2010-12-22

Fr6 モン・サン・ミシェルの表参道

モン・サン・ミシェルは、フランス西海岸のサン・マロ湾上の小島に浮かぶ有名な修道院です。カトリックの聖地のひとつであり「西洋の驚異」と称賛されています。

1979年に「モン・サン・ミシェルとその湾岸」として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。

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モン・サン・ミシェル遠景

我々ツァー一行はノルマンディー海岸の町ドーヴィルを出発して、海岸線を辿ること約2時間。はるか地平線と水平線が交わる一地点にモン・サン・ミシェルが姿を現しました。

モン・サン・ミシェルは、海岸線から1キロほど沖に突き出た岩山で、フランスで最も有名な巡礼地でもあります。

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さて、モン・サン・ミシェルではヨーロッパ最大の干満差が観測されます。中世では、満潮になると島への道が消えてしまい、波にのまれた巡礼者も数多かったという言い伝えがあります。

現在は堤防によって結ばれ、その上の道路を通り、潮の満ち引きに関係なく訪れることができます。

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修道院入口

堤防から修道院入口のラヴァンセ門をくぐり抜けると、土産物店や名物オムレツのレストラン、ホテルなどが軒をつらねる表参道が山の上の修道院までのびています。

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モン・サン・ミシェル修道院は、ゴシックとロマネスク様式の建築物が重なるように最上階まで続き、たいへん美しい回廊となっています。

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階段からの風景

シーズン中は数多くの観光客でごった返していますが、今日もシーズンオフにも関わらず、かなり賑やかでした。

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天空の踊り場

城壁の周りを階段を上がりきり、屋上まできますと、風がとても強く吹いていました。
このブログタイトルの「ノルマンディーの風に吹かれて」そのものという感じです。

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頂上近くまで登り、窓から海を見下ろすと、島の周辺が流砂海岸となっているのが見えます。

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流砂海岸

海辺は大変危険な場所なので、勝手に歩くのは禁止されています。専門のガイドを伴って散策するツアーが開催されていますので、時間がある方は参加されると良いでしょう。

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モン・サン・ミシェルからの俯瞰

モン・サン・ミシェルには天空の庭園があります。次回はその庭園を始め、内部の様子を写真入りでご紹介いたします。(続)


2010-12-08

Fr5 セレブ達のリゾート・ドーヴィル

ドーヴィルは、フランス共和国・カルヴァドス県にある『ノルマンディー海岸の女王』と謳われる美しい港町です。

その日の午後、我々夫婦はノルマンディー海岸の町ドーヴィルの街並みを散策しました。街並みは整然として、競馬場を始め、ヴィラ、カジノ、ホテル等を擁する海浜リゾートという感じでした。

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リゾート地ドーヴィル

その起源を辿れば、19世紀後半に金融資本家らの手により築かれたお洒落な高級保養地で、大西洋に面した北西フランスに位置し、パリからも近く、バカンスシーズンにはパリ社交界の中心として賑わっています。

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ドーヴィルの街並み

街の中心はドーヴィル港の周辺で、ノルマンディー特有の木造建築が数多く立ち並び、高級リゾートの雰囲気が漂っています。

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ドーヴィルのヴィラ

さて、ドーヴィルはカジノや競馬などのセレブ達の歓楽街としても有名です。一方、7月から8月にかけてのバカンスシーズンには、ヨットレースやレガッタレースなど、健全なスポーツ・イベントも開催されています。

さらに、例年秋に開催されるアメリカ映画祭なども年々評判を高めています。このフェスティバルにはアメリカ等から数多くのスターがこのリゾートに集まり、とても華やかです。

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ドーヴィルの歓楽街

この街の風景は、クロード・ルルーシュ監督の映画『男と女』や、アガサ・クリスティーの作品、スコット・フィッツジェラルドの『華麗なるギャツビー』にも登場し、ドーヴィルの名前を一躍有名にしました。

余談ですが、私の大好きなイアン・フレミングの小説「007シリーズ」の中で、このリゾート地をモデルに『カジノ・ロワイヤル』という映画の中で、架空のポルトガルのカジノとして登場させております。

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さて、ドーヴィルの街から海岸方面に散策して行きますと、海岸沿いに、日本で言う「すのこ」のような木組みの人口遊歩道が、約3キロメートルも続いています。

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ドーヴィル海岸の遊歩道

今日は晩秋のシーズンオフで、人もまばらですが、夏の旅行シーズンにはカラフルなパラソルが立ち、観光客で賑わうそうです。海岸の北側にはドーヴィル港があり、東側にはヨットハーバーもあります。

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最後に、忘れてはならないのが馬の存在です。ドーヴィルでは馬に関する産業が有名です。ドーヴィルでの馬の存在は、ドーヴィルと海のように密接で、切り離す事ができないそうです。

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ドーヴィル海岸を歩く馬

ドーヴィルには2つの競馬場とトレーニングセンター、乗馬総合施設があり、この町は馬の産業が盛んで、馬に関連するイベントの開催があります。競馬を始め、馬の販売オークション、ポロ、馬術などの国際大会も開催されています。(続)

2010-12-07

世界遺産韓国紀行 No.5 水原華城

我々夫婦はその日、ソウルから地下鉄とバスに乗りつぎ、約1時間の京畿道(キョン
ギドゥ)水原(スウォン)市にある韓国で最も美しく秀麗な水原華城(スウォンファソン)
を訪れました。

水原城は、李氏朝鮮の王朝末期に造られたお城ですが、観光の中心は、華城行宮という王様の別邸です。

周囲、全長5.7キロの万里の長城のような城郭と、その要所ごとに門、砲台、やぐ
ら、兵士の休憩所、軍事指揮所、訓練所などを東西南北に整然と組み込んだ歴史的
価値のある建造物に囲まれています。

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八達門(南門)

八達門は国宝402号に指定されていて、ソウルの南大門より規模が大きく迫力を感じます。この立派な八達門が、通常の水原城観光の出発点になっています。

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長安門(北門)

長安門は朝鮮戦争の時焼失してしまったものを復元したもので、規模も形も八達門とほぼ同じです。

すぐ横には長安公園があって、綺麗に整備され、毎年4、5月は色とりどりの花が咲き乱れ、また10月の初旬には華城文化祭が開催されるなど一年中楽しめます。
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さて、水原市民の憩いの場でもある水原城は、世界文化遺産に指定されてから修理復元が急ピッチで進み、韓国語が分からない外国人でも、気軽に観光できるように整備されました。

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華虹門

北から流れてきた水原川が、この華虹門を通って城内に流れ込んでいます。門の上に乗っている屋根がかなり立派でした。

季節によりかなり水量に差があるとのことですが、私が行った時には、川の水はあまり流れていませんでした。

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西将台

この西将台が八達山の頂上ですので、眺めは抜群です。昔は城の四方を監視しながら兵士を指揮した所で、水原市全体を一目で見渡すことが出来ます。
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華西門(西門)

城壁散策の途中、急な下り階段を降りて行くと、華西門(西門)にたどり着きます。華西門は、国宝403号に指定されていて、写真で見ても整然として、保存状態はかなり良いです。

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蒼龍門(東門)

蒼龍門は、朝鮮戦争の時焼失してしまったものを復元したものです。まだ、新しく歴史的価値はありませんが、規模、形共に華西門(西門)とほぼ同じです。
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遺産指定記念碑

水原華城は、朝鮮半島における極東アジア文化圏の、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、著しく寄与したものと評価されています。

さらに、人類の価値の重要な交流を示す、文化的伝統または文明の稀な証拠として、1997年にユネスコ世界遺産に登録されました。(続)

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