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2005-10-09

山形のソバ

山形で庶民の味といえば、そばがその代表だ。お店も多いと言われるが、どれくらい多いのかというと、コンビニより多い事はまず間違い無い。『山形そば』という統一されたブランドはないが、地域や店ごとにその味は多様を極め、そばの案内人『ソバリエ』なる者が多数活躍しているのも山形ならではだ。最近では洗練されたのど越しの良い高級店も増えているが、今回は庶民の食として親しまれている山形そばを紹介したいと思う。
大抵のお店は地域密着の営業で、そばを注文すればサービスで店自慢のお漬物を出してくれる。お店によってはいろいろと付けてくれるものだから、そばが出される頃にはそれだけでお腹がいっぱいになってしまう事もある。どこの店でも料金の割には盛りがいいのが特徴だが、それでも大盛りを注文すると『うちは最初から大盛りなんでこれ以上多くすると器がないんです~』なんてお店もある。そばは消化されるのが早いので、午後も頑張って働く人にとっては実にありがたい。そば以外にもラーメンを出すお店も多く、山形のおいしいラーメンの上位を占めているのも実はそば屋さんなのだ。ラーメンの話しはさておき、これからの季節、お薦めのそばをご紹介したい。
まず最初は月山山菜そば。山形県の中心に位置する西川町で食べる事ができる。
日本でも有数の山菜の宝庫という町内で採れる山菜やきのこを材料にした鍋が付くのが特徴。器に山菜汁をとり、そこに冷たいそばを入れて食べる。蕎麦の味はもちろんの事、山菜鍋がこれまた最高なんです! これからはきのこが多くなってくるので山菜好きの僕にとってはたまらないメニューです。これで料金がなんと 1050円也!!

 

今、秋の新そばがおいしい時期。この旬の味を思いっきり味わうのなら板そばがいいだろう。下の写真でもわかるように長板に盛り付けられたそばは、普通の盛りそばの3倍くらいの量はあるだろうか。それでも老若男女みんな残さず食べきってしまうからすごい。さてこの板そばだが、元禄の昔、村山地方の農家で行なわれていた風習で、農作業の後にその労をねぎらい、酒と大きな長板に盛り付けたそばを振る舞う『そば振る舞い』が今に至っているらしい。


(寒河江、慈恩寺そば屋の板そば 900円)

山形では老舗の『庄司そばや』が東京の虎ノ門に支店を出しているので近くにお住まいの方は行ってみてはどうだろう。
http://www.shojiya.jp/tshop.html
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