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2008-05-17

Ko6 ハルモニ パジョン

初夏のソウル。
5月になり、カミさんと2人、蒸し始めた初夏の東京から、カラッと爽やかな風薫る花の都ソウルに飛んだ。いつもの羽田空港発JAL8831便である。

金浦空港からタクシーに乗り込み、昼時の南大門の食堂街を目指す。馴染みのパジョンの店に直行し、懐かしい葱パジョンを堪能するのだ。

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ソウルのパジョンといえば葱パジョンが定番である。日本ではチジミの方が通りがよい。ステンレスのボウルの中に、キャベツ、万能ネギ、ニラ等の生野菜の間に、細切り牛肉、アサリ、緑豆、生ニンニク等が、渾然一体となり、クリーム状のパジョンのもとが、なみなみと入っている。

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あまりもの量なので、ハルモニ(おばさん)にお願いし、ザッザッとかき混ぜてもらう。巨大な大阪のお好み焼きのもとのようなものが出来上がる。

鉄板の上に葱パジョンのもとを中心から円を描くようにのせていく。焼き始めると肉汁の匂いに混じり、ほのかに長ネギの香りが立ち上る。その食欲を刺激する甘い香り。あァ、うまそう。待ちきれない。

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ぎゅぎゅっと、焼きたてのパジョンを立て長に切り、取り皿に乗せ、少し冷めた頃を見計らって口一杯に頬張る。ハフッ、ハフッ。あつい!けどうまい。柔らかな食感の中に、牛肉のうま味と長ネギの甘みが広がる。ああ、絶品。

「久しぶりだね」
笑顔がよみがえり、至福の時が流れる。フーッ、と葱パジョンを食べ尽くし一息いれる。少し物足りない。ハルモニ(おばさん)に、キムチパジョンの追加をオーダーする。アサリ、牡蠣、イカ、などの海鮮具材いりである。

出てきたのは赤唐辛子にまみれたキムチ入りパジョンの元。じっくりと焼き色がつくのを待ち、しょう油ダレであっさりと食べる。噛めば噛む程、キムチの酸味と海の幸の甘みがジワッと口の中に広がる。

涙の出そうな辛さとサッパリした後味に、美味すぎて目が点。いつものように夫婦の会話が一瞬止まる。美食探訪に国境はない。

旅の道連れにはカミさんの笑顔が嬉しい。仕事ずくめの日常から離れ、家庭サービスを兼ねたソウルグルメ探訪は、こうして毎年続くのである。(続)

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