2007-12-30

オーストラリア版「流浪の民」

オーストラリアには、観光客などの旅行者以外に、多くの日本人が住んでいる。
ワーキングホリデーも在住者の中で大きな割合を占めている。

このワーキングホリデー達は、特定の場所(都市)に束縛されてしまう、学生、
永住者、駐在員とは違って、大陸を自由に移動する「流浪の民」だ。

オーストラリアの冬場には、避寒としてゴールドーストやケアンズへ北上し、
夏が来ると、暑い北部を離れ、メルボルンやタスマニアなどへ南下する。
東で国際的な大きなイベントがあると、こぞって東へ向かい、
西で豊作だと聞くと、仕事を求めて西へ向かう。
ある意味、だだっ広いオーストラリア大陸を最も有効に活用している人々だ。

年末年始、オーストラリア版「流浪の民」はシドニーに集結する。
それは、オーストラリア最大のイベントの一つ、シドニーハーバーブリッジでの
花火を見て、新年を祝うためである。

今年、既に年末のシドニーの宿は満室と聞いている。
しかし、そんな障害を物ともしない彼らはどんどんシドニーに足を運んでいる。
一晩野宿してでも花火は見ておくのが、「流浪の民」の年末のセオリーだからだ。

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