2005-12-30

シドニーの1年はハーバーブリッジで終わり、そして始まる

シドニー湾のハーバーブリッジから打ち上げられる花火は、
日本でも大晦日や元旦のニュースなどで放映されるほど有名になった。

クライマックスは、アーチ型の欄干に仕掛けられた花火が弧を描いて
打ち上げられるさまで、それは大晦日のメーンインベントだ。
シドニーに住んでいるからには、これを見ないことには年を越せない。

花火見学のオススメポイントは、ハーバーブリッジの真下辺りの湾岸か、
オペラハウスとハーバーブリッジが同方向に見える場所がベストだろう。
真下からの迫力を求めるのであれば、ドーズポイントかミルソンズポイント。
湾の美しさを求めるのであれば、橋から少し離れたマックマーンズポイントだ。
このポイントは、ハーバーブリッジを手前とし、その向こう側にオペラハウスを
望むことができる最高のビューポイントになっている。
これら以外にもたくさんのスポットはあるが、年末の花火を見る上では、
橋との距離間から、この3ヶ所が私の最もオススメしたい場所である。

花火観賞の仕方も色々で、シドニー湾にぽつんと浮かぶシャークアイランド
という小島までフェリーが出ており、ここから観るツアーも企画されるし、
クルーズ船を予約して優雅に観賞することもできる。
また、ハーバービューのホテルの部屋や、ロックスにあるホテルの屋上から
観ることもできるが、これらは財布の中身を確認してからの方がよいだろう。

午後3時ごろになると橋周辺では、既に多くの人が場所取りをしている。
今の時期はサマータイムなので、シドニーは夜8時半ごろまで明るく、
夜9時から始まる花火までの約6時間は、酒宴を催しおしゃべりをして
時間を費やすのが常道で、発射に向けて少しずつ盛り上がってゆく、
シドニー湾の風景を眺めて過ごすのは、酒のつまみにはもってこいだ。

花火が終わって最高潮に達した後は、ダーリングハーバーへ向かい、
カウントダウンの花火でもう一盛り上がりをし、
年が明けるとおみくじ代わりにカジノで運試しに講じ、
早朝ハーバーブリッジからシドニー湾に昇る初日の出を拝んでから帰路に
着くのが、私が勧めるシドニー大晦日から元旦にかけての過ごし方である。

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categoryシドニー  time00:18

2005-12-18

クリスマスはサメと一緒に南国の島で

クリスマス島は、キリバス共和国にある島で探検家キャプテンクックが、
クリスマスイブに発見した島として名高い。
そして、世界で最も早く新年を迎える場所としても有名である。

しかし、クリスマス島と名の付いた島は、ここだけではない。
オーストラリアのパースから飛行機で約4時間、バリ島の程近く、
そこには、インド洋に浮かぶもう一つのクリスマス島がある。
ここは、オーストラリア領、クリスマス島である。
一体このクリスマス島には何があるのか?
島では、世界でも希少な赤ガニの産卵時の大移動と、近海における
ジンベイザメの回遊は、知る人ぞ知る魅力的な大自然である。

12月のクリスマスの時期、この島の周りではジンベイザメが出没する。
ジンベイザメは地球最大の魚類で、平均12~13メートル、
最大では18~20メートルに達するものもいる。
シュノーケルツアーにおいて、運よく20メートル近いものに遭遇すると、
その感動は想像を絶するものとなるらしい。

因みに、ジンベイザメと言えば、パースの北、エクスマウスが最も有名だ。
ややこしいことにクリスマスの記号「Xmas」とよく勘違いされることも多く
ジンベイザメつながりで、クリスマス島と混同してしまう人もいるが、
スペルは「Exmouth」であり、この二ヶ所は全く違う場所である。
また、エクスマウスのジンベイザメの回遊時期は3~5月ごろなので、
12月下旬は時期外れとなる為、クリスマスにはお目にかかれない。

クリスマスは、キリバスのクリスマス島で過ごすのもオツなものだが、
オーストラリアの秘境?(・・・と言っても第二次世界大戦時に日本軍が
上陸しているが)、クリスマス島でサメと過ごすのもまた一興に違いない。

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オーストラリアのクリスマスツリーはトップが南十字星になっている

2005-12-11

ケアンズの雨季は虫天国

ケアンズに雨季がやってきた。
常夏のケアンズにも季節はあり、中でも雨季は一年を通して最も暑くなる。
日本の梅雨は一日中曇っていることが多いが、雨季の場合は
ザーっと雨が降ったと思ったらカーっと太陽が顔を出すという、その繰り返しだ。
スコール後の太陽が照り付ける蒸し暑さはハンパではないが、
ケアンズで働く人のほとんどが夏仕様のリゾートファッションなので、
梅雨時でもスーツとネクタイを着用している日本のサラリーマンと違って、
暑さは意外と苦にならない。
スコールになるとカフェに入り、のんびり雨が止むのを待っていたりする。

