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2008-04-22

Ch9 古都 長安

春真っ盛り。札幌もいわ山麓にある我が家から、眼底定期検査の為、久しぶりに札幌医大病院に行って来た。天気も良く、札幌名物の市電に揺られガタンゴトンと気持ちが良い。沿道のあちこちの桜が五分咲きで、美しい季節になったと感じる。

季節が良くなると当然の事ながら食欲も湧き、美味い物が食べたくなる。札幌医大病院からの帰り道、近くの中華料理店から、焼き餃子の香ばしい匂いが漂ってくる。腹が減った。6年前に訪れた西安の専門店で食べた餃子を想い出した。

西安はその昔、中国四千年の歴史上、長いこと首都であった長安の現在名である。その城壁は今では観光の目玉になっていて、古都長安の面影をよく残し、風情を感じさせてくれる。また、町の中心である鐘楼と鼓楼も残され、現存する唯一の中国的な城壁都市として機能している。

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餃子に出会ったその場所は、西安古城の中心の餃子広場。宿泊したホテルから観光バスで約15分の距離にある中華レストラン。日本人観光客受けする有名な餃子専門店である。

今回の西安訪問の目的は、総勢60名の西安城壁ウォークの実施である。私は、日本ウォーキング協会主催、日本エアシステム協賛、西安市観光協会後援という、大がかりな西安城壁ウォオーキングツアーの主任添乗員として来たのである。

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西安城壁ウォークの記念セレモニーは、翌朝10時から始まった。本物のファンファーレが鳴り響き、まずは長安城の昔の衣装を着た女官、側用人達が入場する。

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あまりの美しさと本物に近い雰囲気に、観客達は急に、シーンとなり、何が起こるのか、と見入ってしまう。最後に出てきたのはこの城の代官、執事役のハンサムな役者さん。

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おもむろに、手に持参した、巻物を、パッと広げ、ゆっくり、
「○※△x□※○!」と、大声で、朗々と読み上げる。

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ぐるりと観衆を見渡し、笑顔で大仰に会釈した。我々観客は、ガイドの日本語の「長安への入城を許可します」 という説明を聞き、慌てて拍手をする。
その拍手に対し、執事役の役者は、
「○※△x□※○!x□※○、△x□※○」
と再び、叫んだ。通訳が、「日本の皆さま、ようこそ長安の都へ、歓迎いたします、どうぞ楽しんでください」

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たいそうな儀式は30分ほどで終わり、記念写真を撮り終えた後、参加者には帰り際、一人一人に、立派な表紙付きの長安通行証を1枚ずつ手渡された。

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歴史的なセレモニーに参加した感動と共に、その日の午前中のスケジュールは終了したのである。(続)

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