2014-04-23

Sn8 シンガポール*プラナカン文化が薫るグルメの街・カトン

みなさんこんばんは!シンガポール担当コンシェルジュの小宮です。

今回は、シンガポールの観光名所の中でもかなり珍しく、中国系とマレー系の混血により育まれたプラナカン文化が薫るグルメの街、カトンをご紹介いたします。

この珍しく稀なプラナカン文化・生活圏は、シンガポールのチャンギ国際空港と市街地中心との中間のイースト・コーストにあります。まずは、MRT東西線のパヤ・レバ駅を降りて、南へ徒歩約10分のジョーチャットコンプレックスを目指します。


ジョーチャットコンプレックス


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このカトンの町の最北部は、ゲイラン通りとジョーチャット通りの交差点から始まります。ゲイラン・セライマーケットとジョーチャットコンプレックスがあり、交差点から南方向へ徒歩20分ほどの散策となります。

カーパーク




まずは、プラナカン文化の歴史ですが、この混血文化は、15世紀ころに中国本土からマレーシアのマラッカにやってきた中国人男性と現地マレー人女性の結婚により始まったのが最初といわれております。



交差点





そのプラナカンの子孫がマレーシアからシンガポールに移住し、ヨーロッパ文化を吸収、英国植民地時代に社会的ハイソサエティーの仲間入りを果たしました。交差点を東に曲がるとすぐに、プラナカンの人々が住むクーンセンロードの美しい街並みが見えてきます。


クーンセンロード



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さて、次の観光ポイントは、フォール通りを西に少し入った場所にあるスリ・センパガ・ヴィナヤガー寺院です。カトンの町にも異文化のインド系の人々も住んでおり、彼らの心のよりどころです。リトルインディアの大寺院と違い、比較的すっきりとした綺麗なヒンズー教寺院です。


スリ・センパガ・ヴィナヤガー寺院






ジョーチャット通りをさらに南下すると、イースト・コースト通りとの交差点に出ます。ここにはカトンの街歩きのランドマーク「112カトン」ショッピングセンターがあります。人気のブランドや、いくつかのレストランが入店しており、4階にはフード・リパブリックもあり、喫茶を兼ねた休憩も可能です。


112カトン






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次に、イースト・コースト通りの食料品店とレストランのご紹介です。グローリーはマレー料理を出す人気レストランです。食事のほかに、店頭ではプラナカンの菓子類やニョニャ料理に使うカレーパウダーや、レモンの漬物、チリペーストなどを販売しています。


レストラン・グローリー


グローリーの先にカトン・ラクサの店の壁看板が見えてきました。イースト・コースト通りには、餃子の店、中華粥の店、ビヤガーデンからフードコートまで飲食店が軒を連ねて並んでいます。


328ラクサ店の壁看板






さて、プラナカン料理の代表は、もちろんラクサです。シンガポールのカトン・ラクサは特に有名で、その特徴は、こってりとした濃厚なココナッツミルクがたっぷりと入ったスープです。


328カトン・ラクサ店



カトン・ラクサはもともとニョニャ(プラナカンの女性)が作り始めた家庭料理です。干しエビのだしをベースに、ハーブの香りのラクサリーフがチリペーストと合わさり、ココナッツミルク仕立ての濃厚なスープとなっています。

ラクサ店内




主な具材は、エビ、かまぼこ、油揚げ、赤貝、もやしなどですが、やはり主役は麺で、お米で出来ており、かなり短めの太麺です。この店のラクサは比較的マイルドで食べやすく、辛さも控えめです。アジア好きな若者には癖になる逸品ですので、特にお薦めです。


カトン・ラクサ





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次回、S9は、シンガポールのディープな観光・食事・ショッピングエリア、チャイナタウンをご紹介致します。お楽しみに。(続)

2014-04-22

Bu41 札幌の大通公園に春の気配!

みなさんこんばんは。

我が家のニックネームは「ぶんぶん亭」、札幌市内のもいわ山麓にあります。今日は久しぶりに市電に乗って、札幌市中心部の大通とJR札幌駅前に出かけました。

雪国に住んでいますと、春が1番うれしい気分になります。まだまだ、朝晩には底冷えしますが、厳しい冬が終わり、ようやく早春のほのかな暖かさを感じる今日この頃です。


早春の大通公園とテレビ塔




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さて、今日は所用の為、大通公園から札幌駅前まで行ってきました。公園のあちこちにある花壇には、パンジーやデイジーの早咲きの花々が先週、職員の手で植えられていました。



