2008-05-07

Ch14 昆明 スポーツ合宿Ⅱ

札幌に初夏がやって来た。その翌日は霧雨模様、外気温が摂氏15度とまた肌寒くなり、厚手のジャンパーを着てスポーツクラブに行った。大通公園のライラックの花も気のせいか縮こまり、1日おきに、季節が夏になったり、春に逆戻りしたりしている。

昆明スポーツ合宿下見研修ツアーの2日目は、朝早くから、昆明市東南の石林方面にミニバスで1時間程走った。その湖に面したスポーツ施設は、昆明よりもさらに標高が高く、2000Mを越えているとの事である。

湖の畔に宿泊施設と、付属の体育館、プールなどがあり、1週10KMのロードランニングコースが整備されている。

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雲南省政府の自慢のスポーツ施設が、その隣町にあるというので、行ってみたが、田舎町にしては、立派な陸上競技場である。

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その日の昼過ぎに、昆明マウンテン&レイクサイド・カントリークラブを視察した。風光明媚な上に、ここが中国?というほどあか抜けており、確認したところ、やはりアメリカの有名なゴルフプレーヤーJ.ニクラウス氏が設計し、日本の某鉄道系建設会社が造成開発した最新のゴルフ場との事であった。

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そのゴルフ場はアップダウンの自然地勢を生かし、周りの山に映えるグリーンがスタート場所から狙えるなどのチャンスも提供し、ゴルフの技を徹底的に発揮させると、かのゴールデンベアが言ったそうである。ゴルフ好きのコーチ達は、時間があればハーフでも回りたかったよね、と残念がっていた。

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次ぎに視察したのは、石の奇観で有名な、世界遺産の石林である。荒々しく男性的な大石林を中心に、東側にあるのが女性的な小石林であり、大石林の外側にあるのが外石林。石林湖と獅子池という二つの池があり、獅子山の頂上は見素晴らしがよく、大石林と小石林の両方を望める。

昆明に戻る途中、最後に訪れた円通寺は、唐代に創建された寺院である。円通山の麓にあり、1200年以上の歴史を誇る古刹。創建当初は「補陀羅寺」と呼ばれた過去を持つ昆明最古の寺であり、広い境内には円通宝殿、八角堂などの建物が並んでいる。

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3日目の最終日に、我々全員で、西山龍門を観光した。西山龍門は広々とした昆明湖の西岸にあり、山脈がえんえんと40キロ以上継き、海抜は2500mある。山麓から数キロの険しい道を登って行くと、絶壁に貼りつくように龍門石窟が見えてくる。

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高山の森林の所為か、空気はとても爽やかで、ここから昆明湖と昆明市街地の全体を眺めることができる。全員で、お寺のご本尊を拝み、この旅行が無事に終わりますように、と祈念した後、小一時間かけて下山、帰国の途についたのであった。(完)

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2008-05-06

Ch13 昆明 スポーツ合宿Ⅰ

札幌に突然夏がやってくる。昨日は外気温が、摂氏15度と肌寒かったのに、今日は日差しが強く、摂氏25度。ついに大通公園にライラックの花が咲いた。まだ花の先半分程であるが、薄紫色が初々しい。その花の横に、桜が散りかけている。その花を見るにつけ、昆明の街に咲いていた桜と癖はあるが美味かった雲南料理を思い出した。

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昆明を再訪したのは、6年前の2月。その前年、日系航空会社から関連旅行会社に再出向し、組織団体販売の責任者になった頃の話である。ある日仕事の関係で、日本陸上競技連盟本部に挨拶に行き、その場で、日本選手団の強化合宿候補地として中国雲南省昆明での高地トレーニング場数カ所を視察する話が出た。さっそく、会社に持ち帰り、関係先と調整の結果、1ヶ月後に、10名あまりで昆明スポーツ合宿地の下見研修旅行を実施する事となった。

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空路、成田から雲南省昆明まで飛び、宿泊ホテルの昆明飯店で着替えるとさっそく下見研修を開始した。昆明には、いくつかの陸上競技施設、練習グランド、クロスカントリーコース等がある。まずは、昆明市の中心にあるかなり近代的な陸上競技場である。

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引き続き訪れたのは、町はずれにある雨天でも練習のできる屋根つきグランド。実際、日本女子実業団所属の専属コーチが見守る中、1万メートル前日本記録保持者のテレビでも有名な女子選手が、追い込みの練習中だった。

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グランドの真ん中では、ちょうど、日本女子実業団の最多優勝回数を誇る女子駅伝チームが練習開始前の準備運動を始めたところである。

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練習終了後に、彼女たちのあとについて行き、お願いして合宿所を視察させてもらった。簡素だが清潔そうな宿泊施設で、食事も概ね中国の料理人が下ごしらえ迄はするが、味付けは自分たちで飽きないように工夫しているという。毎日、和風、中華風、イタリア風、などとローテーションしているという話である。やはり、2~3週間もの長い期間の合宿生活では、食べる事での体調管理が1番大切だそうである。

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翌日は郊外にある、新しく建設された全天候型のグランドを視察に行った。コーチ達が試走してみたが、とても走りやすく、これが本当に中国?とういう声が参加者のあちこちから出たほどである。

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その真新しいグランドの近くに、少し前までは、中国のかの有名な馬(マー)軍団がトレーニングに使用していたというクロスカントリーコースがある。広大な敷地の中に、かなりアップ・ダウンの激しいベア・グランドが広がっている。同行のコーチ達は、そのコースも試走しながら、「毎日ここをガンガン走っていれば強くなるよね」としきりに感心していた。(続)

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