2019-12-27

ウユニへ行かずにウユニ塩湖を見る

なぞかけのようなタイトルですが、わざわざウユニへ行く暇はないが、
南米旅行で移動中の飛行機の窓から塩湖が見えたらという
欲張りな人向けのお話です。

ウユニ空港発着の便に乗れば、当然ウユニ塩湖は見えますが、
そうではなく、ウユニ塩湖付近の上空を飛ぶフライトがあります。

それはアスンシオン発リマ行きの便です。
2019年12月現在、以下2便があります。

・ラタム航空 LA1320 アスンシオン/リマ 08:04/10:09
・アビアンカ航空 AV 906 アスンシオン/リマ 05:35/07:15
ただしアビアンカ便は2020年に運休の予定です。

前にこの路線を利用したとき、たまたま左側の窓側に座っていたのですが、
うたた寝していて目が覚めた瞬間に
前方左手に何か大きな白い塊が、広がりをもって視界に入りました。
そのあまりの白さと大きさに、はじめは雲かと思ったのですが、
やがて機が進むうちに、地上にある白い平原だということがわかりました。
その日はたまたま視界がクリアで、後になって、ウユニ塩湖だと分かりました。

null
2017年5月、ボリビア・ポトシ県上空を飛行中のラタム航空アスンシオン−リマ便の機内から撮影
遠くに見える白いところがウユニ塩湖

それ以来、この区間を飛ぶ機会があるときは
できるだけ左の窓側を取るようにしています。
そのときの天候や運行状況などにも左右されますので、
絶対ではありませんが、
もし天気と運が良ければ、上空からウユニ塩湖を拝めることでしょう。
塩湖の真上を飛ぶわけではなく、少し遠目に眺める感じですが、 
大きいので遠くからでもハッキリ分かります。

ちなみに、逆向きのリマ→アスンシオンは出発が夜で、
暗いので見ることができません。

実は近々、この区間を飛ぶ予定があり、
また塩湖が見えるか楽しみにしています。
席はもちろん左側をリクエスト済みです。

他にもウユニ上空を飛ぶフライトはありそうな気がするのですが、
まだ見つかっていません。
探してみたいと思います。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time22:08

2019-12-27

夏の味覚マンゴー

私が住んでいるアパートの敷地にはマンゴーの木があり、
夏の今はたくさんの実をつけています。
先日、大家さんから、いい頃合いのマンゴーをいただきました。

null

ひとつは皮をむいて身を切ってそのままいただき、
もうひとつはヨーグルトに入れてみました。

null

マンゴーは日本では高級フルーツですが、
ここパラグアイではマンゴーの木はどこにでもあり、
いたって普通の果物です。
夏には、熟しすぎたマンゴーが道に落ちて
汚れるし匂いも放つということで、厄介者扱いされ、
市役所が専用の車を出して、
ゴミになったマンゴーを回収したりしています。

毎年大量に発生する不要なマンゴーを活用できないか、
いろいろ研究されているようですが、
そのまま輸出してもコストがかかってペイせず、
加工して競争力のある商品化も難しいということで、
そのままになっています。
実にもったいない話です。

なにはともあれ、せっかくの夏の味覚マンゴーを満喫したいと思います。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time07:40

2019-12-26

南米と日本の年末年始

こちらパラグアイでは12月25日クリスマスの午後です。
こちらでは祝日で人通りもなく、のんびりしたムードが漂っています。
昨晩、夜12時に街中から一斉に上がる花火は圧巻でした。

日本では、クリスマスが終わるとクリスマスツリーは撤去され、
お正月に向けて一気に雰囲気が切り替わりますが、
こちらでは、クリスマスの飾りはずっと残され、年が明けてもそのままです。
クリスマスの雰囲気のまま、夏本番に突入します。

null
árbol de navidad y catedral metropolitana centro zócalo / christmas tree and metropolitan chatedral at mexico's city downtown Abraham P V 

南米ではクリスマスを大事にする一方、
正月は日本と比べると随分あっさりしています。
仕事が休みなのは大晦日午後と元旦だけで、
2日からは完全に通常モードです。
南米人に、日本ではクリスマスは休日ではなく、働くというと驚かれますが、
かわりに新年は3日まで休みだというと、納得します。

