2009-05-27

Jb2 ジャワ島 “ボロブドゥール” 遺跡群

ジャワ島ジョグジャカルタ近く、ヒンドゥー教遺跡「プランバナン」の次ぎに訪れたのが、仏教遺跡「ボロブドゥール」です。

インドネシアには、遙か昔にインドから伝播された仏教、さらにヒンドゥー教の遺跡群があります。ジョグジャカルタから42km、チャーター車で80分ほどの所にボロブドゥール遺跡があります。

現在はイスラム教が国教で、殆どの国民が信仰しています。仏教は廃れ、ヒンドゥー教も唯一バリ島にのみ残っています。

ヒンドゥー教遺跡の「プランバナン」と、仏教遺跡の「ボロブドゥール」の宗教、建造物の対比は興味深く、その違いを感じてみる事にしました。

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ボロブドゥール史跡公園

ボロブドゥール遺跡は、その昔ジャングルの中に埋もれておりましたが、現在は、綺麗に整備された史跡公園になっています。

緑濃い参道を進んでいくと巨大な正方形の遺跡が現れています。遺跡は自然の丘に盛り土をして、安山岩のブロックを何重にも積み重ねてつくられています。

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ボロブドゥール遺跡

その外壁には、大乗仏教にまつわる壮大な物語の精巧なレリーフが刻まれています。第1回廊はブッダの物語が描かれ、第2回廊から第4回廊までは、スーダナと53人の賢者が描かれて果てしなく続いております。

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壮大なレリーフの連続

さて、第4回廊から上には数多くのストゥーパがそびえ立って下りますが、大ストゥーパの回りに小ストゥーパがあります。

ストゥーパの中には仏像があり、格子窓から手を伸ばし、中の仏像の右手の薬指に触れると願い事が叶うと言われております。

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ストゥーパに願いを!

ボロブドゥール遺跡の周辺は静かな村ですが、史跡公園内と近隣にバンガロー形式のホテルやロスメン、ゲストハウス等があり、バックパッカーや家族連れの観光客を受け入れております。

さて、ボロブドゥールにもアマングループの超高級リゾートホテルがあります。遺跡から3km程南の高台にある超高級リゾート「アマンジオ」。バリ島には有名なアマンダリ、アマンキラ等がありますが、ジャワ島中部のこんな田舎にもあるのですね。

我々家族は、夕刻、バリ島に向かうガルーダ・インドネシア航空国内線のMD型航空機に乗り込みました。いよいよバリ島です。バリ島では神々の寺院と神々の踊りを見る予定です。

夕焼けの中を滑走路から飛び立つと、眼下にヒンドゥー教遺跡の「プランバナン」や仏教遺跡の「ボロブドゥール」が見え、ジャワ島の神々に見送られている様な、荘厳な気持ちになりました。(続)

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2009-05-23

Jb1 ジャワ島 “プランバナン” 遺跡群

かなり昔の話で恐縮ですが、春休みに家族全員でインドネシア旅行に行こう!ということになりました。

まず始めに、ジャワ島ジョグジャカルタに飛びました。できるだけ肌の近くで神々を感じてみよう、見てみようと考えたのです。

インドネシアには、遙か昔にインドから伝播された仏教、さらにヒンドゥー教があり、現在はイスラム教が最大の宗教です。

現在のインドネシアでは仏教は廃れ、唯一バリ島にヒンドゥー教が残り、ジャワ島やその他の島々はイスラム教が主流です。

まず始めに訪れたのは、ジョグジャカルタ近くのヒンドゥー教寺院・プランバナン遺跡です。10世紀ころにインドネシアのジャワ島に君臨したサンジャヤ王朝によって建てられました。

およそ5Km四方にわたっていくつもの遺跡が点在している巨大寺院群で、ヒンドゥー教寺院としては東南アジア最大規模です。

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プランバナン遺跡

プランバナン遺跡群の寺院の外壁に彫られたシヴァ神を崇める為の様々なレリーフは、この寺院だけにしか見られない特徴的なものです。

方位神・ローカパーラは10世紀ころのジャワ美術の成熟をあらわす代表的な作品です。また、シヴァ神殿の廻廊には、インドの古代叙事詩「ラーマーヤナ」のレリーフが飾られ、壮大な物語が見事な彫刻として描かれています。

さて、ヒンドゥー教にまつわる話ですが、お隣の島バリ島でのお祭り・オダランは、村にあるヒンドゥー教寺院の誕生した日を祝う行事です。

人々は大きなお供え物を神々にささげようと、ガムランを打ち鳴らしながら村を練り歩きます。

ジャワ島中部で高度な文明を築いたヒンドゥー教徒たちは、その後イスラム教徒に追われバリ島へと逃げのびました。現在、バリに暮す人々は、今でもヒンドゥー教の文化を守り続けています。

