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2011-03-28

世界遺産韓国紀行 No.7 韓国支石墓(コインドル)群

我々夫婦はその日の朝、ソウルから観光バスツァーに参加し、約70分の江華島(カンファド)にある、韓国のミステリアスな世界遺産、江華支石墓(カンファシソンミョ)を訪れました。

この支石墓群は、紀元前1000年頃から紀元前100年頃までに巨石で建造された古代の墓で、東洋文明ではコインドル、西洋文明ではドルメンと呼ばれています。

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江華支石墓

韓国では、仁川広域市江華郡に残されている巨石墓跡が1番大きく有名ですが、他に、全羅北道の高敝郡と全羅南道の和順郡にもあります。これらの支石墓群は、世界各地で発見されている巨石文明遺跡の中の一つです。

まずは、仁川広域市江華郡(江華島)の支石墓群をご紹介いたします。この支石墓群は、首都ソウルから車で約1時間と最も近く、約120余の基石が約12haの広い範囲に散在しています。

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江華支石墓群入口

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世界遺産の観点から言えば、いわゆる支石墓は、ヨーロッパのイギリスやフランスがひとつの中心で【ドルメン】と呼ばれておりますが、同じような遺跡が、南インド、東南アジア、中国沿海部にも存在しています。その中では朝鮮半島が世界で最も支石墓の数が多く、【コインドル】と呼ばれています。

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江華支石墓(北方式)

朝鮮半島の支石墓には、足の長い石柱に石を載せテーブル状に石を組んだ「北方式」と、短い石柱に石を載せた碁盤状に石を組んだ「南方式」の2種類があります。 今回、観光した仁川広域市江華郡(江華島)の支石墓群は典型的な北方式です。

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高敝支石墓(南方式)

一方、南方式のコインドルは、朝鮮半島南部、全羅北道の高敝支石墓群であり、梅山の麓に沿って500余基が、約8haの土地に散在しています。同じく全羅南道の和順にも広大な約31haの土地に、東西10kmにわたり約500基分布しています。

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形状的に見れば、極東アジアの支石墓は3種類あり、石棺式、卓子式、碁盤式に分けられます。まず、石棺式支石墓は、石棺を地中に埋葬し、石棺の周りは積石で満たし、石棺の蓋の代わりに大きな上石をかぶせるもので、中国東北部を中心に、日本を含めた東アジア一帯に散見されます。

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石棺式支石墓

次に、卓子式支石墓は、朝鮮半島北部に多く見られるタイプで、二枚の板石の大きな平たい石を置いてテーブルのように見える支石墓です。江華島の支石墓がこのタイプです。

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卓子式支石墓

さらに、碁盤式支石墓は、別名南方式支石墓ともいい、高敞に代表されるような全羅南道、慶尚南道のものがこのタイプです。碁盤のような厚い基石を数個の支石で支え、上石の下に積石を設け、そこに死者を埋葬します。

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碁盤式支石墓

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江華支石墓

朝鮮半島における江華、高敞、和順の支石墓群は、極東アジア文化圏の、人類の価値ある巨石文明の稀な遺跡として、2000年に、ユネスコ世界遺産に登録されました。(完)

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