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2006-05-07

パーカー牧場を走る by tetsushi

ハワイ島

ドライブインからワイピオ渓谷へ寄り道したあと、再びハイウェイへ出た。
この辺りから、海沿いを走っていた19号線は内陸へ向かうが、
マウナケア山の裾野をひた走ることに変わりはない。

それにしてもマウナケアはでかい。
マウナケアがお釈迦様の手で、我々は孫悟空のようにもて遊ばれているようだ。
島の内側に入ると気候の変化と共に、熱帯雨林もいつしか草原へと変わる。
草原がマウナケアへと延びて行くなだらかな丘陵は素晴らしく和む風景である。
(こういう風景のある場所に一度は住んでみたいなぁ~)

この辺りに位置するパーカー牧場は、全米で3番目に広い事が自慢らしいが、
世界で最も広い牧場を持っている国オーストラリアに住んでいたせいで、
牧場の広さに関しては、特別何の興味も感じなくなってしまった。
一体、牧場の広さなど何で測れば良いのだろう。
見た目はオーストラリアののっぺりとした牧場より、マウナケアの傾斜によって、
遥か遠くまで見通せるパーカー牧場の眺めの方が圧倒的に広く思えるので、
人間の自然に対する感覚などは、大したものではないのだな、と、つくづく思う。

ハワイ島
◆ハワイの牧場に、なぜサボテンが生えている?

パーカー牧場には、なぜかあちこちにサボテンが生えている。
これはオーストラリアの牧場では見られない風景だ。
昔、牧場で働くメキシコ人の牧童たちがテキーラを作る為に植えたものだそうだ。

それと、ユーカリも生えている。
こちらはオーストラリアの牧場で見られる典型的な風景だ。
元はと言えば、サトウキビ畑の風除けにオーストラリアから持ち込まれたそうな。
ユーカリの成長の速さは折紙付である。

オーストラリアから持ち込まれたのはユーカリだけではない。
マカダミアの木がタスマニア島から持ち込まれたのは、今でこそ有名な話だが、
ほんの数年前までの日本人観光客は、そんなことも露知らず、
マカダミアナッツこそ最もハワイらしいハワイ原産のお土産だと思い込んでいた。
マカダミアナッツのおかげで、ハワイの観光産業は相当潤ったに違いない。
(ワイキキDFSの床面積の半分は、きっとマカダミアナッツのおかげだろう)

マカダミアナッツのエピソードは、お金儲けにはとことん疎いオーストラリアと、
世界で最も商売上手であろうアメリカを比較する上で面白い。

何はともあれ、ハワイの牧場は何かと話題を提供してくれたのであった。

ハワイ島
◆牧場にユーカリ。この部分だけ切り取るとまるでオーストラリアの風景だ。
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