ところで、なぜ日本は新年は3日まで休みなのか、調べてみました。
Wikipediaの「正月三が日」によれば、明治6年に公布された法令で
1月1日~3日、6月28日~30日、12月29日~31日の3つの連休が定められたとあります。
その後に6月の連休は取り消されて、残りの二つが定着し、
結果として12月29日~1月3日の6連休が一般的になり、
今に至っているそうです。

正月三が日の歴史が明治時代まで遡ることは分かりましたが、
それ以前から存在していた習慣なのか、
それとも、明治の法令をきっかけにして生まれたのか、そこはよく分かりません。

一方、中国や韓国などでは新暦の1月1日よりも
年中行事では旧正月の方が重要だと聞きます。

いずれにしても、当たり前だと思っていた正月休みにも歴史があり、
国や宗教によって新年の考え方が違うのは、面白いですね。

authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time06:30

2019-12-25

マチュピチュとボリビア・アマゾン10日間

null

南米で人気の世界遺産マチュピチュ遺跡と、知られざるボリビアのアマゾンを巡ります。

アマゾンといえばブラジルのイメージが強いですが、ボリビア、ペルー、コロンビア、エクアドルにもまたがっています。

その中でも、ボリビアのアマゾンにあるマディディ自然国立公園は、このエリアで有数の豊かな生態系で知られています。

最寄りの町から3時間のロッジを拠点に、ボートやトレッキングなどでアマゾンの動植物を観察します。
運がよければ、各種のサルやシカ、バク、カピバラ、プーマ、
オオアリクイ、オウム、コンゴウインコ、トゥカンなどの観察チャンスがあります。

南米の本当の自然を体験したい、冒険心溢れる方にお勧めのコースです。

★下記は「モデルコース」です。
ご希望のご出発日に合わせて、前後に延泊や、ウユニ塩湖などの他の観光地を加えたりなど、オーダーメイドでお見積りさせていただきますので、お問い合わせください。
続きがあります
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryツアー  time18:02

2019-12-25

南米3ヶ国の歴史と文化、自然に触れる旅11日間

null
アルゼンチンとパラグアイ、ブラジルの南米南部3ヶ国を巡り、南米の歴史と文化、自然に触れる旅です。

大自然イグアスの滝や、キリスト教イエズス会の伝道村(世界遺産)、革命家チェ・ゲバラが少年時代を過ごしたアルタグラシア、古い歴史を持つ大学の街コルドバ、首都ブエノスアイレスも訪れます。

ブエノスアイレスではガイドと街を巡り、ご自身での街歩きもお楽しみいただけます。


★下記は「モデルコース」です。
ご希望のご出発日に合わせて、前後に延泊や他の観光地を加えたりなど、オーダーメイドでお見積りさせていただきますので、お問い合わせください。
続きがあります
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryツアー  time17:58

2019-12-25

ノチェブエナ

この記事を書いているのは、パラグアイ時間12月24日の午後4時前、クリスマスイブの夕方です。
クリスマスイブはスペイン語ではノチェブエナといいます。

キリスト教のこの国では、クリスマスは日本とは比べ物にならない一大行事です。
この日に向けて、人々は家の飾りつけをし、
料理やプレゼントの用意など、少しずつ準備してきました。
家族と離れて暮らす人たちも、この日のために遠路、地元へ帰ってきます。

大半の職場では今日24日の仕事は午前だけです。
午前中、クリスマス前の最後の買い物をする人で
スーパーや市場などは混雑したようです。
うちの前の通りは午前中は通行量が多かったのですが、
午後1時くらいから、ぴたりと行き来が減り、静かになりました。

前にもお伝えしたように、クリスマスイブは家族で集まり、
日付が変わる深夜12時に、派手に爆竹や花火で祝うのがここの習慣ですが、
今のこの時間帯は、「嵐の前の静けさ」です。

null
イブの日に露店で花火を買い求める人たち

例年いつも、夕方くらいから、
夜まで我慢しきれない人たちが、散発的に爆竹を鳴らし始めます。
日が暮れるにつれて、その頻度が高くなり、
そして12時には最高潮に達し、
まるで戦争かと思うような大爆音と閃光がきらめきます。
12時を過ぎても興奮の余韻に浸る人たちが上げ続け、
12時半くらいにようやくおさまります。

花火は、日本の年越しカウントダウン花火のように
誰か主催者がいるわけではなく、
個人がめいめい勝手に上げているだけですので、
細かいタイミングもバラバラで、凝った仕掛け花火などがあるわけでもありません。
ただ、花火の絶対量が多いため、高いところに上がってみると
それなりに見ごたえがあります。

