2005-06-29

ケワラビーチリゾート Part three

リゾート内は、レインフォレストの宝庫だ。

クイーンズランド州のレインフォレストは、
世界遺産に指定されるほど数多くの種が残存している。
独特の葉を持つ、リキュアラ・ラムサイ・パームという椰子などは、
見ると、ここがクイーンズランドであると実感させる印象深い木だ。

そんな稀少なレインフォレストが、ケワラビーチでは簡単に観賞できる。
これはケアンズのホテルや、パームコーブのホテルでは体験することが難しい。
また、この森には、カンガルーのミニチュアのような“ワラビー”や、
カラフルなオウム“ロリキート”などの大陸独特の動物が、毎日現われる。

レインフォレストを抜けると、南太平洋に面したビーチへ出る。
もう一つの世界遺産、グレートバリアリーフもすぐ目の前だ。

The End

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2005-06-24

ケワラビーチリゾート Part two

ホテルの部屋は全てバンガローで、外見はワイルドなロッジ風だが、
部屋の中のフローリングや木のブラインドが、私をやさしく迎え入れた。

天井にはシーリングファンが回り、
調度品はトロピカルファーニッシュで整えられ、
外気温との差でできる窓の水滴が、南国リゾートの雰囲気を醸し出す。

テーブルの上に置かれた、トロピカルフルーツの詰まった
ボウルをバルコニーへ運び、シャンパン片手に密林浴を楽しむと、
そこはもう極楽浄土以外の何でもない。

一日中、だらだら過ごすという、日本人にとっては罪悪とも感じられる行為が
ここケワラビーチでは、この上ない贅沢なことだと感じられた。

Part threeへつづく

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2005-06-17

ケワラビーチリゾート Part one

ケアンズばかりが注目され、目立たないリゾートがいくつかある。
グレートバリアリーフとレインフォレスト、
この2つの世界遺産が交錯した地域に位置する、
私のお気に入り、ケワラビーチリゾートもその中の一つだ。

ケアンズから車で20分、閑静な住宅地を抜けると
熱帯雨林に囲まれた入り口が現われる。
プライベートビーチを持つケワラビーチリゾートの玄関だ。

ロビーから広大な敷地に点在しているバンガローまでの小道は、
巨大な椰子やシダ、マングローブなどが直射日光をさえぎり、
日中だというのにうす暗い。

鬱蒼としたそれらの木に囲まれたバンガローは、
一歩部屋に入るとジャングルの中のシェルターのようで、
とてもわくわくさせる。

バルコニーの椅子でくつろぎながら浴びる、レインフォレストのシャワーは、
何度味わってもいいものだ。

Part twoへつづく

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2005-06-11

ケープヨークの向こうへ

オーストラリアといえば、かわいいコアラやカンガルーなどの動物、
さわやかな東海岸の都市やグレートバリアリーフなど、
やさしく美しいイメージが先行し、日本人のハネムーン先という
イメージが長く定着している。

しかし、実のところ大陸の大部分は過酷な環境にある砂漠や
ブッシュ、レインフォレストなどで占められ、
国内の旅行者はそういった地へ探検家にでもなった気分で、
バスやキャンピングカーを使って旅をする、という、また違った
オーストラリアの旅スタイルを楽しんでいる。

バスは大陸の主要部分を網羅しており、世界各地から来た若者が、
半年かけて大旅行をすることも多く、ワーキングホリデーで渡豪して
いる日本人の中にもこの手の旅行をする人達がいる。

また、大陸には多くのオートキャンプサイトがあり、リタイヤした
オージーが、家を売ったお金を元手にキャンピングカーを購入、
日々の生活費には年金を充て、友人や夫婦連れ立って生涯
放浪生活をする人達がいるのには驚くばかりだ。

こんなに多くの旅スタイルを可能にさせる国はそう無いのではないか?

元来、アボリジニはアジアから渡ってきた狩猟民族であり、
オーストラリア開拓の基礎をつくったのはジェームスクックという探検家で、
イギリスからの流刑囚やゴールドラッシュで移民してきた人々が
「スワッグマン」と呼ばれる、旅する渡り労働者になっていったように、
旅人が集まって作った旅人の国なのだ、と聞かされると納得させられる。

だからオーストラリアの旅って気楽なんだなー、きっと。



◆ケープヨークとは?

2005-06-08

オーストラリアには持ち主より有名な車がある

スクールホリデーが始まると、多くの学生達はリゾート地へ遊びにでかける。
貧乏な学生達の、その期間の足は個人売買されている車となる。
レンタカーのような役目を果たす個人売買車は1,000ドルくらいで売買
されているものもあり、長く乗り続けるとレンタカーより安くなる。

しかし、何年間もいろんな持ち主に、代わる代わる引き継がれている車の場合、
エンジンが酷使され、燃費も極端に悪く、エアコンなど付けようものなら
毎日ガソリン注入しなくてはならないものが多い。
外見も至っておんぼろで、窓が割れても誰が修理するでもなく、
その時の所有者が段ボールなどで一時的に応急処置をするだけだ。

日本では、絶対走ることのできない、
道路交通法に違反するような外見を持つ、驚くような車もあり、
その町では誰もが知っている有名な車になっている。
地元の住民達からは、所有者が変わる度に
「もう夏がきたのか」と季節の風物詩となって親しまれたりしている。

個人売買車は新聞や雑誌に載せて販売することもできるが、学生は主に、
ショッピングセンターの掲示板に広告を張ったり、車の窓にマジックで
「For Sale」と書いたチラシを付けて走っている。
それを見た人が、気に入れば車を止めて、その場で試乗し、購入となる。
休暇の期限が差し迫った学生のほとんどは、足元を見られ、二束三文で
売り飛ばすのだが、中には1,000ドルで買ったものを、1,200ドルで売るような
商売上手もいる。

車の整備はままならないが、プライベート・セールに関する法律の整備は
しっかりしている。
だからこそ、このような個人売買が盛んなのである。

市民生活にフィットした環境作りは、オーストラリアの得意とするところだ。

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2005-06-03

オージー男性が決意するとき

「もう疲れた、離婚しよう」

仕事と家事の両立に悩む、働き盛りのオージー男性から発せられる言葉だ。

日本でいうと、生活力ある女性が子育てを終えるのを境に、仕事一辺倒で
家庭をおろそかにしているダンナの呪縛から解放たれたいと思う時と似ている。

オーストラリアのほとんどの夫婦は、男女ともに仕事も家事もこなす。

最近は少なくなったが、「めし」「ふろ」「ねる」といった日本人男性の“三種の神器”は
通用しないどころか、たちまち離婚届を叩きつけられるのがオチだ。

双方の仕事状況に応じて、夫が育児休暇を取ることもまれではない。

これがオージー流だが、家庭での実権を強固にするスーパーウーマンに、
中には耐えられない輩もおり、そういった男性が離婚を決意するのだ。

離婚したオージーが、数ヵ月後には日本人女性と再婚し、家事の負担から
開放されたという話も何度か耳にした。

私も10年ほど前までは、三種の神器を携えていたサムライだったが、
オーストラリアで生活するうちすっかりどこかへ落としてしまい、
今では一家の料理長として活躍中である。

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