2008-09-28

Tu14 旅の終わりは“シティブ・サイド”

シティブ・サイドの麓の駐車場に戻る電動バスの出発は15時です。出発時間の20分前になったので、シティブ・サイドの高台から穏やかな海を見終わり、写真写りの良さそうなチュニジアンブルーのドアを探しながら歩き始めました。

null 門から見える海

太陽が出ているときは暖かく感じていましたが、日が陰ると、風が冷たくジャンパーの首までジッパーを上げて、寒さをしのぎました。メインストリートには人影がほとんど無く、ガランとして寂しげです。まあ、観光シーズンを外れた2月下旬の夕方ともなれば、こんなものかな、とも思いますが。

null シティブ・サイドの街角

ようやく、メインストリートから外れ、奥まった民家の美しい青いドアを探しあて、気に入ったドアの前で、記念写真を1枚撮ることにしました。さあ、これで、全ての観光予定は終わりです。

null チュニジアンブルーのドア

チュニジア旅行では、観光、食事、音楽、ショッピング、等々、色々な楽しみ方はありましたが、現地の文化、文明に触れた事。見る、聞く、話す、食べる、触る。五感で感じることが一番でした。今回の旅行内容を振り返りながら、電動バスに乗り込み、シティブ・サイドの街並みを徐々に下り始めました。

麓の駐車場で観光バスに乗り換え、一路、最後の宿泊ホテルに向かい、走り続けます。車窓から見える景色は夕暮れの港町。気になったのが、海浜隣接工場地帯。建設途中の高速道路。そのあちこちに、日本の有名な○○建設や、△△組という看板が誇らしげに掲げられていることでした。

「ガンバレ、ニッポン!」「ジュードー、アリガトー!」チュニジア商人の笑顔は何処でも似た感じでしたが、日本の海外での建設関係の技術援助は一見順調のように見えます。しかしながら、それに伴う環境保全に対する貢献はまだまだ不足しており、何処の国に対しても同じなんだろうな、と感じました。(完)

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2008-09-21

Tu13 世界一古い喫茶店“カフェ・デ・ナット”

さて、今日の話は、世界で一番古い喫茶店“カフェ・デ・ナット”です。朝08:00にホテルを出発し、バルドー美術館経由、洒落たチュニジアンレストランで昼食を済ませ、チュニジアでも一番美しい町といわれるシティブ・サイドの街の入り口のバス駐車場へ到着しました。

そこからは、電動バスに乗り換えて、山の上のシティブ・サイドの街並みまで坂道を上っていきます。山の上のバス停車場からは、徒歩で、エッサ、コラサと石畳の坂道を登っていきます。

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シティブ・サイドの街並み

坂道の途中の街の正面に、ランドマークでもある世界で一番古い喫茶店“カフェ・デ・ナット”という所に到着します。まずはのどが渇いたので、名物のミントティーを飲んで、一息入れているところです。

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カフェ・デ・ナット入口

カフェ・デ・ナットの階段の上から見た街のメインストリート。主には観光客相手のお土産屋さんが軒を連ねる通りです。チュニジアン、或いはイタリアン、はたまたフレンチ等々のレストランもあり、パン屋さんから焼きたてのパンの香ばしい匂いが漂ってきます。

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カフェ・デ・ナットから見た街並み

この後、一軒のお土産屋さんでブルーのドアのマグネットを購入。マグネットと言っても「ドアのエンブレム」みたいな小さなものですが、値切っても応じてくれず、結局正価で買いました。商品には結構プライドをもっているようです。現地の小父さんとのやり取りも結構楽しい思い出になりました。

「30分の自由時間後に、電動バス停に再集合」、ガイドのハマディさんの声に促され、我々夫婦は海の見える場所まで散歩する事にしました。右も左も静かな街並みが続き、あちこちにプチホテルが散見されます。

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海の見えるテラスから


海に突き出たテラスからは、映画にでてくるような真っ白い宮殿のような建物が見えます。曇り空ではありましたが、感動的な旅の途中の一場面でした。(続)

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2008-09-13

Tu12 モザイク画の殿堂“バルドー美術館”

バルドー美術館は、チュニスの街の中心から車で10分程行ったところにあります。「チュニジアのルーブル」と言われるこの美術館は、モザイク画では世界一と言われています。モザイク画は天然の石を使い専門職人によって作られた芸術品です。また、カルタゴの遺跡から出土した彫刻類も展示されています。

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バルドー美術館

ヨーロッパを始め、世界各地から観光客がバスで来ているので、いつもはすごく混雑しています。大型バスが何台も止まる大きな駐車場より歩いて、2,3分で、バルドー美術館の入り口に着きます。入口から中に入ると、床一面に拡がるモザイクに驚かされます。床一面に、亀甲模様のかなり完全な状態で展示されています。