ただ、幼児やペットにはこの大音響が悪影響だということで、
規制しようと意見も前からあるのですが、進んでいないようです。

よく言われる注意が、花火を見るときには絶対に屋外に出ず、屋根の下で見ることです。
花火にまじって、空に向けて発砲する人がいて、過去に流れ弾で事故も起こっているためです。

ヨーロッパなどの静粛なクリスマスイブとは全く違いますが、
これも南米らしさということで、よしとしましょう。
皆様、良いクリスマスをお過ごしください。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time04:03

2019-12-24

パラ・ジェバール

スペイン語でパラ・ジェバールという言葉があります。
パラは前置詞「~のため」、ジェバールは「持ち帰る」という動詞です。
パラ・ジェバールは「持ち帰り用」、つまり飲食店などでのお持ち帰り、テイクアウトのことです。

南米でも日本と同じように、ハンバーガー、ピザ、寿司など、いろいろなテイクアウトがあります。
ところが南米では普通なのに、日本では見ないのが、
レストランなどでの食べ残しのテイクアウトです。

null

例えば、レストランで注文した料理が、
想像よりも多くて食べきれない場合(南米ではよくある)、
日本だと、あきらめて残すか、最後まで頑張って食べるかになります。

ところが南米ではそういう場合、
店員を呼んで「パラ・ジェバールにしてください」とお願いすると、
料理の皿を下げて、中身を持ち帰り用の容器に入れて渡してくれます。
家族へお土産にするもよし、自宅で食事の足しにするもよし。
客は食べ残さずに済むし、店にとっても残飯が減るという、
どちらにもメリットがある仕組みです。
さすがに少々の食べ残しは、わざわざパラ・ジェバールにしませんが、
かなり残っている場合にはありがたいサービスです。

今まで、いろんな店でパラ・ジェバールを頼んだことがありますが、
どこでも快く引き受けてくれ、断られたことはありません。
ごく普通のサービスで、他のお客さんが頼んでいるのもよく見かけます。

とても便利なパラ・ジェバールですが、日本では聞きません。
頼んでいる人を見たこともありませんし、
学生時代にアルバイトしていた飲食店でも、頼まれた経験はありません。

調べてみると、日本では、
一部のホテルなどが先進的な試みとして導入しているようですが、
客が一度手を付けた料理を持ち帰って
もし食中毒が出た場合の責任の所在などの問題で、
残念ながら普及していないようです。

欧米でも食べ残しのテイクアウトは普通で、
英語ではそれ用の入れ物を、
犬の餌のために(ということにして)持ち帰るという意味で
「ドギーバッグ」と呼ぶようです。

習慣や文化の違いなどがあるかもしれませんが、
南米や欧米でできていることが、日本でできないはずはありません。
日本の食品廃棄ロスは膨大だと聞きます。
とっても便利で食べ物の無駄も減るパラ・ジェバール、
日本でも普通になるとよいなと思います。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time09:49

2019-12-21

南米のクリスマス

いよいよクリスマスが近づいてきました。
ここパラグアイでは、クリスマスを家族と過ごす
国外在住パラグアイ人の帰国ラッシュが続いていて、
今月、空路だけでも約5万人が入国する見込みと報じられています。
空港では連日、たくさんの再会シーンが見られます。

街中でもクリスマス飾りが全盛で、
個人宅も電飾でキラキラのところが多いです。

この時期、よく見られるのが
ペセブレと呼ばれるデコレーションです。
これは、馬小屋でのイエスキリスト生誕シーンを
ミニチュアで再現したもので、
キリスト、マリア、周りの動物たちなどで構成されています。
室内に飾る小さなものから、
人が入れるくらいのものまでいろいろあり、
電飾付きのものもあります。

null
庭先に飾られたペセブレ


大きなペセブレ

この飾り方ですが、
本当は、最初はキリストはまだ生まれていないので別の場所に保管しておき、
25日深夜0時を過ぎてからキリストを飾るのが正しいと聞きました。

クリスマスイブの日は午後は仕事は休みで、家族や友人と過ごし、
日付が変わる瞬間を花火や爆竹で盛大に祝うのが、
ここの習慣です。
そして25日クリスマスは休日で、街は死んだように静まり返ります。

