2008-03-31

卒業旅行さまざまなカタチ☆家族とフランスへ!


3月がいよいよ終わる
ヨーロッパはサマータイムが始まった

イタリアでの生活が長くなったためか
この時期の切り替わりというものは
「時計が1時間早まるもの」
程度のものになってしまっていた

「年度末」という観念は
どこか記憶の遠くのほうに追い去られる
ような流れがいつしかできていた

ところが、今年はたまたま
この時期の一時帰国となり
桜の季節をしみじみと感じている


卒業式というのは、もうどこでも
とっくに終わっているに違いない・・・

私は今年、4組の「卒業旅行」を手がけた

皆それぞれに違った形だったが
特に印象的だったのは
3月半ばのKさんだった

彼女の場合、ちょっと普通とは違っていた


卒業旅行を希望する学生さんたちというのは
「とにかく安い物」が好きだ

制作側としてはあんまり安いのは
怖すぎて出せないのだが
それでもやはり安いのを探している

「どこでもいい」という人も決して少なくない

学生最後に友人たちと
一緒に過ごす時間が欲しいのだろう

でもたったそれだけの理由で
海外旅行が出来るなんて
やはり日本は経済的に恵まれている
としかいいようがない

卒業旅行は「最後のすねかじり」
そういう学生も決して少なくないと思う


ところが、Kさんは全く違っていた

私は彼女からもらったメールに
かなりのショックを受けた

最初に出した提案への
丁寧なお断りのメールだった

彼女の計画していたのはご家族との卒業旅行
お母様とお姉様との3人での旅
・・・実は、こういうは一番難しいのだ

お母様がご一緒となると
一般の学生レベルのものよりも
クオリティを上げる必要を感じていた

その結果、お断りいただいたのだ

まず丁寧なお礼の言葉があり
そして事情を話してくれた

・・・当然ながら、
Kさんの個人的な事情を
ここに書くわけには行かない

けれども、とにかく、
初心を貫き通して
Kさんはご家族との卒業旅行を
見事に、そして立派に果たした☆


何事も質の高いものをつくるのには
人の心が必要だと思う

旅行づくりだって同じだ☆

彼女は、それを動かす
力を持っていた

私はそれに突き動かされて
一生懸命応えただけのことである


彼女のような学生が
現代日本にもまだ存在した

その事実が嬉しい
知り合えたことがとても嬉しい

こういう人の役に立てたことが
何よりも嬉しい☆☆☆


彼女が旅行から戻ってすぐに送ってくれた
メールの結びの何行かは
最初に断られたメールの結びと同じだった

果たしてそのことに
彼女は気づいているのだろうか?  


4月から彼女は社会に出る

きっと、立派な社会人になろう
がんばれ、Kさん!☆




ええっ?!  どなたがお母様???(笑)

                →Kさんからのお便りはこちら




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categoryフランス  time01:08  authorsugesawa 

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