2009-07-30

Hm52 真夏の北海道!道南の見どころ ◇ 函館元町散策

我々の函館観光ツァー一行は、話し上手なガイドさんに案内され、元町公園から基坂(もといざか)を経由し、八幡坂方面に歩き始めた。

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元町散策開始

函館山の麓に広がる元町エリアは、いくつもの坂があり、明治に建造された3つの教会や領事館などが点在し、喫茶店や、レストランもあり、異国情緒がたっぷり楽しめる典型的なエリアである。

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甘味処

さて、元町散策コースは、基坂を登りきったところから、函館山ロープウエイの山麓駅までの間であるが、その路は石畳が敷き詰められ、水はけが良く、観光客の散策がしやすいように工夫されている。

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散策路

ガイドさんから昔からの逸話などを聞きながら、スナップを撮ったり、ソフトクリームを食べたり、ゆったりと元町散策を楽しんだ。その途中、八幡坂に差し掛かった。

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八幡坂

すると、八幡坂の右側の即効近くに黄色い消火栓を見つけた。ガイドさんによると函館地区は、殆どの消火栓は黄色ということだが、我が町札幌も黄色である。つまり、北海道は黄色、本州は赤、ということらしい。

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黄色い消火栓

教会群の近くに遺愛という名の幼稚園があり、ガイドさんはその幼稚園の出身だそうである。本当かな?

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遺愛幼稚園

さてさて、時間の経つのは早いもので、我々団体観光ツアー一行は程なく函館山の麓にあるロープウエイ山麓駅前の観光バス駐車場に到着した。

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函館山

今回、省略した3教会にまつわる話は、次回のお楽しみとして、元町界隈散策の話はここで終わりとしたい。(続)

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2009-07-26

Hm51 真夏の北海道!道南の見どころ ◇ 函館元町公園

函館元町公園は、昭和57年10月に開園した函館市のシンボル的な洋風公園である。園内には旧北海道函館支庁庁舎、旧開拓使函館支庁書籍庫、旧函館区公会堂などの文化財建造物などがある。

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元町公園全景

さて私は、今日も団体添乗の仕事で、相変わらずお客様を道南の観光地にご案内している。今日の函館は厚い雲がたれ込めているが、暑くもなく寒くもない観光日和である。

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背景には函館山

元町公園は、明治から昭和25年まで、箱館奉行所や開拓使がおかれ、北海道・道南の行政の中心だった場所で、港を見おろす高台にある。これらが醸し出す異国情緒は函館観光を支える大きな魅力ともなっている。

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バラ庭園

公園奥にはバラ庭園や、ルネッサンス風の洋館を復元した旧北海道庁函館支庁舎があり、現在は函館写真歴史館として利用されている。

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旧函館支庁舎

すぐ近くに古いレンガ造りの函館支庁書籍庫が建っており、ガイドさんの説明によると、日本で最古の日本人が初めて焼いた煉瓦の耐火書籍庫である。

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旧書籍庫

横から見ると、窓が一つも無くどうやってこの書庫の中で、本の読書や整理が出来たのか、はなはだ疑問である。

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旧書籍庫2

基坂(もといざか)を登りきったところに旧函館区公会堂が建っている。パステルブルーの壁とそれを縁取るレモンイエローが色鮮やかに映え、現在の貨幣価値でいえば約10億円をかけ、明治43年に建てられた公民館である。

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旧函館区公会堂

当時の洋風建築の粋を集めて造られたコロニアル・スタイルの木造建築で、2階のバルコニーからの港と坂の眺めは絶景である。

我々ツァー一行は、親切丁寧で、楽しい話し上手なガイドさんに案内され、元町散策に八幡坂方面に歩き始めた。

やはり、じっくりと名所、旧跡や歴史探訪をする場合は、団体募集型観光ガイドつきバスツァーをお薦めする。(続)

