2005-12-19

透かし彫りのクリスマスツリー(ニュルンベルク)

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     マイスターの国
ドイツのクリスマスツリーは多種多彩

     センスに技術に
 そのクオリティの高さが光ります

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 クリスマスツリーと言えば、もみの木などに靴下や天使などのオーナメントを飾り付けたり、イルミネーションをほどこしたり…、と言うようなイメージが思い浮かびますが、ドイツを旅していると、様々なタイプのクリスマスツリーに出会うことが出来ます。


 平面でしかもデザインに合わせてオブジェに穴が開いている…。クリスマスツリーに対してそんな発想なんて無かったものですから、このツリーを見た時には、大げさですが、自分の抱く「クリスマスツリーの概念」をいとも簡単に覆された衝撃とでも言いますか、脳ミソが無重力状態にでもなっているような、とても不思議な感覚であったことを覚えています。


 手に取ってみては裏表とひっくり返し、棚に戻してはまた眺めてみる…。そんな繰り返しを何度か続けつつもその場を離れられないでいる私。


 頭の中では「こんなモノ(自分の中ではクリスマスツリーは立体のイメージだから)買ってどうする」と言う声(理性)と「可愛いオブジェ」と言う声(本能)が交差し、まるで花占いでもしているように、と言ったらロマンティックなのですが、「買う」「買わない」「買う」「買わない」と買う理由と買わない理由をそれぞれ探し出し出すがごとく、思案にめぐる状態がしばし続くことになるのです。

 さて、手に取ってからどれくらいの時間が経ったでしょうか。「一つくらい変りダネがあってもいいかも…」「可愛いんだからいいじゃない」と本能の声が増えてゆくに従って(考えることに疲れた、と言うのが正解かも)、それまで時計の振り子のように行ったり来たりしていた気持ちの比重が序々に「買い」に傾いて、ようやく購入の運びへ…。お店を出た時には満足感よりも買う理由の見つかった安堵感の方が大きかった、と言うのが正直なところでした。

 
 このツリーは高さが10センチ強で厚さは3ミリ程度。特別、華美なカリスマ性はないけれど、落ち着いた色合いと素朴なモチーフは、「シンプルが一番」と静かに語りかけてくれているように思えます。



 また、「世界で一番有名なクリスマスマーケット」として知られるニュルンベルクでは、そのシンボルとなるツリー(タワー?)や…(→)



クリスマスピラミッドと呼ばれる仕掛けツリー(?)など、(オーナメントがゆっくりと回転します)
様々なタイプのツリーが目を楽しませてくれます。(↓)



  







 

 「世界最大のクリスマスマーケット」として知られるシュトゥッツガルト、「世界最古のクリスマスマーケット」として知られるドレスデンなど、この時期のドイツは宝石のような輝きが全土を覆います。気候では寒さの厳しいドイツですが、心温まるクリスマスを過ごすなら、是非とも訪れてみる価値大アリのホットスポット&イベントが目白押しです。  ドイツ観光局

2005-12-08

赤鼻のトナカイ



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伸びやかに駆ける真っ赤なメタル製のトナカイさん♪
季節はずれの夏の美術館で
気まぐれ的に出合ったアイテムです

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 皆さんは、♪真っ赤なお鼻のトナカイさん♪ に名前があるのをご存知でしょうか?


 おなじみのメロディのイントロには下記の歌詞があり…、

♪You know Dasher and Dancer and Prancer and Vixen,

Comet and Cupid and Donner and Blitzen,

But do you recall the most famous reindeer of all ?

- ♪ Rudolph The Red - Nosed Reindeer ♪ より -


と、いってから、私達がよく知っている歌へと入っていくのですが、この初めに並べられた名詞が、サンタのソリをひくトナカイ達の名前なんですね。

 Dasher(ダッシャー)や Dancer(ダンサー)、Comet(コメット)や Cupid(キューピッド) といった所は、何となくどんな「性格」か予想がつきますが、その他はちょっと耳慣れないですよね。

 Prance  は、「馬が後足で跳ねまわる、跳ねながら行く」ですので、Prancer(プランサー) は、陽気な(お茶目な?)トナカイと言うところでしょうか?

 Vixen(ヴィクセン)は、雌ギツネ(foxの女性形)から転じて、口やかましい女、意地の悪い女となります…(!!!) 



 Donner(ドンナー) は、独語で雷や轟音のこと。Blitzen(ブリッツェン)も同じく独語で、閃光、雷光のことなので、少々、荒々しい性格が見て取れますね。


 では♪真っ赤なお鼻のトナカイさん♪の名前はと言うと、Rudolph (ルドルフ)君。語源をたどっていくと「高名な狼」と言うことになるそうですが…?




 さてさて、名前からもみても個性豊かなトナカイ達ですが、実際のところ、トナカイは統率が難しく、9頭ものトナカイを操ってソリを走らせるのはほぼ神業なんだとか。

 つまり、サンタクロースにしか出来ない芸当?と言うワケなんですね。

 
 アメリカのとある美術館のギフトショップのドアに釣り下がっていたこの赤いトナカイさんですが、厚さは2ミリほど。メタルの断面模様がスピード感を生み出しているように感じられ、と~っても気に入っている一品です。

     



    




◆だいたい、いつもこんな感じでアレンジ◆


………♪………………………………………………> お・ま・け <………


 最後に、私達がイメージするサンタクロースとその一行のイメージは、アメリカの風刺漫画家トマス・ナストが「ハーパース・マガジン」クリスマス 号に描いたイラストが原形とか。ナストはサンタが北極に住んでいるとか、良い子と悪い子のリストを持っているとかの設定なども細やかに描き出したそうです。
(ドイツの画家モーリッツ・フォン・シュバイトンの描いた絵が原形とする説もありますが。)

 そして、アメリカのコカ・コーラ社がこのデザインのサンタを宣伝に起用したことから、そのイメージが定着することになったそうです。