公園内のテレビ塔と花壇






札幌市内には三大公園がありますが、ちなみに、中島公園が最初にできて、円山公園が次、大通公園は最後に造園された歴史があります。



植えられたばかりの花壇




大通公園は東西に細長い公園です。今年は2014年、大通公園が本格的に整備されてから104年目を迎えました。毎年春になり、雪が消えるころになると、札幌市花壇推進組合員により、春の草花が植えられます。


波型に飾られた花々




今年は4月17、18日に大通公園の花壇にパンジー、デイジーの植え込み作業が始まりました。早春に道内外から訪れる観光客へのサービスもありますが、札幌市のイメージアップのために花壇を造成するとの趣旨であります。


寂しげな花壇



もちろん、多くの札幌市民や近隣の道民に愛され続けている大通公園のみどりや草花を、大切にし、次世代に引き継いでいこうという思いが込められています。


ポッドと花壇




これから暖かい日が続けば、人工的に造成された花壇のほかに、自然に咲き始める公園内のモクレンやクロッカスの花々とともに、とうきび売りのワゴンも出てきます。


ポッド型植木鉢




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さて、少し先の話になりますが、ゴールデンウイークのころには、大通公園の花壇にはチューリップが植え替えられ、公園の内外は山桜が満開になります。遅い春の到来を感じるとともに、あっという間の初夏を迎えることとなります。
テレビ塔直下の大花壇

わくわくする早春の大通公園から、北国の春の息吹をお伝えいたしました。おあとがよろしいようで。(続)

2014-04-12

Sn7 シンガポール*リトルインディア&アラブストリート

みなさんこんにちは!シンガポール担当コンシェルジュの小宮です。

今回は、シンガポールの観光名所の中でエスニックな「リトルインディア」と「アラブストリート」をご紹介いたします。この2つの異文化・生活圏は、シンガポール市街地のダウンタウンから北東地域にかけて広がっています。

まずは、リトルインディアの歴史的概要です。この一画は、英国の植民地時代に南インドからシンガポールに半強制的に移住させられた子孫の生活圏、インド文化が根付いている地域です。



リトルインディア






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MRTのリトルインディア駅から外に出ると、セラグーン通りを中心にリトルインディアの街並みが広がっています。この街の隅々からはインド文化独特の色彩、臭気、騒音、味覚、熱気などが、五感を通し押し寄せてくる様な迫力を感じます。


セラグーン通り


駅前大通りの交差点には、リトルインディア最大規模の市場「テッカセンター」があり、2階にはホーカーズ(屋台食堂街)もあります。道路の向かい側にはリトルインディア・アーケードがあり、アクセサリー、テキスタイル、香辛料などの店が入っています。



アーケード入口






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さて、リトルインディアの象徴はヒンズー教寺院です。まずは、スリ・ヴィラマカリアマン寺院ですが、リトルインディアを代表する最大のヒンズー教寺院です。



スリ・ヴィラマカリアマン寺院







寺院の屋根の上には、オドロオドロしく殺戮と破壊をつかさどる「カーリー神」を中心に、神々が祀られています。極彩色で折り重なるように飾られており、かなりグロテスクな感じがします。

寺院屋上の神像




セラグーン通りを北上すると、比較的すっきりとした感じのヒンズー教寺院がありますが、スリ・スリニバサ・ペルマル寺院です。「ヴィシュヌ神」を中心に祀る寺院で、奥の建物にはシヴァ神の彫刻や色鮮やかな神像があり、天井には宗教画が描かれております。



スリ・スリニバサ・ペルマル寺院





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次に、アラブストリートを含むサルタンモスクを中心とした1区画をご紹介致します。この地域は、アラブ圏の各国から移住した人々が街と文化を形成し、特にイスラムの宗教色が強く、唯一シンガポールでアラブ文化を味わえます。

アラブストリートは代表的なテキスタイルの街です。本通りの両側にはシルクやバテックの生地を仕立てる店、さらに、シルクや羊毛製の絨毯屋などが軒を連ねています。


アラブストリート



アラブストリートは車の往来があり、のんびりとした散策には不向きですが、1本外れた左右の脇道に入れば、車は入れませんので、ぶらり旅や午後の散策にはちょうど良いと思います。


交差点



お薦めはアラブストリート西側裏通りのハジ・レーンです。東京の原宿や青山の裏通りのイメージでしょうか?若手アーティストによるおしゃれな衣料品や雑貨のセレクトショップが建ち並び、若いシンガポーリアンや観光客がショッピングを楽しんでいます。


ハジ・レーン


アラブストリートからモスク通りにかけて、イスラム教にまつわる幾つかの壁絵が飾られています。1枚1枚にはアラブ世界が描かれており、雰囲気的にもアラビアンナイトのエキゾチシズムを感じる一画となっています。