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2009-07-23

Hs14 夏の節気 《大暑》 「さっぽろ夏まつり!大通公園の花壇」

みなさん!こんにちは!
今日は7月23日、暦の上では大暑です。さっぽろでは夏まつりの時期となりました。

札幌市では、7月21日(火)~8月20日(木)の間、大通公園を中心にさっぽろ夏まつりのイベントが開かれます。

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大通公園・テレビ塔の夏景色

今日の午前中、私はいつもの「ぶんぶん亭・小熊猫庵(レッサーパンダァン)」から、市電で都心に出て、野暮用で銀行回り。そのついでに、大通公園に花のロケハンに行ってきました。

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さっぽろ夏まつり横断幕

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さて、大暑(たいしょ)は二十四節気の一つで、今年は7月23日。一年で一番暑い日とされています。

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努力賞・受賞花壇1

また、大暑はこの日から立秋までの期間をいいます。太陽黄経が120度のときで、快晴が続き、気温が上がり続ける真夏のころです。暦便覧には「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり」と記されています。

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努力賞・受賞花壇2

夏の土用が大暑の数日前から始まり、大暑の間じゅう続きます。小暑と大暑の一ヶ月間が暑中で、暑中見舞いはこの期間内に送るとされています。

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努力賞・受賞花壇3

大暑の前半は「梅雨明け10日」の夏型の安定した天候の場合が多いですが、後半になると、年によって残暑が厳しい場合と、早く秋風がたって比較的涼しくなる場合とがあります。

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努力賞・受賞花壇4

本州では、アブラゼミが鳴き、トンボが飛び交い、サルスベリ、ナデシコなどの夏の花が盛りの季節でもあります。

北海道もラベンダー、サルビアなどの夏の花が盛りですが、かなり涼しく、若干季節感が違いますね。

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アイデア賞・受賞花壇

さて、さっぽろ夏まつり期間中の大通公園では、創作花壇コンクールを実施中であり、その中でも、市長賞に選定された立体的で美しい花壇をご紹介いたします。

《大暑》 大通公園の花壇「市長賞・受賞作品」

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市長賞・受賞花壇1

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市長賞・受賞花壇2

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市長賞・受賞花壇3

それでは、次回、8月07日の《立秋》でお会いしましょう!・・・・(続)

2009-07-20

Hm50 真夏の北海道!道北の見どころ ◇ 北海道伝統美術工芸村

道北の隠れた観光地として訪れてみたいのは、北海道第2の都市、旭川市内にある北海道伝統美術工芸村である。

旭川市の南の玄関口、丘の上のシンボルとなっている洋館からは、眼下に市内が一望できる。

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旭川市遠望

その施設の中には、北海道旭川市を代表する工芸品「優佳良織(ユーカラオリ)」を制作している「優佳良織工芸館」、また雪をテーマに結婚式などにも使われる「雪の美術館」、さらに日本でも珍しい染織品専門の美術館「国際染織美術館」がある。

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伝統美術工芸村案内板

まず、優佳良織工芸館は、北海道を代表する手織り工芸品「優佳良織」を展示するためにつくられた。

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伝統美術工芸村中庭

北海道で生まれた染織工芸品ということで、建物も北海道の素材にこだわって造られている。床材は、ハルニレやヤチダモの埋れ木、展示室はオニグルミ、オンコ、ミズナラなど、それぞれの展示室が北海道の木でつくられている。

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優佳良織工芸館前庭

さらに外壁に使用されている赤みの強い煉瓦は、北海道内で取れる粘土を焼成して作られたものである。

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優佳良織工芸館正面玄関

大雪山系近くの盆地にある旭川市は、日本で一番寒さの厳しい地域で、最も美しい雪の結晶が降る。そんな旭川の丘の上にある雪の美術館は、建物から展示まで全て雪をイメージしてつくられた美術館である。

