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2008-05-09

Mu9 ピラミッド遺跡 カイロ

我々夫婦はバンコク、デリーを経由し、ようやくエジプトの首都カイロに到着しました。その頃のエジプト航空はまだ東京からの直行便がなかったため、夜行便の上に、2回もストップオーバーするのです。今の直行便では考えられない、難行苦行の連続でした。

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エジプトへの憧れは以前からあったのですが、現実的に高い旅行代金を払ってまでは、行く気はしないなあ、程度でした。そこに、なんと幸運が舞い込んだのです。エジプト政府観光局とエジプト航空から、「航空・旅行業務関係者へのエジプト研修旅行」のお誘いが来てしまったのです。

半年前にヨルダン、ペトラ遺跡にいったばかりでしたので、職場では、また海外遺跡かよ!と嫌味をいわれても、どこ吹く風で、言い訳もせず、エイヤッ、ごめん!と、長い年休を取得し、飛び出してきてしまったのでした。

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そんなこんなで、エジプトの初日は疲労が残り、朝の内は元気でしたが、カイロ博物館に着いた頃は、暑さと疲労と二日酔いで、ふらふらになり、バチが当たったように座り込んでしまいました。

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そのあとに、涼しいクーラーの利いたレストランに入り、昼食を食べて一息つくと、なんとか元気を取り戻し、いよいよピラミッド・スフィンクスの遺跡観光です。

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遺跡に近づき、一番驚き印象に残ったのは、ピラミッドを構成している石が考えていたより巨大であるということです。ガイドのムスタファさんが丁寧にその石の由来や、ピラミッドの歴史をわかりやすく教えてくれましたが、今では遠い記憶の中にも出てきません。

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ピラミッドは期待通りのスケールがあり巨大でしたが、スフィンクスは思っていたよりもその顔がだいぶ痛んでおり、「クシャッのおじさん」みたい、とみんなで笑いました。

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その後、若干の自由時間があったので、ラクダに乗ったり、写真を撮ったり、暫くサハラ砂漠の中で、ブラブラ遊んでいました。

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帰りのバスの中で、「アレ、すごいぞ!」の声に振り向くと、一面の緑の絨毯のような野菜畑が広がっています。その遙か彼方にピラミッド遺跡がうっすらと霞んで見えます。「ああ、これがナイルの賜物か」とみんなでしきりに感心し、思わず「今日は勉強になったね」の言葉に、ドット笑い声が上がりました。(続)

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