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2008-04-05

Ma11 クバー国立公園

東京ぶんぶん ’02,02,20  東マレーシア・サラワク州にあるクバー国立公園は、州都クチン市街から西北西へ約30km、ワゴン車で約40分の熱帯雨林の中にある。

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2月の中旬、ぼくは姪のマリを誘い、3泊4日のボルネオエコツアーを計画した。クチンを起点とした個人手配旅行で、2日目にクバー国立公園でジャングル探検とマタン・ワイルドライフ・センターで動植物を観察。3日目には、サラワク・カルチュラル・ビレッジを訪問するスケジュールである。

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2月16日朝9時、小雨の中、ツァーガイドの楊さんがホテルのロビーに迎えに来た。ワゴン車に乗り込み、クバー国立公園までひた走る。公園入り口で車を降り、ジャングルをしばらく歩く。

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その奥に、マタン・ワイルド・センター本部が見えてくる。正面にはコウモリが描かれた案内板があり、その隣には、動植物の資料館と野生生物センターが併設されている。ワゴン車を降り、中に入ると、マメ鹿、ヒゲイノシシ、マレーグマ、ワニ等の檻が立ち並んでいる。

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ぼくとマリは小雨の中、順番にその動物たちを見て歩いた。動物たちは元気なく、寂しげである。やはり野生動物は、ジャングルに棲むべきだと思う。とぼとぼと野生生物センターを出る。「雨がやんだよ」楊さんが明るい声で言った。

翌朝、朝日が眩しい青空の下、ビダユ族を初め、各種族の原住民を集めたサラワク・カルチュラル・ビレッジを訪れた。

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村は大きな池を取り囲んで7つの民族の家屋が建てられている。各種族毎に微妙に言語、服装、文化、風習は違うが、唯一の共通点は、猫好きな所だ。

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各種族毎の家屋には、それぞれ種類や色の違う猫が数匹ずつ居着いている。ぼくも猫好きなので、手を出すと猫の方からすり寄ってくる。国や民族は違えども、猫には猫好きがわかるのかな?

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廊下には観光客が迷わないように、家屋の入り口毎に順路を示す案内板がある。陳さんの和訳を頼りに、園内のガイドの話に耳を傾ける。広場では、先住民の吹き矢や、コマ回し、民族舞踊などのカルチュアルショーが始まっていた。

ボルネオ先住民族の生活実態や文化と歴史をありのままの姿でみせる事こそが、この民族村の設置目的であり、観光客にその文化と歴史の保存を訴え、存在の意義をアピールしている。

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日本では、アイヌ先住民族の祭りや踊りの外面を見せるだけで、本来の生活実態そのものは見せない。ボルネオは自然と先住民族保護の先進地であり、我々日本人が学ぶ事が多い。ぼくは、各民族の融和と共存、文化遺産の存続を願い、村の出口で笑顔の子供達に別れを告げた。(完)

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