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雪の美術館正面玄関

外観は優美なヴィザンチン建築様式を随所に取り入れた中世ヨーロッパの城を彷彿とさせるたたずまいをもち、内装は全て雪をイメージしたオリジナルなデザインになっている。

我々団体観光ツァーは、じっくりと織物の世界と、雪の世界を堪能し、次の観光地、小樽へと向かったのである。(続)

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2009-07-15

Hm49 真夏の北海道!道南の見どころ ◇ 洞爺湖花火大会

世界サミットで全国的に有名になった洞爺湖温泉。その温泉街の目の前に広がるのが洞爺湖。真夏の洞爺湖での夜のお楽しみは、ロングラン花火大会である。

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花火1

今年も例年通り、4月28日(金)~10月31日(火)の間、毎日約400発の花火を打ち上げ続ける。北海道内では最大の花火大会である。

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花火2

この期間中は、毎夜20時45分より、約20分間花火が打ち上げられる。夜空を華やかに彩る情景を、湖上の遊覧船からと、温泉街の客室や露天風呂からも見ることができる。

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花火3

さて私は、今日も団体添乗の仕事で、相変わらずお客様を道南の観光地にご案内している。今夜の洞爺湖は薄曇りであるが、花火は予定通り実施された。

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花火4

我々団体ツアー客は宿泊ホテルから桟橋まで送迎バスで移動し、観光遊覧船エスポアールに乗り込んだ。遊覧船は、定刻の20時35分に桟橋から暗闇の洞爺湖に向かい動き出した。

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花火5

湖の中央に浮かぶ中之島。中でも大島は、エゾシカ達の楽園である。しかし、夜の闇にはその気配は感じられない。

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花火6

その中之島の近くに遊覧船は、一旦停止、停泊する。間もなく、ヒュルルーという、打ち上げ音と共に、ドドーンッと大輪の大玉花火が炸裂した。

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花火7

観光遊覧船の「エスポアール」の右舷に人だかりが出来て、「オオーッ」「ワーッ、スゴーイ」の声と共に、次々と花火が打ち上げられる。

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花火8

船内からは花火を天空に、暗闇に輝く洞爺湖温泉街をはじめ、羊蹄山や、昭和新山の黒いシルエットが望める。

道南観光のチャンスがある場合は、洞爺湖遊覧船からの花火鑑賞を是非お薦めする。(続)

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2009-07-13

Hm48 真夏の北海道!道南の見どころ ◇ 有珠山ロープウェイ

真夏の北海道の見どころの一つに、有珠山ロープウェイがある。洞爺湖温泉街より伊達市方面へ向かう途中の昭和新山の麓にあり、洞爺湖周辺では、大変人気の高い観光スポットである。

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有珠山ロープウェイ山頂駅

洞爺湖を訪れた際は、一度立ち寄りをお薦めする。有珠山の噴火の歴史を勉強ができる、典型的な北海道道南の観光名所の一つである。

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山頂看板

さて、有珠山ロープウェイは、大型106人乗りで所要時間片道6分、15分間隔で運転している。乗車中は、進行方向前方に有珠山、後方に昭和新山、右手に洞爺湖を望むことができる。

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山頂駅遠望

山頂駅に到着後は、右手にある洞爺湖展望台へ行ってみる。洞爺湖・昭和新山を見下ろすことができる記念写真を撮る絶好ポイントである。

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新山展望台

また、山頂駅から左方向には、火口源展望台がある。蒸気を上げる有珠山を右手に見ながら片道7分余りの散策道を登って行く。
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火口原展望台

火口源展望台からは、1977年の噴火で誕生した噴火口と、噴火湾が一望できる。さらに、火口源展望台から片道約40分自然遊歩道有珠山南外輪ルートを進んで行くと、有珠外輪山展望台もある。

溶岩ドームや火口原を近くで見ることができる。今回は時間がないので、見に行くことを遠慮したが、時間と脚力に自信のある方にお勧めのコースである。

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昭和新山遠望

我々はスナップ写真を撮り終えると、昭和新山を見下ろしながら山頂駅に戻り、次の目的地、昭和新山熊牧場に向かったのである(続)

