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2008-08-29

石川県>和倉>ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ



精巧にデザインされた味と香りの色彩作品

愉しみどころは
残り香が奏でる一瞬のシンフォニー

だから
耳を澄ませてお召し上がりくださいね





 私が頂いたのはこちらの「レーヴ」。

 数ある中で真っ先に目が合い、『フランボワーズ・コンフィチュールとヘーゼルナッツ入りのシナモンムースを使用した一品』、というプロフィールに即落でしたが、普段から甘いものはあまり食べないので

 「シナモンムースぅ~?」
 「しかもヘーゼルナッツ入りの~?」
 「それに、フワンボワーズのコンフィチュールって…」
 「甘いの?酸味が効いてるの?軽いの?何なの~?」 等など

全くイメージが沸きません…。

※フランボワーズ >>> ラズベリー 
※コンフィチュール >>> 季節のフルーツに野菜、ワイン、ハーブ、スパイスをブレンドした
               フルーツのソースのようにサラサラした新感覚のジャムのこと

 で、その印象は、と言えば…、
口の中の上の方から降りてくるシナモンと舌からシナモンの香りに向かって立ち上るムースが中央で交差する一瞬に、精巧な設計図が色や香りとして見える、と言う感じ。(???)

 そこには、シンフォニーの楽譜の一小節がランダムに切り出されてゆくような客観性があり、決して全体像は見えないけれど、また微細な変化もあるけれど、トーンの変わらない普遍性があって、静かで透明感があって風が吹いていて。

 そして、精巧な設計図に縛られたまとまり感みたいなものがあるかと思えばそうではなく、脳裏に広がる世界はどこまでも果てしない。
 何となく、自由で先進的だけど客観的なフレームを崩さない、指揮者の故、岩城宏之氏の世界に似ているような気がします。

 レーヴ(reve)がフランス語で『夢』という意味であることを知った時、あの消えてしまう感覚と言うか、そこに留まっていないけれど確かに存在している不可思議な矛盾もすっかり納得解消されました。

 コンセプトは「五感を堪能させるアート空間」。
 テーブルでのオシャベリも自然と控えめになることが、それを物語っていて、もちろん、私も堪能です。
 

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能登牛乳だって
ディスプレイによってはこんなにオシャレなイメージに




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辻口博啓美術館 ル・ミュゼ・ドゥ・アッシュ
 和倉と言えば、言わずと知れた日本有数の温泉地。
 その地で和菓子屋の長男として生まれながらも、パティシエの道を極め続ける辻口博啓氏の美術館がオープンしたのは、2006年のことでした。


 手前右側に氏と角 偉三郎美術館があり、カフェはその奥。 


 氏の美術館にはシュークルダール(砂糖の芸術作品)など数点が展示されていますが、高さ1.2M×幅6Mの飴で創作された壁画「海の中の銀河」は圧巻です。




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