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床一面のモザイク画

1階には古代カルタゴの石碑や装飾品などと、ビザンチン時代のモザイク画が展示され、ガランとした空間が拡がっています。此処にはモザイクだけではなく、彫刻などの美術品・遺跡から出土された遺跡の数々・チュニジア人の服・この美術館の館で住んでいた人の家具など、沢山のものが展示されています。

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代表的なモザイク画

モザイク画は幾何学模様が多いですが、この博物館に展示してある物は人・動物・魚などその当時の人々の生活を垣間見ることができるような作品が多く展示されています。


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ライオンのモザイク画

ビザンチン時代の宗教的なモザイク画に対して、ローマ時代のモザイク画は写実的で躍動的。神話の物語や日常生活を題材にしたものや動植物などが鮮やかに描かれています。海に近いせいか魚をモチーフにしたモザイク画も多く、リアルな魚たちの表現に驚かされます。

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大きなモザイク画

ギリシャからローマ時代に信仰の対象となっていた神々や英雄、人々の生活風景を描いたモザイク、その後のビザンチン時代は石棺に飾る亡くなった人の生年記録や職業を表すデザインが多くなりました。凄く細かいモザイクが、微妙な色違いに綺麗に並べられており、一見絵のようです。

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細かなモザイク画

奥には詩人を中心に右が美術の学者、左が歴史の学者がいて、ギリシャ神話を書いているところだそうです。一番精巧なモザイクだそうですが、とある地方の片田舎の一般家庭から見つかったそうです。

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ある詩人のモザイク画

スースの間にはネプチューンのモザイクがあります。水の神様なので周りには四季ごとに絵があります。冬はオリーブ、春は花、夏は小麦、秋はブドウです。秋と冬の間にはイノシが書かれていてハティングのシーズンを表しています。

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ネプチューンのモザイク画

最後の圧巻は、天井を見上げると、モザイクが張り巡らせられており、ここまでやるか!という感じで、モザイクに関しては、さすが世界一と思いました。

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天井一面のモザイク画

約1時間半の学習会でしたが、出るのはため息ばかりなり。次はお昼。昼食の場所は、シティブ・サイド近くの「ダル・エドニフ」です。新しくオープンしたばかりの、イタリア人とチュニジア人の共同経営の店でした。
美味しい昼食が終わると、いよいよシティブ・サイドに向かいます。(続)

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2008-09-08

Tu11 チュニスの旧市街“メディナの朝市”

チュニスのホテル、エル・ムラディ・アフリカのロビーに、今回の旅行参加者が全員集合したところで、「まずは、旧市街の朝市に行きましょう」と、ガイドのハマディさんが言いました。2列縦隊で、ホテルを出発。朝の通勤者で混み合う幅広い歩道を、かなりの速度で歩き、最初の目的地、旧市街のメディナにむかいました。

ホテルより歩き始めて、10分。チェニスの旧市街の中央卸売市場に着きました。するとアフリカなのに豊富な野菜や、果物、鮮魚や、精肉がところ狭ましと重なるように並んでいます。若い男性の仲買人を中心に、市場の中は活気に溢れていました。

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チュニス中央卸売市場

中央卸売市場の生鮮食料品売り場の1本道路を挟んだ周りには、家具屋さん、タバコ屋、水パイプ屋、お菓子屋、絨毯屋、貴金属店、中近東のバザールにあるありとあらゆる名の付く商店が全てありそうな感じでした。

その後、我々は一路、本日の午前の観光ポイント。チュニスのグランドモスクに徒歩で向かいました。朝が早いためか、グランドモスク内は閑散としており、人はまばらで、ゆっくりと写真を撮ることが出来ました。

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グランドモスク

グランドモスクを見学し、若干時間があるということで、各自メディナめぐりをすることになりました。狭いメディナの路地をウロウロしながら、観光客用のガラス細工の店先で、アメリカ人らしい女の子達を冷やかしていると、怖い顔をした店のオヤジが奥から出てきて、にやっと笑ってウインクをしました。

30分のフリータイムが終わる頃、我々夫婦二人は、歩き疲れて、バザールの中のカフェでお茶をしました。

その後、ガイドのハマディさんの親戚という店に連れて行かれました。陶器中心のお土産屋さんでした。別に買わなくても良いんですよ、といいつつも、買ってくれたら嬉しいような素振りで笑っています。時間がゆっくりと流れる感じです。

その店には屋上があり、それほど広くはありませんが、屋上庭園風になっています。屋上からは、グランドモスクを始め、チュニスの旧市街が360度見渡せます。

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お土産屋さんの屋上

お土産屋さんで、ガラス細工をチップ代わりに買う人も居る中、私は図々しくも無料で用を足し、「サンキュー、バイ」と店を出てきました。

ちょび髭で、太っ腹の店主は、両手を大げさに広げ、「マタキテネ!ガンバレ、ニッポン!」笑顔が何とも可愛らしく、その後ろからもハマディさんに似た顔が何人か重なる様に手を振っていました。(続)

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