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2009-07-08

Hm47 真夏の北海道!道央の見どころ ◇ 北の国からの風景SP

前回の団体観光ツァーで、ファーム富田を訪問したのは6月下旬。その時点では、残念ながらラベンダー畑の花は1本も咲いていなかった。

7月になり、今回のツアーは時間に余裕があったので、スペシャルサービスで、お客様をファーム富田にご案内した。

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ファーム富田案内板

7月の初旬なので、まだダメかなぁ、という不安な気持ちを抑え、裏の駐車場に観光バスを止め、いよいよラベンダー畑とご対面である。

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広大なラベンダー畑

まだ薄紫の花は満開とはいかないが、さすがファーム富田の早咲きラベンダーは畑一面、紫の絨毯のように、迫力のある咲き方をしていた。

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アイスランドポピー

隣の花畑には、アイスランドポピーやルピナス、マリーゴールドなども整然と咲いていて、美しい。

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ルピナス

ルピナスは相変わらず開花時期が長く、紫からピンクまで数種類の色が楽しめる。マリーゴールドの花は黄色とオレンジ色の2種類がある。

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マリーゴールド

その畑に隣接して、チャイブの花がほぼ満開である。若干、隣接した花より個性と迫力には欠けるが、それなりに美しい。

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チャイブ

サルビアには赤サルビアと青サルビアがあり、前回は未開花状態で目立たなかった赤サルビアが満開になっている。

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赤サルビア

ファーム富田の自慢は、晴れた日の雄大な残雪の大雪山連峰と、各種の花畑が絵のようにマッチングして、北の国からの1シーンを見ているようである。

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北の国からの風景

我々のツアーはグループ毎に「北の国から」の映画から抜け出したような風景。ラベンダー畑と壊れた馬車の荷台の前で記念写真を撮った。

その後、ラベンダー畑に満足し、本日の最終目的地、新千歳空港へと出発したのである。(続)

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2009-07-07

Hs13 夏の節気 《小暑》 「夏本番!北の街・七夕の花々」

みなさん!こんばんは!

今日は7月7日。暦の上では小暑、そして七夕です。札幌の街も夏日になり、大通公園の気温は摂氏28度にもなりました。

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大通公園テレビ塔の夏景色

今日の午前中、私はいつもの「ぶんぶん亭・小熊猫庵(レッサーパンダァン)」から、大通公園近くの総合病院に内科系の検査に行きました。

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大通公園のハートの花壇

午後からは、添乗業務の打ち合わせで、会社へ。その後、大通公園に花のロケハンに行きました・・・・。すると、四番街まつりの提灯が・・今頃お祭り?・・どうも地域限定のお祭のようです。

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四番街まつり?

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さて、今年の小暑(しょうしょ)は、7月07日。二十四節気の一つで、七夕でもあります。夜空が晴れれば、ロマンチックなひと晩となるようです。

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大通公園の踊り子「泉の像」

写真の踊り子「泉の像」は、札幌大通公園西3丁目の一画に、ニッカウヰスキーの寄贈で設置されました。

小暑から、暑中に入り、北の街サッポロでもいよいよ夏らしい暑さになります。一方、本州は、例年では小暑より3~7日くらい遅れて梅雨(つゆ)が明けることが多いようです。

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赤と青のサルビア

また、小暑は梅雨末期の集中豪雨型の季節であることが多く、天候が不安定でもあります。本州では、間もなく各地の梅雨も明けますが、梅雨の末期には時として猛烈な雨が降る場合もあります。

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ピンクローズ

梅雨の間に、厚い雲でさえぎられていた太陽が、カッと照るようになると気温も急速に上昇し、体調を崩す人も多いので十二分の注意が大切です。

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はなポッド

小暑と大暑の1ヶ月間が暑中で、「暑中見舞」は厳密にはこの期間を指し、立秋を過ぎれば「残暑見舞」となります。小暑の終り近く夏の土用に入る。今年の土用の入りは7月19日です。

