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2005-09-12

インディアンパシフィックとナラボー平原 Part one

インディアンパシフィック号は、インド洋と太平洋間を結ぶ大陸横断鉄道だ。
オーストラリアの鉄道は、もう一つ、南北を貫く「ザ・ガン号」が代表的である。
この変わった名前は アフガニスタンの“アフガン”から命名された。
どちらも観光鉄道なので、景色の素晴らしさと、車内の快適さは折紙付だ。
しかし、両鉄道それぞれの見所は全く違う。

ガンは、南はアデレードから北のダーウィンまで2泊3日の旅。
地中海性気候、砂漠地域、熱帯地域等、気候や地勢の変化は目まぐるしい。

対照的に、インディアンパシフィックのハイライトは、世界で一番長い直線線路が
敷かれていることでも有名になっている、超単調なナラボー平原の旅である。

シドニーセントラル駅でチェックイン手続きを済ませ、1等寝台に案内された。
ゴールドカンガルーと呼ばれるこの寝台車で、パースまでの4日間を過ごす。

学生の頃、ハンガリーのブダペストを真夜中に出発し、旧ユーゴスラビアを通り、
3日目、ギリシャのアテネに到着するまで列車に乗り続けたことがある。
この時でさえ、時間的には約33時間だったので、今回はこれを上回る長旅だ。
ヨーロッパの鉄道ではコンパートメントに寝泊りしていたためか、長く感じた。
このインディアンパシフィックの旅も、出発前は長旅になることを覚悟していたが、
予想をはるかに反し、1等寝台のあまりの居心地の良さは、終わってみれば、
日本とオーストラリア間のフライトをエコノミーシートで飛ぶよりも短く感じた。

翌日午後に着いたアデレードケズウィック駅は、ガンの南の発着地でもある。
駅構内では、長距離列車の記念品などを購入することができる。
待合室で、旅人たちと共に、やがて突入するナラボーへの旅の思いを馳せていた。

Part two へつづく

australia
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