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2006-05-17

マウナケアの頂へ ~前編~ by tetsushi

深さ6000mの海底から吹き上げたマグマが海上4000mまで達し、
ハワイ島のマウナケア山は誕生した。
そういう観点から考えると、造山運動で陸地がせり上がったヒマラヤよりも高く、
考え方によっては、山としてはこちらが世界一と言うことらしい。
世界一であるならば、登っておこう、と心に決めた。

ハワイの最高峰マウナケアは、標高4205m。
亜熱帯の緯度に位置しながら、頂上付近では雪が降る。
北半球が冬になるころには、スキーまでできてしまうのだ。

色々と旅してきたが、高い山というものへは登ったことがないのだな~と、思う。
(・・・が、唯一、マッターホルンの見える展望台のある場所、「ゴルナグラード」
まで、電車で登ったことがあったのを、これを書いている途中で思い出した。
ゴルナグラードは3100m程であるが、当時は全く気にしていなかったようだ)

ハワイ島 マウナケア

さて、高い山の心配は高山病だ(4000m程度ではあまり心配することもないが)。
東急ハンズで携帯型酸素ボンベを購入したが、持ち込みできないらしく断念。
(最近はコンビニでも酸素を売っているのだが、知らなくてハンズまで行った)
また試しに吸ってみたが、安物(鈍感)だったせいか、何の反応も得られなかった。

いつだったか、テレビで西田敏行が南米最高峰のアコンカグア山に登る番組があり、
数十メートル先に見えていた頂へは、ついに登頂できなかったのを見た。
体力的なこととは言え、高山とはそんなに厳しいものなのか?と思ったものだ。
酸素濃度が低くなり、これがとても苦しい。

あれこれ、大げさなことを考えたが、このマウナケアは4000m級とはいえ、
山頂の数十メートル地点までは車で登ることができるのだ。

それならまあ楽勝だろう、と高をくくっていたのだが、
マウナケア山頂への約200mのプチ登山(実際は丘登り程度)は、上述した通り、
忘却の彼方にあった、西田敏行アコンカグア登山ラストアタックのシーンを
私の脳裏によみがえらせてくれることになった。

まあ、そんなに大層な話でもないのだけど、事実、私はそれを思い出したのだった。

ハワイ島 マウナケア
◆すばる望遠鏡のあるこの付近は、もう4000mを超えている。
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