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デイジーとパンジーの花壇

そんなわけで、私の好きな札幌大通公園に咲く、夏の花をご紹介いたします。

《小暑》 大通公園に咲く夏の花々

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マーガレットちょこっとルピナス

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路肩のマリーゴールド

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滝の前のスミレ

それでは、次回、7月23日の《大暑》でお会いしましょう!・・・・(続)

2009-07-06

Hm46 真夏の北海道!道北の見どころ ◇ ベニヤ原生花園

ベニヤ原生花園は、日本最北の湖クッチャロ湖に隣接し、クッチヤロ湖と同様に北オホーツク道立自然公園に指定されている。

また、道北にある原生花園の中で、浜頓別町の「ベニヤ原生花園」は、豊富町にある「サロベツ原生花園」と共に、団体観光コースに組み込まれている。

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道立公園案内看板

国道238号線の交差点から、北の脇道を海側へ入ると案内看板があり、その道を道成に進んで行くと、駐車場と展望台、観光案内用の小屋がある。

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案内地図

観光案内施設はこぢんまりした小屋で、その中にはパンフレットなどがおいてある。国立公園のサロベツ原生花園と比較すると、簡素な作りである。

公園の入口より徒歩で木道沿いに散策を始める。観察木道は整備されており、所用時間に合わせ、自由にコースが選べる。かなり広く、全て見終わるには、時間が相当かかりそうである。

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センダイハギ

6月から9月の間が花の観光シーズンで、北方系植物や湿地性植物が色とりどりの花を咲かせ、原生花園一面が紫一色に染まる。7月上旬の今回は、目についたのが、センダイハギ、エゾニュウ、ハマナス等である。

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エゾニュウ

ベニヤ原生花園では、草原、湿原、砂丘、高山植物などさまざまな種類の植物があり、「植物標本地域」と呼ばれている。昨日訪れたサロベツ原生花園よりも花の種類が豊富にある様に感じた。

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証拠写真用看板

サロベツ原生花園ではエゾカンゾウが1番目立っていたが、ベニヤ原生花園ではセンダイハギが見ごろになっていた。

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ハマナス

ベニヤ原生花園では、ハマナスの花も美しく、今年は涼しい日が続いているので、8月中旬頃まで花が楽しめそうである。

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原生花園遠望

その他に散見される花は、ツルコケモモ、ヒオウギアヤメ、ノハナショウブ等であるが、ハナマス同様に可憐に花を咲かせている。

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展望塔

時間と体力があれば、展望塔に上がると良い。オホーツク海が見渡せ、ベニヤ原生花園の全貌が把握できる。但し、原生花園の花々は小さいので、木道から直接観察するのがお薦めである。(続)

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2009-07-05

Hm45 真夏の北海道!道北の見どころ ◇ 宗谷丘陵・平和公園

宗谷丘陵は、周氷河地形という名の珍しい地域で、数年前に北海道遺産に選定された日本最北の丘陵地帯である。

広大な放牧地帯に、真っ黒な肉牛・宗谷牛がのんびりと牧草をはみ、放し飼いになっている。

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宗谷丘陵

宗谷丘陵の海岸に落ち込む少し手前の宗谷岬平和公園の近くに、風車が目印の宗谷丘陵展望休憩所「ゲストハウス・アルメリア」という無料施設があり、サハリン方面と宗谷丘陵を見渡すことができる。

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ゲストハウス・アルメリア

そこには遠くサハリンも望める望遠鏡があり、宗谷丘陵で飼育された宗谷黒牛料理を楽しめるレストランである。サーロインステーキなどが食べられるほか、売店で稚内特産品のお土産などが買える。

