2008-04-20

中央駅

今、東京駅が工事中です
もともと丸かった屋根が戦争で壊れ
お金がなかったので今のような八角形になったらしく
それを建築当時の丸屋根に戻すらしい

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       丸の内北口と南口はこんな丸屋根だった

東京駅は単なるターミナルとしての駅ではなく
皇族専用の入り口があったり
首相の暗殺事件があったり
またステイションホテル(ステーションではなく ^0^)発祥の駅であったりと
歴史的な価値も高いと思う。
工事用のフェンスで覆われた今の東京駅には
威厳も歴史も感じられないけれど
そのフェンスに
開業当時の歴史や写真などを書いたパネルが展示されていて
なかなか興味深い

その展示資料によると
丸屋根の丸の内南口は乗車客用の入り口
丸の内北口は降車客用の出口
八重洲側には出入り口はなかったそうだ
  (中国の駅に、
  入り口と出口が別というシステムの駅があった記憶があります)

そして東京駅は山手線の中で一番最後にできた駅みたい
1872年に新橋と横浜に鉄道が開通したのが日本の鉄道の始まり
その後 私鉄路線として上野~熊谷(埼玉県)間(1883年)
その私鉄と官鉄を結ぶルートとして1885年に赤羽~品川間が開通し
新宿駅・渋谷駅などもその時出来たのに
上野~新橋間には鉄道はなかった(つまり東京駅も)

工事中は「中央停車場」と呼ばれ
中央駅にすべきか、東京駅にするかが
侃侃諤諤、議論されたらしい
  開業の2週間前にやっと「東京駅」と決まり
  そして1914年(大正3年)12月18日オープン

そういえば日本には中央駅ってないですね
ヨーロッパの鉄道は
たいていその町の一番大きな駅が中央駅
名前の通り、その町の中心たる役割や大きさがあって
その周辺や近郊の駅は別の名前がついています

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東京駅の大きな特徴は
列車が駅を通過できるようにホームが設計されたこと

ヨーロッパの中央駅のほとんどは
「頭端式(とうたんしき)」といわれる駅の構造
(いわゆる櫛型で線路の端が行き止まりになっている)
  フランクフルト中央駅、ミュンヘン中央駅、
  チューリッヒ中央駅、ミラノ中央駅、
  中央駅ではないけれどベニス、アントワープなどなど
こういう駅では列車の先頭にある機関車を
最後尾に付け替える作業が大変だし、
付け替えのための線路も必要。
  ちなみに日本にも頭端式はあります
  上野駅の13番線ホームなどはその例。

駅で作業をする人には大変でも
旅行者にとって頭端式の駅は、とっても便利
特にスーツケースを持っている時 ^0^
  最近の駅にはエスカレーターやエレベーターがあるけれど
  頭端式ならばそんなものがなくても
  段差なく駅の出口に行かれるバリアフリー対応

そう、改札じゃなくて出口です
ヨーロッパの駅は改札がなくて代わりに検札があります
国によって車内検札のみの国もあれぱ、
駅の入り口で切符に刻印をして、
  その切符を車内検札を受ける国といろいろです

ヨーロッパはどこも同じ、と思って
イタリアで刻印をしないで列車に乗って
罰金を取られたことがあります。
  ミラノからアオスタ間10.12ユーロのところ、
  罰金は5ユーロでした
  皆様もお気をつけて・・・


歴史が甦る新しい東京駅の完成が楽しみだけど
今でもこんな柱が5番線ホームにあります
これは開業当時のものらしい
開業当時を感じられるものは、
  今のまま、なくならないで欲しいですね
by ももたん
続きがあります