2006-07-14

水の都ヴェネツィアで新「エリア」発見!

イタリア語が分からなくても、イタリアを旅した方には
お馴染みの「~エリア(eria)」。「ピッツェリア(pizzeria)」、
「トラットリア(trattoria)」「カフェテリア(caffetteria)」をはじめ、
「ビリエッテリア(biglietteria=切符売り場)」、
「リブレリア(libreria=本屋)」、「タバッケリア(tabaccheria=切符、
たばこ、切手などを扱う商店)」などなど、「~エリア」のつく
名詞は星の数ほどあるけれど、日本語に置き換えれば
「~屋さん」というようなもの。

先日、ヴェネツィアを訪れた時のこと。
遅めの昼食をとろうとヴェネツィア名物「バカリ」へ。
(⇒イタリア版居酒屋+庶民的京風おばんざいスタイルで
昼と夕に店が開く頃には何種類もの大皿に、
たこの煮つけや旬の煮野菜、小ぶりのコロッケや
白身魚のパテなどがすでに用意されていて、
地ワインと一緒に立喰いよし、座ってゆっくり食べてよし、
の気どらない雰囲気が◎の、ありがたい食事処)

北部ヴェネツィアでは、世界に広く知られた(ステレオタイプの)
イタリア人の国民性、「時間にル-ズ」「ファジー」「楽天的」
といったものが実はあまり通用せず、イタリア中部の田舎に
住み今日までにそれらを充分培った私を待っていたのは、
「え?予約してあったの?でも何時に? え~、
んな遅い遅い、だめだよ10分も遅れちゃあ・・・。 
悪いけどね~、また今晩出直してくれる?」という、
無情で、しかもきっぱりとした返事だった・・・。

ま、それならそれでしょうがない!
(これが楽天的性格の良いところ♪)
周囲にあるタバッケリアやみやげ物屋に飛び込んで
近辺の食事処情報を仕入れることにする。すると、
「あら、私がよく昼食を取る<チッケッテリア>なら
まだ開いてるはずよ」、とのありがたい返事が。

しかし・・・<チッケッテリア(Cicchetteria)>って?
今までに聞いたことないぞ~。日本語にしたら
まるで「格安チケット屋さん」のようではないか?
・・・いったいナニモノ???
本当に腹ごしらえできるのかな・・?
と、疑心暗鬼になる心を抑えつつ足早に路地を抜けると
ちゃんとありました♪ チッケッテリア。



なるほど、これこそ観光地ヴェネツィアで働く人々の強い味方!
大きすぎない、かわいらしいプレートに海の幸、コロッケ、
野菜など少しずつ手作りのいろんなおかずをバランスよく
組み合わせてあって、




美味しい&可愛い&量もぴったり
そしてお値打ち!
(これにパンがついて何と一皿10ユーロ!)



調べてみればイタリア語でチッケット(=cicchetto) とは、
「ちょっとしたもの」、「少量のもの」を指し、ここから派生して
「上役のちょっとした小言や説教」、「少量のお酒」、
「一杯ひっかけること」、をも指すとのこと。
ここからこのスタイル、<美味しいもの全部をすこしずつ>
な、チッケテリアの名称が生まれたのは言うまでもない。

ヴェネチツィアへ旅される皆様、一度はぜひ
庶民的なチッケッテリアで “Buon Appetito!”
(美味しく召し上がれ♪)

*今回訪れたチッケッテリア
⇒Vini Padovani 
 Calle dei Cerchieri, Dorsoduro 1280 Venezia 
 (ヴァポレット乗り場 Ca' Ressonico そば)  
TEL 041-5200773





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