一方、宗谷岬平和公園は、宗谷岬の日本最北端の地碑や売店のある場所から裏手を少し上った高台にあり、日本最北端の公園として観光客に人気がある。

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宗谷岬灯台

平和公園で目立つのが、赤と白の四角い宗谷岬灯台。日本最北の灯台であり、日本の灯台50選のひとつで、高さは約17mある。1885年9月25日に初めて設置された。

さて、平和公園の中央にひときわ高い塔がそびえている。世界恒久平和を願う「祈りの塔」であり、高さ約20mもある。

1983年9月1日にサハリン沖で起きた大惨事・大韓航空機撃墜事件の慰霊碑であり、事故発生の2年後、1985年9月1日に建立された。

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祈りの塔

塔の先端が鶴のくちばしのように折れているが、その方向に意味があり、それが事故発生のモネロン島の方角である。

台座の16段の羽は被害にあった人たちの国数、張られた石の数は被害者数の269個。その鐘は鳴らすことができる。

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子育て平和の鐘

祈りの塔の横にある白いモニュメントは「子育て平和の鐘」であり、過程・地域・平和を願ったもので、10円募金により実現した。

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世界平和の鐘

その横にある櫓の下にある鐘は「世界平和の鐘2号」。1988年に建立され、世界81カ国が参加したものである。

世界平和の鐘1号は国連本部にあり、3号は稚内市の友好都市の沖縄県石垣市に置かれている。

我々団体観光ツァー一行は、大韓航空機事故犠牲者に黙祷を捧げ、しばらくのフリータイム観光後、次の観光地ベニヤ原生花園へと向かったのである。(続)

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2009-07-04

Hm44 真夏の北海道!道北の見どころ ◇ 稚内公園・氷雪の門

稚内の代表的な観光地として外せないのが稚内公園である。別名「氷雪の丘公園」とも呼ばれ、観光都市稚内のシンボルともなっている。

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氷雪の門

稚内公園内には、氷雪の門を始め、南極観測樺太犬記念碑・樺太犬供養塔などの様々なモニュメントが建ち並び、稚内市の過去に歩んできた道のりを垣間見る事が出来る。

「氷雪の門」は、稚内公園のモニュメントの中でも代表的な存在である。樺太で亡くなった多くの人々の慰霊と、異国となった樺太への望郷の念を込め、昭和38年に全国からの寄付金により建立された。

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氷雪の門2

設計・制作は彫刻家、(故)本郷新氏によるもので、雪と氷の中でたくましく生き抜いた人々を象徴するブロンズ像と、サハリンに真向かう高さ8mの望郷の門、そして大理石の霊石の三位一体で構成されている。

晴れた日には宗谷海峡やサハリンの島影を見渡す事ができ素晴らしい眺望も魅力である。この公園は冬期間の閉鎖は無く、1年を通して訪れる事が出来る。

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アルメリア花壇

「九人の乙女の碑」は昭和20年8月20日、終戦直後のソ連軍による樺太真岡侵攻の最中、勤務する真岡郵便局の交換台を最後まで守り、青酸カリで自らの命を絶った9人の若き女性交換手を慰霊する為に、昭和38年に建立された。

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九人の乙女の碑

慰霊碑には亡くなった9人の名前、彼女達の最後の言葉となった「皆さん、これが最後です。さようなら、さようなら・・・」の文言が刻まれている。

戦争犠牲者に黙祷を捧げ、我々団体観光ツァーは次の観光地、宗谷岬へと向かったのである。(続)

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2009-07-03

Hm43 真夏の北海道!道北の見どころ ◇ サロベツ原生花園

北海道内に数ある原生花園の中でも、毎年ベスト3に上げられるのが、豊富町にある「サロベツ原生花園」である。

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国立公園案内看板

近年のエコ&花ブームで、全国各地に自然公園や原生花園が見られるようになったが、北海道の原生花園が他都府県の追随を許さないのには、それなりの理由がある。

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ラムサール条約案内看板

まず、雄大なスケール。次ぎに100種類以上の豊富な花。国や道による保護区域の数多くの施策が行き届いている。

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鳥獣保護区案内看板

豊富町のサロベツ原生花園は、面積約2万3千haにも及ぶサロベツ原野の、ほぼ真中に位置している。駐車場と自然教室、レストハウスがあり、観光用に歩きやすい木道が整備されている。