しかし、この雨季も生活する上では、色々と問題が多い。
革製品を風通しの悪い所へ置いておこうものなら間違いなくカビが生える。
ベルト等は日々使用する物なので、カビもはびこらないが、
あまり使用しないボストンバッグ等は注意が必要だ。
特に、取っ手の部分は、汗を養分にするカビの繁殖地帯だ。

今までで最もビックリしたのは、シドニーでずっと使っていた皮ジャンだ。
クリーニングにも出さずにずっと押入れの奥にしまっておいたことがあり、
日本へ一時帰国するために、それを出した時、、、
黒い皮ジャンが緑のジャケットに変わっていた。
なんと!見事に、アオカビで覆われていたのである。
被害は皮ジャンだけで、同じように仕舞っておいたセーターは大丈夫だった。
カビは、ティッシュで払い落とし、湿った布で拭き払った。
何とか日本では、誰にも悟られることなく着ることができた。

カビと同じく活動的になるのが、虫や小生物の類である。
アパート敷地内の道路や駐車場には、
夜になると光に吸い寄せられる虫を目当てにカエルの群れが現れ、
毎朝、数匹は “伸しガエル” になっている。
雨後の庭ではミミズの大群が地表に姿を現し、
玄関からは、どこで在りかを知ったのか、
蟻の行列がず~っと、シュガーポットまで続いている。
リビングルームの天井には、知らぬ間にどこからともなくヤモリが現れ、
雨季の間、家族単位で私たちと一緒に生活することになる。

ケアンズに熱帯性低気圧が数日間停滞していた時期の、ある夜のことだった。
玄関で風と雨の音に混じって、カエルの鳴き声が聞こえてきた。
しかし、いつも道路を闊歩しているカエルの声とは違っていた。
そして聞こえてくる声が私の目の高さ辺りだったので、
不思議に思い玄関の戸を開けてみると、
そこには絵や写真でよく見る体長10センチ程のカエルがへばりついていた。
そのカエルはオーストラリアのノースクイーンズランドにだけ生息する
ケアンズのレインフォレストのシンボル、そしてアイドルともいえる存在
「グリーン・ツリー・フロッグ」だった。
ここ数日、暴風雨が続いていたので、森の境界を越えて、街へ迷い込んだのだろう。

彼らからすれば、
そもそも人間が彼らの聖域に足を踏み入れてきたと思っているのだろうが・・・

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続きがあります
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categoryケアンズ  time01:14

2005-12-04

オーストラリア産スイーツ、不動の人気と陳列場所

オーストラリアで最もポピュラーなお菓子にTim Tamというビスケットがある。
子供からお年寄りにまで愛されている伝統のある商品だ。

クリームを挟んだビスケットにチョコレートがコーティングされており、
種類はスタンダードなものから、ダーク、ホワイト、キャラメル、モカ、
ヘーゼルナッツ、ホットなチリテイストのものまである。

甘党にも「甘い!」と唸らせるほどの濃厚な味が特徴で、フリークは紅茶や
コーヒーに浸して食べるのが常道だ。
その食し方は更に、アイスクリームで飾り付けた「ティムタムパフェ」や、
ミルクとバニラアイスと一緒にミキサーで混ぜ合わせた「ティムタムシェイク」
にまで発展することもある。

私もかなりの甘党で、ティムタムを朝食代わりにしていた。
日本のお菓子のような繊細さはないが、長く食べ続けるとチョコレートの
中毒症状と、密度の濃さからくる腹持ちのよさで、やみつきになって行く。
「これは日本へのお土産に最高!」などと考え、いざ日本へ持ち帰って
みると、オーストラリアで食べた物と同じ物なのだろうか?と疑ってしまう。
やはり食べ物は、その本国の空気と共に食べるのが最も美味しいのだろう。

日本でもシドニーオリンピックの年に、メディアや雑誌等で紹介されたので、
当時は、観光客やワーキングホリデー達が、お土産としてよく買っていた。
今では、あの頃のフィーバー振りは鳴りを潜めてしまったが。。。

そんな飽きっぽい日本のコンビニに陳列すると3日で隅に追いやられそうだが、
新商品の少ないオーストラリアの、とあるスーパーでは、シドニー五輪以来
ずっと、レジ前の同じ所に、相も変わらず大量に置かれている。

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