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2008-04-19

Ch6 海南島 三亞

春の札幌の街は美しい。数多くの種類の花が咲き始めるからである。毎年、雪解けが終わる4月上旬頃、大通公園に北こぶしの黄色の花が咲き、春が訪れる。4月下旬の桜が咲く頃になると春は真っ只中になり、首都圏、近畿圏からの観光客でにぎわい始める。観光客目当ての焼きイカや、トウキビの匂いがあたりに漂い食欲を刺激する。

今日も緑のそよ風に乗り、円山公園の山端から焼きイカのしょうゆダレの匂いが漂ってくる。9年前に訪れた海南島三亞で食べた海鮮焼き魚料理を思い出した。

海南島は、中国の南の外れの海南省に属している。かつては広東省に属していたが、1988年に分離して海南省になり、同時に経済特区となった。東西約300 km、南北約180 kmで、面積は32,200平方キロ。台湾を除けば、中国最大の島である。全島が亜熱帯性気候で、中国のハワイとも呼ばれ、現在は漢民族が多くなったが、古くから主にリー族などの少数民族が住んでいた。

私はその当時、関連旅行会社に出向し、主に東南アジアの旅行開発業務に従事していた。今回の三亞入りも、ホテルのハード、ソフトの視察を主体に、観光地を視察するのが目的である。その日は、広州から中国南方航空に乗り、三亞空港に降りたった。雨降りのあいにくの空模様ではあるが、出迎えの車に飛び乗ったのである。

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現地の通訳ガイド試験に受かったばかりだというまだ学校をでたばかりの若い女性ガイドの維さんと、最初に訪れたのは、中国財閥系の某ホテル。雨降りの所為か、日本人に対して抵抗感があるのか、気に入られなかった所為か、あまり印象がよくなかった。夕方には、日系のマネジメントのホテルに泊まり、海鮮料理を頂いた。中華風ではあるが、ベトナムかフランスかが混じっている無国籍な感じの焼き魚中心の料理である。

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翌日の空は晴れ渡り、良い天気になった。まずは大手世界中にチェーンのあるxxxトンホテル。若い男性アシスタントマネジャーが明るく親切丁寧に案内してくれた。

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次ぎに訪問したのも有名なハワイにもあるアメリカ系ホテルチェーンのコピーのようなホテル。女性のアテンダントがそつなく案内してくれ、おまけに昼食は、そのホテルで、ハワイアン風アメリカンビュッフェをご馳走になった。中華料理は飽きていたので、たまにはハワイアンテイストも良いかなとくつろいだ。

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午後には、三亞市から車で30分あまり走った山の中腹にあるリー族の民族村に視察に行った。ここの主人公は、まだあどけない小さな女の子達である。

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日本人の中年の小父さんが珍しいのか、お菓子かお金がほしいのか、わっと取り囲まれた。あと10年後にあらためて取り囲んで欲しいような、欲しくないような。

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三亞観光のハイライトはこんなもんですよ。と言って、維さんがにこにこ笑っている。やはり三亞への日本人の観光客誘致はまだまだ先の話である。(続)

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