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指定区域外踏査禁止看板

観光客用木道は、1周30分ほどの長距離コースと、10分ほどの短いコースがあり、東側一帯の奥に広がる高層湿原に咲く数多くの植物を観察しやすい。

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木道散策路

5月から9月の観光シーズンにかけ、実に100種類以上の湿原の花が咲き、中でも6月下旬から7月上旬にかけて一面に咲くエゾカンゾウが一番有名である。

道内各地では6月中旬から下旬が見ごろのエゾカンゾウでも、北に位置するサロベツ原生花園では、2週間ほど遅れて見ごろになる。

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エゾカンゾウの花

サロベツ原生花園では、次々と咲くエゾカンゾウ、カキツバタ、コバイケイソウは、今年は数日涼しい日が続いたので、7月の中旬頃まで花が楽しめる。

その他に目立つ花は、北海道の道花、赤いハマナスで、可憐な赤い花があちらこちらで見られ、ツルコケモモの花もピンク色が濃くなり、同じようにかわいい花を咲かせている。

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記念写真用原生花園看板

我々の出発間際には、国道沿いの豊富のビジターセンター駐車場に、次々と観光バスが訪れ、いよいよ夏本番を感じ、慌ただしくなってきている。

ここは、天気がよい日には海の向こうに利尻富士を背景に、海岸に咲き乱れるハマナス、エゾカンゾウ、エゾスカシユリ等の花々がとても美しく感動的である。

またサロベツ原生花園は野鳥の楽園でもあり、他の地域では見られなくなってきたシマアオジが、サロベツ原野では常時見る事ができる。(続)

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2009-07-01

Hm42 初夏の北海道!道北の見どころ ◇ 層雲峡・銀河流星の滝

初夏の層雲峡。今日は層雲峡の見どころ銀河と流星の滝を紹介したい。場所は層雲峡温泉郷から車で5分ほどの至近距離にある。

まず、流星の滝は石狩川にその流れを落とす、落差90mの水量も多く勇壮な迫力ある滝で、雄滝とも呼ばれている。

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流星の滝

一方、銀河の滝は高さ120mから幾重にも分かれて落ちてくる女性的な滝で、雌滝とも呼ばれている。

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銀河の滝

場所によっては、銀河の滝と流星の滝を同時に見ることが出来る。双方とも美しさは折り紙付きで、「日本の滝100選」にも選ばれている。

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駐車場

残念ながら、駐車場は低位置にあり、両方の滝を同時に一望することは出来ない。売店の裏からかなり急な山道を450mほど登れば双瀑台があり、2つの滝を同時に眺めることが出来る。

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双瀑台入口売店

双瀑台への山道の中間点からも2つの滝を眺めることが出来まるが、中間点からでは流星の滝の下部が見えない。

双瀑台の頂上まで登るのは、かなり難儀となるが、ここからの眺めは絶景である。

さて、2つの滝の真ん中に不動岩がある。大きな岩の上には木々が生い茂り、その名もさもありなん、という風情である。

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不動岩

ここは昔は、国道の一部だったそうで、かなり危険な観光地であったそうな。現在は、隧道やトンネルがバイパスになり、安全な観光地になっている。

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ログハウス風トイレ

ちなみに、大きなログハウス風のトイレや滝と柱状節理の観光案内板もあり、観光客の受け入れには町の観光協会もかなり力を入れているようである。

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観光案内板

但し、世界同時不況や新型インフルエンザの影響で、道北の観光地は、欧米からはもちろん、アジアからの観光客も皆無で、修学旅行の高校生、中学生ばかりが目立っていた。(続)

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