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2008-04-12

Ch3 食在 広州

札幌の初夏は清々しい、大通公園にライラックの花が咲く頃になると美味い広東料理が食べたくなる。心地よいそよ風に乗り、大通公園の屋台の焼きとうもろこしの香ばしい匂いが漂ってくる。8年前、初夏に訪れた広州で食べた広東料理を想い出した。

広州は、珠江デルタ地帯に開けた河南地方最大の港町であり、広東省の省都である。関西空港から直行便も出ているが、香港からも列車で1時間半という距離にあるので、香港旅行に1泊加えるか。あるいは、日帰りで遊びに行くというのも良いアイデアである。

広州には、いくつかの観光シンボルがある。まずは、広州市の中心にある広大な越秀公園の中にある五羊石像である。

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2つ目は、越秀山にある明の洪武13年に創建された鎮海楼。明代からの景勝地で、古刹や革命を記念する建物のひとつである。

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3つ目は、孫文を記念する中山記念堂。中山とは孫文のことで、孫文が日本に亡命するとき身分を隠すため中国にはない中山という姓を用いたためである。建物の中は、中洋折衷の構造になっていて、外観は清の皇帝の帽子をかたどり、屋根は3階になっている。

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4つ目は、陳氏書院。「陳家祠」とも呼ばれる広東省の“陳”姓の氏族が祖先を奉るために建てた祠堂で、清朝の西暦1890年に着工し、同20年に落成した。その卓越した装飾技術から民間建築の大成と讃えられ、広州の建築百選に選ばれている。

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最後にもう一つ。広州で最も私の好きな一区画が沙面である。中国の中に残されたいにしえの西洋の街と言った感じであり、訪れたときには必ず、清楚な洋館街を散策する。河辺に出ると常に涼しい風が心地よく吹いている。

「食在広州」ともいわれるが、広東料理の本場は、広州である。特に、川魚、海鮮料理が美味い。やはり、日本人の甘辛醤油味好みはこのあたりがルーツかもしれない。広州はまさに全世界に認められたグルメスポットである。(続)

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