その中でも有名なのが、インド発祥の古代叙事詩「ラーマーヤナ」の物語を演じる舞踏劇です。「ラーマーヤナ」は、ヒンドゥー教の神・ヴィシュヌ神の化身であるラーマ王子が、悪魔に奪われた妻・シータを救うという物語です。

ガムランのリズムにのって演じられるこの劇は、バリ島のヒンドゥー教徒たちばかりでなく、インドネシアを象徴する文化として広く人々の生活の中に溶け込んでいます。

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プランバナン遺跡群

プランバナン遺跡群の近くには、仏教遺跡のボロブドゥール寺院遺跡群もあり、共にジャワの建築の最高傑作の一つとされております。ボロブドゥール寺院遺跡群は次回ご紹介いたします。(続)

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2009-05-20

Hs10 夏の節気 《小満》 「札幌ライラックまつり」

みなさんこんにちは!今日は5月20日。
旧暦ではすでに夏ですが、札幌の街もようやく初夏らしくなってきました。

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にゃんこ、行ってきま~す!

今日は天気がよいので、我が家の「にゃんこ」に見送られ、「ぶんぶん亭・小熊猫庵(レッサーパンダァン)」から、散歩を兼ねて、近くの銀行へ出かけました。

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やまはなサンパーク

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旧暦の二十四節気では、新暦の5月初旬頃からを夏とし、明日5月21日が「小満」にあたります。ちなみに、気象学的には新暦の6月からが“夏”となります。

今日の花暦《小満》のテーマは、ライラックです。
札幌の花といえばライラック。5月20日から5日間、「第51回札幌ライラックまつり」がはじまりました。

ライラックの別名はリラ、またはムラサキハシドイとも呼ばれており、原産地は、バルカン半島やアフガニスタンといわれています。

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山鼻の裏通り

5月の下旬ともなると、札幌市中央区山鼻界隈の街並みの樹木もすっかり緑濃くなります。大通公園のライラックまつりに行かなくても、札幌の街中にライラックの花が咲いています。

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満開のライラック

ライラックは、ひとつひとつの花は筒状で、先が4つに切れ込んでいます。幸せのクローバー同様に、5つに切れ込んだ花もごくわずかあって、幸せを呼ぶものとして喜ばれています。

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白と紫のライラック

「小満」の名の由来は、元来、「麦の実の充実を待つ」と言われております。残念ながら札幌の町中では麦畑は見当たりません。その代わりに我が家の回りの初夏の花々をご紹介いたしましょう。

《小満》 札幌市中央区山鼻界隈の初夏の花々

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散りゆく八重桜

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咲き始めの藤棚

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路地裏の芝桜

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小さな庭の可憐な花々

それでは、次回は6月6日の《芒種》でお会いしましょう!・・・・(続)

2009-05-18

Bu15 「高尾山・自然観察会」その3

みなさんこんにちは!
毎度おなじみの「ぶんぶん亭」です。
今日は、久しぶりに大通公園を散歩しました。

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初夏の大通公園

春の花、初夏の花が、あちこちに咲いています。その中でもライラックの花が見事に咲いていました。

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ライラックの花

ライラック、別名をリラ。ムラサキハシドイ(紫はしどい)とも呼びます。花の色は、紫と白の2種類があります。「リラ冷えの街サッポロ」・・・何となくロマンチックな雰囲気が漂う大通公園です。

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ライラック並木

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さて、昨年末の師走に東京郊外で実施された冬の高尾山・自然観察会の続きの話をします。いよいよ今回で完結編となります。

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山門

高尾山を登っていくと、ところどころに急な階段があり、その先には決まって、山門があります。

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野辺のアジサイ

道すがら、野生のあじさいが咲いていたり、多くの樹木や多年草が茂っています。樹木の案内板があちこちにあり、樹木の自然観察を興味深いものにしています。

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山門2

登山道は整備され、歩きやすいのですが、急な階段と山門があり、霊山の雰囲気を醸し出しています。

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神社

山門の先には、神社があり、山の神が奉ってあります。

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コウゾ

その日の自然観察会のお楽しみの一つとして、行く先々の花々や木々の名前をあてるゲームをしながら登っていきます。これは、何でしょう?ヒント、和紙の原料になります。・・・等々。

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ハナミズキ

赤い実だけが残っている枝振りを見て、なんの木か推理するのです。ハナミズキの仲間のようですね。

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高尾山頂

樹木の自然観察をしながら我々は、高尾山頂に到着しました。それぞれ協力し、殆どの樹木の名前を正解できました。

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しもばしらの案内板

昼食後、今日の自然観察会のメイン・テーマである「しもばしら」を探しに高尾山頂の裏側に向かいました。途中に、しもばしらの説明看板があります。氷のリボンをつける草と書いてあります。

