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2008-04-23

Ch10 城壁遊歩 西安

札幌の街中に急用ができて、今日も市電に乗り大通付近まで出かけた。通りがかりの大通公園の桜が満開である。平年より1週間は早いのだろうか。地球温暖化の影響がなければよいが、嬉しい中にも少し心配なところもある。親子連れやサラリーマンが、桜の木の下で談笑している。これから雪の降り始める秋までは、札幌が日本の中で一番住みやすい街になるだろう。

さて、古城、西安の入城セレモニーのあと、記念写真を撮り終えてからの話である。初夏の西安は摂氏25度と、かなり気温が高くなっていた。燦々と陽の光りが降り注ぐ晴天の下、出発式が始まり、日本ウォーキング協会会長の挨拶が始まった。その後、団旗を先頭に、60名の日本人ウォーカーと60名の中国人学生が、合計120名、20名ずつの6班に別れて計画に基づき混ざり合い、西安古城の西門の外壁公園を歩き始めた。

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朝食後のホテルを出発する時点では、日本人ウォーカーが60名、バス3台に20名ずつ分乗し走り始めた。ところが、途中で西安大学、西安大学女子寮、西安大学男子寮、など数カ所に止まり、次々に学生を乗せて、城壁の西門に到着し、入城セレモニーに参加する前には、1台に40名ずつ、120名の大所帯になったのである。

我々は、西門から外壁公園を時計回りに北門まで歩き、北門から城壁にあがり、まず西門を目指し、まさに歩き始めようとしていた。その前に、ちょっと打ち合わせ、と記念写真を1枚。「君は先頭のグループを任せる。私は最後尾から行くから宜しく」「はい、了解しました」

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北門から1班20名ずつ2分置きに出発する。最初は、一直線のまっすぐな広い城壁の上の道が気持ちよく、どこまでも続いている。

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通常、城壁の上の歩行は禁止されており、このような特別のイベント開催時のみ通行を許可されるのだ。そう言えば、先ほど出発式でもらった通行許可証はこのことだったかな? 以前から計画されていた日中友好協会の交流事業だから市当局から特別の許可が与えられていたのである。

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西門から南西の角の望楼閣に向かい歩き続ける。現在の西安に残る「城壁」は明代の初期に築城されたものである。残念ながら全盛を誇った随・唐代の城壁ではない。現存する城壁の規模は南北約2.5km、東西約4.2kmで、かなり壮大な物である。随・唐代の城壁は、南北約8.7km、東西約9.7kmもあったといわれている。現在の城壁に囲まれた地域は当時の城壁内の一部で、その規模は面積にして約10分の1でしかない。

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道の半ばで、お互いに記念写真を撮りながら、国際親善、交流を深めている。西安大学の外国語学部日本語学科の学生が多いので、卒業したら日系企業に働き、何れは来日する事もあるかもしれない。

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東南の角、望楼閣に寄って、一休みしてから、最後の一踏ん張りで、ゴールの東門に到着する。

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「お疲れさまでした。階段の下にバスが待っているので、順番にお乗りください!」と、最後尾から声を掛ける。まあ、これで何とか無事に西安城壁ウォークも終了できそうだ。やれやれ。(続)

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