家族がいる人もいない人も、楽しいクリスマスになりますように。




authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time04:38

2019-12-20

南米の水事情

いきなり個人的な話で恐縮ですが、
この記事を書いている今、アスンシオンの自宅アパートでは断水しています。
水道会社の主要なポンプがメンテナンスのため止まり、首都一帯の広い範囲で断水しているのです。
解消には3日間以上かかると報じられており、この夏の最中に勘弁してほしいところです。
アパートには水のタンクがあり、少々の断水であれば影響はないのですが、
断水が長期のため、タンクの水が底をついたようです。
幸い、階下には水が来ている蛇口があるので、
ひとまず、そこから水を得てやりくりしている状態です。
いつも蛇口を捻れば水が出るのが当たり前の生活ですが、突然使えなくなると、焦りますね。

null
アスンシオンの水源 パラグアイ川

たまにお客様から、南米の水道水は大丈夫かという質問を受けるのですが、
基本的に水道水は飲用にせず、歯磨きやうがいに使う程度をお勧めしています。
ペットボトル入りのミネラル水がどこでも手に入りますから、
飲用はミネラル水が無難です。
市販のミネラル水は日本と同じ軟水が主流で、
ミネラル水で体調を崩したという話は、今まで聞いたことがありません。
水はCon Gas(炭酸ガス入り)とSin Gas(ガスなし)があります。

余談ですが、水に限らず、南米のペットボトル飲料はふたがやたらと固く、
ボトルによっては、女性は一人で開けられなかったりします。
(大げさではなく本当です)
その点、日本のペットボトルのふたは、絶妙な固さ加減で感心します。

ただ場所によっては、水道水の水質がよいところもあります。
パタゴニアの田舎町では、水道水が全然普通においしく飲めました。
なにしろ、アンデス山脈から流れ出る清流が町の近くを流れ、
水を汚す都市や工場もなく、その水が家庭に供給されているのですから、
まるでミネラル水が蛇口からそのまま出てくるようなものです。
素晴らしい環境ですが、こういう場所は例外です。

きれいな水がふんだんにある地域がある一方で、
雨が少なく、水が貴重な地域もあります。
パラグアイのチャコ地方のドイツ系住民の町では、雨水を集めて
生活用水に再利用するシステムを見ました。
このあたりは大きな川もなく、水資源に乏しい地域です。
土地によって、水環境はさまざまです。

今回の断水で、水のありがたさと、普段の備えの大切さを思い知らされました。
これからは水の備蓄をしたいと思います。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time03:53

2019-12-19

南米の温泉

null

日本人にとって、旅の楽しみの一つが温泉です。
南米にも日本ほどではないですが、温泉はあります。
日本人観光客になじみのある南米の温泉といえば、
あの有名なペルーのマチュピチュ遺跡の近く、マチュピチュ村にある温泉が思い浮かびます。
マチュピチュ村の旧称アグアスカリエンテスは、
スペイン語で「お湯」という意味で、
温泉が地名になるくらい大切な存在だったのでしょうか。

そのマチュピチュ村の温泉は、村の外れ、
村のホテルから歩いて行ける距離にあります。
山あいに湯気が上がる光景は、まさに温泉。
テンションが上がります。
ただ、残念ながらお湯はそれほど熱くはなく、
熱いお風呂が好きな人には、ちょっと物足りないかと思います。
それでも、歩きの多いマチュピチュ観光の後、
手足を伸ばして、温泉で疲れを癒せるのはありがたいです。

基本的に南米の温泉は、風呂というよりは
暖かい水の入ったプールのような作りのところが多いです。
男女共用で、もちろん水着着用が基本です。

今まで、あちこちの旅先で温泉があると聞くと、足を延ばしてきました。
アルゼンチンの中部、ブエノスアイレスとイグアスの滝の間くらい、
エントレリオス州と、その隣のウルグアイ側にも温泉がいくつかあります。
たしかに温泉なのですが、このあたりの地形は果てしなく平らで、
どーんと開けた平地に温泉施設があります。
施設もきれいで良いのですが、個人的には何となく、
温泉の雰囲気が盛り上がりません。
なぜといわれても困るのですが、日本人としては、
温泉からは、遠くてもよいので山が見えていて欲しい気がするのです。
これって私だけでしょうか?

