泥風呂や、野趣溢れる川の温泉などもあり、いろいろと味わえます。
周囲は山で、近くの川でとれたマス料理も楽しめます。
コーヒー栽培が盛んな地域で、コーヒー農園+温泉の旅もできます。

エクアドルには、その名もバーニョス(風呂)という温泉保養地があり、
ぜひ一度行ってみたいものです。
他にも、南米でまだまだ知らない温泉が、たくさんあります。

ただ、山と温泉が楽しめる地域というのは、
みんな火山地帯で、地震の可能性と隣り合わせです。
地震はないけど温泉もないところと、地震があるけど温泉があるところ、
どちらがよいかといわれると、迷います。
人生と一緒で、二つのものを同時を手に入れることはできない、ということでしょうか。


categoryGeneral  time07:01  authorbwt00016 

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