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しもばしら(アルバム)

「しもばしら」は、林の中や斜面などに生える多年草、またはその花の名前です。茎は四角形で堅く、直立して60センチ、幅5センチほどの広さで、先が長く鋭くとがり、へりには鋭いノコギリ歯がついています。

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裏山を探索

かなり、あちこち歩き回りましたが、今回は残念ながら「しもばしら」は見つかりませんでした。来年の秋口に再訪することとし、後ろ髪を引かれる思いで下山、今回の自然観察会は終了となりました。・・・残念。(完)

2009-05-14

Bu14 「高尾山・自然観察会」その2

みなさんこんにちは!
ご無沙汰しております!「ぶんぶん亭」です。
我が家は、札幌のもいわ山の麓(ふもと)にあります。
大通公園の西4丁目から市電で約20分。札幌市立中央図書館の隣です。

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中央図書館

春の陽気に誘われて、家の近くを散歩すると、春の花々があちこちで満開です。
もいわ山の端には森と緑が連なり、自然環境の良い所です。

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春のもいわ山

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さて、本日は東京郊外で実施された冬の高尾山・自然観察会の続きの話をしたいと思います。

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自然観察会

東京都下にある高尾山は、都心から電車を乗り継いで、1時間余りの郊外にあります。都心から便利なので、休日にはハイカーや観光客でにぎわいます。

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けやきの案内板

広葉樹や、針葉樹の自然林が広い範囲で残っているため、非常に多くの樹木が鬱蒼と茂っています。樹木の案内板もあり、自然観察の助けになっています。

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童子立像

また、登山道は整備され、左右に童子の立像や、灯籠があり、霊山の雰囲気を醸し出しています。

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灯籠

山の中腹には、憩いの広場があり、工事で殉職した林野庁などの関係者の慰霊碑があります。

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慰霊碑のある広場

その日の自然観察会のお楽しみの一つとして、慰霊碑広場を中心に、枯葉あてゲームをしました。

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枯葉あてゲーム

あらかじめ赤いハンカチに数種類の枯葉をのせ、なんの葉っぱかを推理するのです。

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アオキ

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柊(ひいらぎ)

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茅(かや)

アオキ、柊、茅、などの解りやすいものから、ブナ、イヌブナなどお紛らわしい難問までありますが、30分内にそれぞれ協力しながら全問正解となりました。

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おだんご屋さん

ゲーム終了後、今回の自然観察会のテーマである「しもばしら」を探しに高尾山の頂上に向かいました。登山道の途中には、おだんご屋さんもあり、そろそろお腹も空いてきましたね。

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童子2

「しもばしら」とは、いわゆる冬の泥濘にできる霜の柱ではなく、林の中などに生える多年草、またはその花の名前です。

茎は四角形で堅く、直立して60センチ、幅5センチほどの広さで、先が長く鋭くとがり、へりには鋭いノコギリ歯がついています。

次回、詳しくご説明いたします。 ・・・・その3に(続く)

2009-05-09

Hs9 夏の節気 《立夏》 「もいわ山麓・春の花々」

みなさん!こんにちは!

今日は5月の9日。暦の上では北海道も夏になりました。
夏・・・とはいうものの、もいわ山はご覧のとおりの春景色です。

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もいわ山麓4月28日の春景色

しばらくの間、私はいつもの「ぶんぶん亭・小熊猫庵(レッサーパンダァン)」ではなく、自宅の近くの病院に入院しておりました。場所はぶんぶん亭から徒歩7分ほどのもいわ山麓です。

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転院翌日4月28日の桜

当初の予定では、5月6日が立夏なので、このブログ「北の街サッポロ・季節の花暦」は、3日前に書く予定でしたが、それが出来なかったのが残念です。

実は、体のあちこちにガタがきて、4月18日から整形外科専門病院、引き続き循環器専門病院に、通算22日間。2ヶ所で2回の手術、入院をしておりました。


退院日5月09日の桜

今日の午前10時、待ちに待った退院です。とてもうれしい~です!

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さて、二十四節気では5月初旬からを夏とし、陰暦の上では5月6日が「立夏」です。ちなみに、気象学的には6月からが“夏”です。

5月は新緑の季節で、南国の九州では麦が穂を出し、北国の北海道では馬鈴薯や豆の種まきが 始まります。

また北日本ではこの頃にようやく桜が満開となります。旧暦ではこの日から立秋までをいわゆる“夏” としています。

札幌では、5月上旬に春と夏がいっぺんにやって来ます。代表的な、私の好きな北海道の春の花をご紹介いたします。

《立夏》 花壇と樹に咲く花

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春の花壇

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山桜の樹花

それでは、次回は5月21日の《小満》でお会いしましょう!(続)
続きがあります