2007-06-29

Vol.14 シチリア島 アグリジェント

3日目 マルタ島を出発した飛行機は次の目的地シチリア島カターニャへ向かう。
飛行時間約40分。居眠りをするまもなく到着。
今日はカターニャからアグリジェントまで移動する予定だ。
当初、カターニャからレンタカーを借りて、シチリア島をめぐる予定だったが、
借りる寸前でレンタカー会社が休日で予約をする事ができなかったのだ。
空港からカターニャ市内に行き、プルマン(バス)で移動するか?電車で移動するか?
電車よりプルマンで移動した方が早いのだが、ガイドブックやネットでは乗り場の情報が少ない。
もし、プルマン乗り場を見つける事ができなかったら電車で行こうと思っていた。

カターニャ空港を出ると、目の前にプルマン乗り場があった。
もしかしたら、ここから直接アグリジェントに行けるかも?と思い、
プルマンのインフォメーションに聞いてみると、アグリジェント行きがあった!
しかも、あと10分でバスが来るとか。
やった!これで午前中にはアグリジェントに到着できる!
空港発のプルマンはシチリア島各地へ向かう路線が多く、見逃してしまうと置いていかれてしまう。
なかなか来なかったが、15分後やっと来た。
間違えて違うプルマンに乗らないように、プルマンが来るたび、運転手に聞いていたので、疲れてしまった。

空港から出発してしばらくすると、のどかな風景に変わった。
天気は、曇り時々雨。空は鈍よりしている。
2階建てバスはほぼ満席で、何とか席に座る事ができたが、
現地の人はあまりアジア人を見ないのか?かなりじぃっと見られた。
途中、何箇所か経由し、約2時間後にアグリジェントに到着。
バスターミナルは駅から少し離れているところにあったが、ウロウロしているうちに
駅を見つけることができた。
駅は高台にあり、そこから遠く海を見渡せる。
少し手前には遺跡が見える。ちょうど晴れてきて、壮大な風景が見える。
道を間違えてしまったが、歩く事約30分。
やっとホテルを発見。予約していたホテルは、駅と遺跡のちょうど間にある。
チェックインにはまだ早いが、部屋を用意してくれた。
ここで、やっと食事。駅から歩いてくる途中、レストランらしきものはなかった。
ホテルの人に聞いてみると、ホテルにレストランがあるが、日曜日なので空くのは13時からだという。しかも、通常は空いていないようで、私達が13時まで待つ事を告げると、わざわざ空けてくれる事になったのだ。
昨日の昼からちゃんとした食事をとっていない私達は、13時までの間待つのが辛かった。
突然レストランを空けてもらったので、あまり期待していなかったが、予想外にも料理が美味しく、特にパスタが格別だった。

お腹を満たした後、遺跡へ向かう。
地図でみると、遺跡がまばらにある。全部見て周れるかなぁ?と思いながら
坂道を下って遺跡に向かう。
途中、神殿が1つずつ見えてくる。だが、遺跡まで歩いていく人は見かけない。
最初に博物館に到着したが、遺跡を先に見た方がいいだろうと、中には入らず、
そのまま遺跡に向かった。歩く事約30分。
午前中の雨がウソのように快晴になり、日差しが強くなってきて、かなりしんどくなってきた。
やっと入り口に到着した頃には、日射病で倒れそうだった。

まず、柱が並ぶエルコレ神殿とコンコルディア神殿を見た。
コンコルディア神殿は、ほぼ完全な形で残っていそうだが、只今修復中でシートがかかっている。悔しい感じ。

正面から見て右側に回ろうとすると、そこは断崖絶壁。
滑ったら大変だ。
どうにかして写真を撮ろうと試みたが、どうも修復中の土台が邪魔で撮れない。
ふと、遠方を見ると、もう1つ神殿があった。

直射日光を浴びながら、汗だくでジュノーネ・ラチニア神殿へ向かう。
ちょうど、他の観光客がいなかったこともあり、神殿を独占できた。
vol.14-1
ジュノーネ・ラチニア神殿

大理石でできたギリシャのパルテノン神殿とは違い、アグリジェントにある茶褐色の神殿は、違った迫力がある。ドーリア式の作りはパルテノン神殿と同じだが、大きさが遥かに違う。
アグリジェントの方が小さいのだ。
断崖に佇む、その崩れそうな茶褐色の神殿は、海からの風で、風食されそうな気がするが、全壊せず何千年もそこにある。
今までずっと守りつづけてきてくれた地元の人に感謝しないといけないな、と思った。
vol.14-2
休憩中の犬とジュノーネ・ラチニア神殿

来た道を戻り、入り口反対側の遺跡へ向かう。
石造りの人形が寝そべっているその遺跡は、ジョーヴェ・オリンピコ神殿。
カルタゴ人に破壊され、地震で壊れてしまったその遺跡は、なんとなく寂しい感じがした。

一通り見終わり、来た道を戻り考古学博物館へ向かう。
行きは下り坂だったので、良かったものの、帰りはもちろん上り坂。
晴天になったシチリアの太陽は容赦なく照りつづける。
暑くてたまらない。
やっと考古学博物館に着いたと思ったら、なんと!閉館していた。
もう4時を過ぎていたのだ。
また、やってしまった。きちんとガイドブックを読むべきだった。

疲れきってしまった私達は、博物館のすぐ近くにあるcaféで一休み。
vol.14-3
La Promenade dei Templi
疲れた後のシャーベットは格別!

ホテルまでまた坂道を登らなくてはならない。
もちろん帰りも私達以外歩いている人はおらず、トボトボとホテルへ帰ってきた。
今夜は絶対夕飯を食べるぞ!と意気込んだのはいいものの、かなり疲れてしまい、
夕飯までの間仮眠を取ろうと横になったのが失敗だった。
深く熟睡してしまい、気付けば夜の10時。
ハッと気付いた時にはもう遅い。
2夜連続で夕飯を逃がしてしまったのだ。
仕方なく、シャワーを浴びて寝ようと思いきや、お湯がでない・・・。
震えながらシャワーを浴び、出てからフロントに電話をすると、
お湯の元栓を開けていなかっただけらしい。
旦那は暖かいシャワーを浴びていたが、私はもう気力もなく、
震えながらまた眠ってしまった・・・。
続きがあります
authormitamura  linkLink  comment1 
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