モスク通り


モスク通りとブッソーラ通りの三叉路交差点に面して、シンガポール最大最古のイスラム教の寺院、サルタンモスクがあります。熱心な地元のイスラム教徒たちは、庭園内の水場で全身を清めてから礼拝堂に入ります。

サルタンモスク




金曜日以外であれば、海外からの観光客も入ることも可能ですが、基本的には男女とも、長ズボン着用で、靴を脱いで見学することになります。

さて、サルタンモスクの南側に観光客向けの歩行者専用散策路があります。ブッソーラ通りという名称で、エスニック雑貨、アラブ風の衣料、スパ&マッサージ、レストランなどが並んでいます。ヤシの木陰もあり、海外からの観光客に人気があり、こちらの散策もお薦めです。


ブッソーラ通り



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次回、S8は、シンガポールのイースト・コースト、プラナカン文化が薫り、食通が通うグルメの街「カトン」をご紹介致します。お楽しみに。(続)

2014-04-01

Sn6 シンガポール*ラッフルズホテル&アーケード

みなさんこんにちは!シンガポール担当コンシェルジュの小宮です。

今回は、シンガポールの観光名所で1番お薦めの「ラッフルズホテル&アーケード」をご紹介いたします。この一画は、シンガポール市街地のど真ん中、MRTシティーホール駅前、シティーホールスクエアの北隣にあります。

このラッフルズホテルは英国の植民地時代に建てられた歴史のあるコロニアル風のレジェンドホテルです。私も36年以上前の新婚時代にこのホテルで新妻とハイティーを経験しましたが、そのころを懐かしく思い出し、感無量です。


ラッフルズホテル玄関


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シンガポールの植民地時代を彷彿とさせるこのホテルは、世界中の旅行マニアが1度は宿泊したいと思う「ヘリテージ・ホテルNO1」と言われています。やはり正面玄関や回廊、ゲストルームの佇まいに長い歴史を感じますね。



ラッフルズホテル&アーケード






宿泊棟は一切部外者には入れないシステムで、完全なプライベートな空間となっています。はるか昔に研修旅行で1度垣間見たきりですが、全室バトラー付のスイートルームで、アンティークな家具が、コロニアル朝の落ち着いた雰囲気を醸しだしています。



アンティークなリフト




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さて、ラッフルズホテル&アーケードは、シンガポールを代表する最高級のショップやレストランが数多く入っておりますが、まず、その中のステーキレストランをご紹介します。


ロングバー・ステーキハウス看板






美しい白亜のコロニアル建築、そして緑に囲まれたラッフルズホテル。シンガポールの名門ホテルに相応しい極上のステーキをお召し上がり頂けます。


極上ステーキ




店内はクラシックで、上品なインテリア。テーブルとテーブルの間隔が広く、ワインの品揃えも豊富で、ゆったりと贅沢に食事を楽しむ事ができます。

ラッフルズホテルの Long Bar といえば、夕日をイメージした赤いカクテル "シンガポール・スリング" を生んだことで有名ですが、直ぐそばのこのステーキハウスはラッフルズホテル&アーケードの2階にあるお洒落なステーキ・レストランです。



アーケードの回廊





コロニアル風の回廊を歩くと所々に籐椅子がおかれ、静寂な佇まいの中にも落ち着いた雰囲気があります。買い物や散策につかれた時には、ゆったりと疲れを癒されてはいかがでしょうか?


アーケードの休憩所



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次に、このアーケードの菓子店「微熱山丘(サニー・ヒルズ)」をご紹介します。この店は比較的新しく、もともとは台湾の有名なお菓子屋さんですが、シンガポールのラッフルズホテル&アーケードの3階に進出しました。


微熱山丘看板



台湾では最も有名なパイナップルケーキの人気店で、自社農園で獲れたパイナップルを洋風ケーキにアレンジしたそうです。台湾産の烏龍茶によく合ますとのことで、和洋折衷ならぬ台洋折衷ですね。(笑)



パイナップルケーキ&烏龍茶





この店は小さなカフェのようで、ウーロン茶と共にパイナップルケーキの試食も可能です。日本人観光客の御用達で、日本語のガイドブックや現地の日本語情報誌なども置いてあります。もちろんシンガポール?土産にも良いかもしれません。


土産用ケーキ


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お土産品といえば、シンガポール土産によく見かける木箱入りラッフルズホテル特製のカレーパウダーです。アンティークな雰囲気のある木箱の焼印とビンのラベルで、私の若いころからのイメージが今も変わらないことに驚きました。伝統は力なりですね。(笑)


ラッフルズホテル土産


次回、S7は、シンガポールのエスニックな観光スポット、リトル・インディア&アラブストリートをご紹介致します。お楽しみに。(続)