2005-05-30

日本の森から見えてきた『海の森』


先週末、秋田県の山中、カヌーキャンプでのこと、僕達グループは翌日の激流下りに備えアルコールで体を清め?、おいしいバーベキューを食べながら、やっぱり炭火焼きは最高!なんて思っていたまさにその時、何気なく見てしまった木炭の箱に書かれていたのは、なんと『マングローブ木炭』!! しかもマレーシア林野庁お墨付きで環境にやさしい薪だと~!!!
何はともあれ、それを見たとたんに酔いが醒めてしまったのは言うまでもない。

(セブ島のマヤプシキ)
こんなに驚いたのには分けがある。実は僕、南の島とマングローブの森を愛するナチュラリスト・エコトラベラーでもあるのだ。
マングローブについての詳細は前回のアイテムを見ていただきたいと思うが、人と自然の架け橋になっているマングローブを伐採して環境に良いとは一体どういうことだろう?今日さっそく近所のホームセンターに行ってみたら案の定、マングローブ木炭が山積みされていた。(なんだ~これは???)
というわけで、いろいろ調べてみて意外な事がわかってきました。マレー半島北西部には全長約50キロ・総面積40,151haの広大なマングローブ保護区があり、その内約70%が木炭を作る生産林として活用されていたのです。以前はマレーシア国内で消費されていたようだが、一般家庭での調理がガス・電気の利用へと移ったことなどで消費が少なくなり、その分、バーベキュー用など木炭の需要が高まっている日本へと輸出されていたのです。心配した伐採も持続可能な開発管理のもと30年周期で計画的に行なわれていて、今のところうまくいっているようだ。さらに炭焼きには日本の伝統的な炭焼き技術も生かされているようで、ホットしているところです。でも日本にも木炭はいっぱいあるのだから、わざわざマングローブを使わなくても・・・というのがホンネでしょうか。

(おまけ。-秋田県成瀬川-)
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categoryひとり言  time23:17

2005-05-16

海の森 ~マングローブ ~

東南アジアや沖縄のリゾートを訪れた方なら一度は、根が何本もついているタコ足のようなヘンテコな植物を見たこはないだろうか?沖縄であればヤエヤマヒルギと呼ばれるマングローブの仲間だ。一口にマングローブと言っても固有の植物を指すのではなく、熱帯から亜熱帯の真水と海水が混ざり合う汽水域に自生している植物の総称で、その種類は何と100種類以上もあるようだ。僕は沖縄や東南アジアに旅行すると必ずマングローブの森に行く。最近は観光船などでも手軽に行くことが出来るようだが、僕の場合はカヌーでゆっくりと巡るのが好きで、海外であれば地元の漁師さんのカヌーを借りて一緒に回ってみる。人とマングローブ林の関わりなどいろいろ教えてもらえて、人間も自然の生態系の一部なんだな~とつくづく思うことがあった。僕がよく行くセブ島の田舎では今でも薪に利用したり、カニや魚などを取る大切な場であり、土砂の流出を防ぐ役割もあるから珊瑚にとってもありがたいわけで、綺麗な海を保つのにも役立っているようだ。そういえば、昨年末のインド洋大津波の時には、マングローブ林に守られていた集落の被害が殆ど無かったことが当時のニュースで大きく報道されていた。これらはほんの一例に過ぎないのだろうけど、陸と海、人と自然の懸け橋になっているマングローブ。『海の森』といわれる所以であろう。
国内では西表をはじめ、沖縄本島や鹿児島(奄美大島)でも手軽にマングローブカヌーツアーに参加することが可能なので、機会があったらぜひ体験してみてはどうだろう。

セブ島北部のマングローブ林(マヤプシキ)で、友人のジェリー。
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categoryひとり言  time13:22