山と温泉という点で個人的によかったのは、
チリ南部・パタゴニアの田舎、アンデス山中の温泉付きキャンプ場です。
アンデス山脈が南北に走るチリはたくさんの温泉があり、
山と温泉の組み合わせもバッチリ。
旅の途中に、とあるキャンプ場に泊ったのですが、
そこは露天の温泉もあって、入り放題でした。
熱い温泉に入りながらアンデス山脈を眺め、
チリワインを飲んで、夜はそのまま、近くに張ったテントで就寝という、
これ以上はないという贅沢な温泉です。
貧乏自転車旅だったのでキャンプ場でしたが、
予算に余裕があれば、豪華な温泉リゾートもあり、お勧めです。

null

3年ほど前に行った、コロンビアの山岳地帯の温泉も良かったです。
きれいに整備されたプールのほかに、泥風呂や、野趣溢れる川の温泉などもあり、いろいろと味わえます。
周囲は山で、近くの川でとれたマス料理も楽しめます。
コーヒー栽培が盛んな地域で、コーヒー農園+温泉の旅もできます。

エクアドルには、その名もバーニョス(風呂)という温泉保養地があり、
ぜひ一度行ってみたいものです。
他にも、南米でまだまだ知らない温泉が、たくさんあります。

ただ、山と温泉が楽しめる地域というのは、
みんな火山地帯で、地震の可能性と隣り合わせです。
地震はないけど温泉もないところと、地震があるけど温泉があるところ、
どちらがよいかといわれると、迷います。
人生と一緒で、二つのものを同時を手に入れることはできない、ということでしょうか。


authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time07:01

2019-12-18

アビアンカ航空 ボゴタ-アスンシオン新規就航

コロンビアのアビアンカ航空は2019年12月17日、
ボゴタ(コロンビア)-アスンシオン(パラグアイ)に就航し、
アスンシオン空港では初便が歓迎の放水で迎えられました。
この区間への直行便の就航は初めてです。
両国間の移動が便利になるのはもちろん、
アスンシオンからはボゴタで乗り継ぎ、
北中米各地へ向かえるようになり、選択肢が増えます。
アビアンカにとっては、創立100周年の記念の年の就航になりました。

null
アビアンカ航空のハブ ボゴタ エルドラド国際空港

アビアンカは日本のANAなどと同じ航空連合スターアライアンスに加盟し、
南米の2大航空会社の一つです。
これまで、ボゴタとリマを国際線のハブとしていましたが、
経営の見直しでボゴタへの国際線の集約を進めている最中で、
今回のボゴタ-アスンシオン線の開設もその一環です。

ライバルのラタム航空もリマをハブとしており、
ボゴタへの集中は、競合を避けて自社の強みに特化する戦略なのでしょう。

そのラタム航空ですが、9月に米国のデルタ航空と電撃的な提携を発表し、驚かされました。
今まで提携してきた、アメリカン航空および航空連合ワンワールドとは縁を切り、
米国の提携先をデルタに乗り換えるという内容で、業界界隈では激震が走ったものです。

また、英国のブリティッシュ・エアウェイズと
スペインのイベリア航空を傘下に持つ企業グループが、
欧州-南米路線に強い、スペインのエア・ヨーロッパを買収したのも大ニュースでした。
歴史的に南米はスペインとの結びつきが強く、
各国とマドリッドとの間に航空便がありますが、
エア・ヨーロッパを取り込むことで
欧州-南米におけるシェアを高めると同時に、
マドリッドを欧州における中南米へのゲートウェイとして、
ハブ機能を高める狙いがあるといわれています。

このように、今年は欧米の航空大手が、南米市場の成長を取り込もうとする動きが目立ちました。
南米のパートナーを手に入れたデルタ航空が、これからどう展開してくるのかが注目ですし、
パートナーを失ったアメリカン航空とワンワールドの巻き返しも気になります。
2020年も南米の空の動きからは、目が離せそうにありません。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time06:36

2019-12-17

南米人のバケーション

日本では真冬ですが、こちら南米では夏休みシーズンを迎え、
多くの人がバケーションに出かける時期になりました。
この時期、人との話題によく上るのは、
クリスマスと夏休みの過ごし方です。

