多くの人が、エアーズロックの形は台形だと思っているようだ。
多くのガイドブックなどに掲載されたエアーズロックの写真が、
そういう角度から撮影されているためだ。

実際は、山麓付近や上空から眺めるとそうでないことが分かる。

麓から見ると、エアーズロックってこんなにイビツな形だったの？
そして上空から見ると、こんなに平べったかったの？
と、そのイメージとのギャップに驚かされる。

エアーズロックはこの単純な形でプロモーションされたおかげで、
大きな存在感とはっきりした印象を世界の人々に与え、
多くの観光客を引き寄せているのだと思う。
商売下手だという偏見を持たれているオージーではあるが、
このイメージ戦略に関しては、大成功したと言っても良いだろう。

私もこのエアーズロックの存在感に引き寄せられた一人だ。
だが、私は旅行ズレしたひねくれ者であり、実際に見る前は、
エアーズロックほど、雑誌やＴＶでありふれた有名スポットだと、
本物を見てもさほど感動しないのでないか？と考えていたのだが、
それは、うれしいことに全くの期待ハズレとなってくれた。

ビューポイントから見える単純なエアーズロックの形にほっとした。
山麓や上空から見るエアーズロックもそれはそれで変化があって
面白いのかも知れないが、私はあの台形にとても癒された。
海や富士山やピラミッドのようにとにかく、でかくて単純だった。
しばらく、ぼ～っと眺めているだけで、それで十分だった。
シンプルで偉大な物を目の前にすると人間の行動も単純になるのだ。

エアーズロックと大地にシンプルイズベスト賞を捧げようと思った。