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2006-02-19

人間らしさ・・・とは。

ニュージーランド
ニュージーランドにいた時は、会社まで毎朝バスで通勤。
町外れに住んでいたものだから、会社のあるダウンタウンまでは、1時間に1本しかバスが通っていない。
しかもバスの来る時間は‘始発の駅を○○時出発‘としか書いてないので、おおよその時間を見て、バス停へ向かう。

通勤2日目の頃、いつもよりバスが遅れていた。
会社員としては、遅刻は厳禁。遅れるわけにはいかない。しかも2日目だ。
私は待っている間、
‘もしかしたらバスが行ってしまったかも・・いやいやそんなことはない・・・‘など考えながらイライラしていた。

20分位遅れでだろうか・・やっとバスが来た。
ドライバーのマオリのお兄さんは、あわてている様子もなく、いつもの通り鼻歌を歌いながら、運転していた。
やはりその様子に私はイライラ・・・‘ちょっとは慌ててよ!‘

そこへおばあさんが乗ってきた。ゆっくり歩く。
私イライラ。
おばあさんがキチンと座るまで、バスは動かない。
私イライラ。
次の停留所で、このおばあさんが降りる。
ゆっくりバスの中を歩く。
私イライラ。
階段がある。バスのドライバーのお兄さんは、ゆっくり手を貸す。
私イライラ。
バスの外まで、ドライバーはおばあさんを送る。
私は相当イライラが募り、‘早く出発してんか!‘と心の中で叫ぶ。
バスの外では、楽しい会話。
おばあさん:「どうもありがとう。ふー大変だわ(笑)」
ドライバー:「気をつけて!良い日を!」
おばあさん:「あなたも良い日をね!」
ドライバー:「ありがとう!」

頭を何かでガンとぶつけられた気がした。
私は何を考えているんだろう・・・・。
このドライバーが、おばあさんの手を取るのは、当たり前の事。
1日の始まりに、このような出来事にあったということは、
なんてすがすがしい気分の良いことなのに、それを微笑ましく、
見る事も出来なかった自分の心の余裕の無さに、
情けなくなった。
ここは日本ではない、ニュージーランドだ。
私は‘会社員‘の前に、‘人間‘だった。

そんなことを気づかせてくれた国だ。


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