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2008-10-13

Ko13 “懐石風韓定食”・・・いいですね♪

5月中旬のソウル。
ぼく達は半年ぶりに韓国を再訪した。今日は、青空が澄み渡り、漢江の川風が爽やかで心地良い。空港からの車の中で、取引先の韓(ハン)部長が笑顔で話しかけてきた。「今晩、韓国風懐石料理はいかがですか」

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ミョンドン

明洞に新しく、懐石料理を食べさせる店ができたらしい。いわゆる韓国宮廷料理ではなく日式でもない、韓式の懐石料理である。
「でも敷居が高そうね」
遠慮するカミさんに、せっかくのご好意だし良い経験だよ、と説得する。話がまとまったその夕方、出迎えの黒塗りの車に乗り込み、指定された料亭に向かった。

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ミョンドン2

賑やかな明洞の中心街を通り抜け、脇道を曲がる。門構えが普通の韓国民家のような、地味な佇まいの料亭の前に車が止まった。玄関から声が聞こえる。
「いらっしゃいませ、ようこそ、アンニョンハシムニカ」

上品なチマチョゴリ姿の女将が、笑顔で迎える。店に入ると静寂な香の匂いに包まれる。先に待っていたキム理事が挨拶し、予め注文していた懐石の先付料理とビールが出てくる。早稲田大学を卒業し、流暢な日本語を話すキム理事の発声に合わせ、4人で乾杯する。

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イメージ(韓定食)

まずは松茸とアワビのお粥。口取りに茹で豚の白菜巻。二つ物に8種類の野菜を巻く九節板と焼きいしもち。オイキムチに干し明太子。

次に、鮮やかな緑色ゴマの葉。鮮やかな緋色のユッケの上に橙色の卵の黄身。
涼やかな水キムチの中に純白のダイコンと赤トウガラシ。生唾も溢れだす味覚の連続。整然と並ぶ食器。食材が凛として気品があり色彩も美しい。

続けて、牛肉の串焼き。朝鮮人参と鶏肉、銀杏の茶碗蒸し。エイ、鮹、烏賊、平目の刺身。キノコの緑豆炒め、等々。

冷たいものはひんやりと、熱いものは熱々で、止めどなく出てくる韓国懐石料理がなんと18品。最後は豆腐チゲ、キムチ、白飯でしめる。

あらかじめ全品がテーブルに用意され、賓客を迎える韓国宮廷料理の「静」。それに相対し温冷感と味の濃淡、繊細な流れの韓国懐石料理の「間」と「動」。

美味いものに国境は無い。ぼく達夫婦のソウル通いは、まだまだ当分続きそうである。(続)

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