2008-04-05

Ma10 ローガンブヌッ湖畔

東京ぶんぶん ’00,03,01  マレーシア・ボルネオ島サラワク州北東の山の中にある「ローガン・ブヌッ」湖畔は、サラワク州政府により特別保護開発地域に指定されている。

2月の下旬、ぼくは一人でボルネオ個人旅行を予約した。ミリを起点に、ニアとランビル・ヒルズの2カ所の国立公園を日帰りで訪れた後、2泊3日で現在開発中の知られざる秘境、ローガン・ブヌッ湖畔のロッジに宿泊し、昼間は美しい湖で魚釣りを楽しみ、夜は満天の星空を仰ぎ見るスケジュールである。

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2月27日の朝、ぼくはガイドのジョニーと運転手のローニーの3人で、ミリを出発。ローガン・ブヌッ湖畔まではワゴン車で約5時間、途中の小さな町で昼食をとり休憩する。

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さらに川をボートで遡ること1時間余り。切り通しを越え、ようやくローガン・ブヌッ湖畔の簡素な山小屋風のロッジにたどり着く。

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ローガン・ブヌッ湖畔は、高原リゾートの中でもボルネオ・ハイランドに続き、開発後の期待が大きい場所で、1年を通じて気候は安定し、近い将来欧米人の人気スポットになるという。

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シーズンは6月から10月。5年後の営業開始に向け建設中のホテルは、世界中からの予約客で満室になるらしい。今後、ミリからの道路整備にも着手し、湖の枯渇など劇的な自然環境の悪化と投資資金不足などがなく、順調にいけば5年後には新たな高原リゾートが完成する。

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翌朝、手作りの朝食の後、ぼくたちは9時過ぎからボートに乗り込み、湖の中程に繰り出す。湖面が青空を写し、湖水は美しく透明である。ボートから湖に飛び込み、泳いだり、魚釣りをしたり、桟橋で甲羅干しをして過ごした。

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夜中の10時過ぎ、ガイドのジョニーの案内で月明かりに照らされたロッジのテラスに腰かける。星空を仰ぎ見ると西の空に、南十字星が弱々しく瞬いている。その手前に金星が強く光り輝き、地球を取り囲む宇宙の神秘を感じる。

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明け方の水浴びは神聖な儀式である。裏庭に面したシャワー小屋は簡素なベニヤ板で仕切られている。全くの手動式で、雨水を屋根から樋で水瓶にため、水瓶の中から、竹製の柄杓で頭から水をかぶる。トイレも一緒にそこで済ませる。最初はびっくりしたが、郷に入ればなんとやら。ジョニーの指導のもと、生まれたままの姿で、思いっきり元気にシャワーと用足しを済ませたのだ。

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ローガン・ブヌッ湖畔の東の空にオレンジ色の朝日が昇り、ロッジの正面の階段を駆け上がる風に、山吹色の花道がさわさわと優しく揺れている。(完)

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categoryマレーシアエコツアー  time16:11  authorkomiya 

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