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2018-06-27

フランス人一家がやって来た Part 1

その1 準備編

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今年のはじめ、フランス人のお客様から「ご家族で車いすの方と一緒に日本を旅したい」とのリクエストが、弊社のグループ会社のグロリアツアーズにありました。

グロリアツアーズの業務は、障害者スポーツの支援の他にフランスの留学やご旅行の実績を積み上げている老舗です。
その関係で、障害者の旅行(ユニバーサルツアー)ができないか?とのご相談でした。

5名のご家族で、お父様とお母様とお子様が3人の5名。
お子様の一人が車いすを使っているようでした。

ご要望は3つ

1つ目は、電動車いすで移動するためリフト付き車両で移動したいこと。
2つ目は、ホテルの室内は「リフトで移動したい」こと。
3つ目は、東京を拠点として日光と大阪や京都観光をしたいこと。

そこでご旅行を成功させるためのポイントを4つ考えました。

1. バリアフリー対応ルームのあるホテル又は旅館を探すこと
2. 移動のための介護タクシーを探すこと
3. 東京~大阪間の新幹線移動の席を確保すること
4. 室内で使える自走式のリフトを用意すること

手助けを必要としている方は体位移動や移動補助が必要でしたが、嚥下障害等の食事介助は心配なく、ご家族でフォローされるとのことで介護士をつけることはありませんでした。

<バリアフリー対応のホテル>

お客様がシティホテル級をご要望でしたので、今回はサンルートチェーンのホテルにしました。
こちらのホテルを選んだのは、室内に自走式のリフトを入れることを許可していただけたことがポイントです。

東京のサンルートプラザ新宿は、部屋は狭いのですが、電動式ベッドや車いす対応のバスルームがあり、都心へのアクセスも良いので使い勝手が良かったようです。
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大阪のサルーン大阪なんばは、ホテル自体も広くとても心地良かったようです。
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<移動タクシー>

空港送迎、都内や大阪市内の移動、日光、京都・奈良の観光にはリフト付き車両を手配しました。

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当初日本語しか話せないドライバーさんということでしたが、英会話のできるドライバーさんが対応してくださり、とてもスムースにコンタクトができていました。
また、当初は新幹線の駅構内は駅員さんのお手伝いを予定していましたが、東京でも新大阪でドライバーさんがホームまで付き添ってくれたので、安心して移動ができました。
観光にはフランスでお客様が手配したフランス語通訳が付くことになりました。

* 観光のエピソードは次回をお楽しみに。

<新幹線移動>

介助を必要とされるお客様が全く歩行困難ということがわかったので、通常のグリーン席では車いすスペースがないので「多目的室」という専用の席を確保しました。
折り畳み式のベッドが装着されている2名程度が利用できるスペースで、前回出雲に行かれたお客様も利用されたスペースです。
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多目的トイレと隣接しているのでトイレ移動も楽にできます。
こちらは1列車に1つしかないので、予約されるなら前後2列車ほど候補を持ってされると良いでしょう。東海道新幹線は大体15分おき程度で発着しているので安心です。
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<自走式リフトとは?>

先ほどから出てくる「自走式リフト」とはどんなものでしょうか?
これは、ベッドに移動したりトイレや風呂に入ったりする時に、介護者を載せたまま移動できるものです。
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縦150~180cm、巾90cm程度に収まるコンパクトなもので、自走式というのは、手で本体を動かすことができ、リモコンで吊り上げ下げができるものです。
幸い、フランスで使っていたものと同様の型式の物がご用意できたので、フランス語の説明書も要らずお客様が使用できました。

という訳で準備は整いました。
さあ、いらっしゃい日本へ!!

つー・びー・こんてぃにゅ~
続く
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