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2007-05-09

日本人移民 選挙へゆく

まさかここイタリアで選挙権を得ることになるとは
夢にも思っていなかった!

10日前、住民登録をしているペルージャ市から
突然一通の郵便が届いた時、数年前にこれまた
何の予告もなく ISTAT(中央統計局=国の諮問機関。
失業率やインフレなどの統計調査を行う)のサンプルに
選ばれ、就労状況とその時間や勤務形態にはじまり、
家族構成、イタリア通算滞在年数などいわゆる個人情報を
1年半にわたり定期的に回答させられていた時のことを
ふと思いだした。

さて、開封してみれば、
伊、西、英、仏の4ヶ国語で書かれた市長名の書面。
ペルージャ市議会に新たに設けられることになった
外国籍補佐評議員選出選挙の通知で、昨年12月に
決議改正された市議会法534条23項を受けたもの。
議会内にEU圏外国籍をもつ市民のオピニオン・リーダーを
迎え入れ、異なる角度や側面からの意見・提案を傾聴する
ことにより、より良い市政を築くことが主旨とのこと。
(ただし、この補佐評議員は議会内投票権を持たない)



翌日読んだ地方版の新聞にその詳しい記事が
載っていたのでより具体的なことがわかった。

まず、比例代表制であること。
議席2に対し5つの党からの総立候補者数は28人。
各党ともそれぞれ特色がある。カトリック色の党、
民主の党、そして移民の権利提唱を前面に出している党。

党ごとの立候補者の国籍が偏っていないことが
とても興味深い。政治思想や倫理感が同朋意識に優る
というのは成熟したバランス感覚があるように思え頼もしい。
ウクライナ、韓国、アルバニア、ペルー、エクアドル、
モロッコ、中国、カメルーン、シリア、フィリピンなど
まさにバラエティに富んでいる。

今回投票権を持つEU圏外国籍市民は合計9447名。
1527名のアルバニア、1197人のエクアドルを筆頭に
モロッコ(947名)、ペルー(728名)と続き
アゼルバイジャン、アラブ首長国連邦といった
ごく少数派な国籍をもつ有権者も。
ちなみにEU圏内国籍者は選挙権を有さない。

投票には身分証明書に加え、市が事前に発行する
投票証明書が必要ということで、今日は市庁舎へ。



無事に必要書類が整った。
さぁ、投票まであと5日、
市のホームページに掲載されている
各立候補者のマニフェストをじっくりと読んでみようっと!


街頭の選挙ポスター

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