私が住むパラグアイは海がないため、バケーションの定番といえば国外のビーチリゾートです。
昔からパラグアイ人に人気があるのは、比較的近い、
ブラジル南部サンタカタリーナ州のビーチです。

null
パラグアイ人に人気のブラジル・サンタカタリーナ州カンボリウ
Balneario Camboriu Douglas Scortegagna 

比較的近いといっても、1000㎞以上あるのですが、
そこを20時間ほどかけて、車を運転していったりします。
もちろん飛行機もあるのですが、
例えば家族連れだったりすると、自家用車が一番リーズナブルなのです。
陸続きの南米では、国境を越えた長距離ドライブも別に珍しいことでありません。
特に、大きなバンやミニバスを持っている人は、
家族や親戚、仲の良い友人など大勢で連れ立って出かけ、
現地ではアパートや貸家を借りて、休暇を過ごしたりします。
この時期、マスメディアでは国外ドライブの注意点、
必要書類や携行品は、といった記事をよく見かけます。

一方、お金に余裕のある人たちは、
飛行機でカンクン(メキシコ)やプンタカーナ(ドミニカ共和国)などへ飛び、
優雅なリゾートを楽しんだりします。
仕事などで駐在している外国人はといえば、
母国に帰って家族とクリスマスをともにしたり、
この機会に中南米の周辺国を旅行したりと、
こちらも思い思いの夏休みを過ごすようです。

忙しい師走ですが、年が明けて落ち着いたら、
来年の旅行の計画を立ててみるのもよいですね。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time07:13

2019-12-14

ボリビアのグラン・ポデール祭などがユネスコ無形文化遺産に

ユネスコ(国連教育科学文化機関)は、
コロンビアのボゴタで開催中の委員会にて、
新しい無形文化遺産の登録を決定しました。

中南米カリブ地域では、
ボリビア・ラパスのグラン・ポデール祭、
メキシコのタラベラ焼き(陶器)、
ドミニカ共和国のバチャータが、
新たに登録が決まりました。

「無形文化遺産」とは聞きなれない言葉ですが、
皆さんご存じの「世界遺産」が、建築や遺跡などの形のある文化財が対象なのに対し、
「無形文化遺産」は、伝統文化などの形のない文化財が対象です。
ちなみに日本からは和紙や和食、能楽などが、既に登録されています。

ボリビア・ラパスのグラン・ポデール祭

null
Cahuana Ordoño Ruddy [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

毎年8月頃にラパスで行われるグラン・ポデールの祭は
街の中心の大通りを民族衣装のグループが踊り歩きます。
ボリビアではオルーロのカーニバルも有名で、
こちらはすでに無形文化遺産に登録されています。
標高が高くて酸素の薄い土地で、重い衣装を着て、
何時間も踊り続ける人達の体力には驚くばかりです。

メキシコのタラベラ焼き

null
Talavera Pottery Russ Bowling 

イタリア発祥の陶芸の技術がスペインを経由し、
当時植民地だったメキシコに伝わったと言われています。
メキシコシティの東にあるプエブラで盛んで、
プエブラの街には見るだけでも楽しい陶器屋さんや、
タラベラ焼きのタイル張りの建物がたくさんあります。

ドミニカ共和国のバチャータ



バチャータはドミニカが発祥といわれるラテン音楽で、
サルサなどと同じく男女のカップルで踊るのですが、
密着度が高く、より情熱的です。
日本人的にはちょっと抵抗があったりするのですが、
うまく踊れたら格好いいですよね。

今回、日本人に身近なところでは、
タイ古式マッサージも独自の文化として登録されたということで、
話題になっていますね。

世界は経済や技術の進歩で狭くなり、均一化されたように思われますが、
こうしてみると、地球にはまだまだ多彩な文化や風習が、たくさん残っているんだと感じます。

authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time05:43

2019-12-13

ボリビア政府、アメリカ人とイスラエル人観光客のビザを免除

ボリビア政府は2019年12月、
これまでアメリカ人とイスラエル人観光客に課していたビザを免除すると発表しました。
かつては両国民ともビザは免除されていたのですが、
2007年と2014年に当時の政府が、短期の観光でもビザ取得を求めることを決めました。
今年に政権が交代し、この方針が見直されたものです。

null

ウユニ塩湖 20110429 - Uyuni - 042 furlin

日本国籍の方は、従来より短期の観光はビザが免除されており、変更はありません。
ですが、例えば日本人とアメリカ人のカップルがウユニ塩湖へ行きたい!という場合、
今までは日本人はパスポートだけでよいのに、アメリカ人はビザが必要で、ビザ代も安くありませんでした。
今回の変更で、そういった問題がなくなり、一緒の旅行もしやすくなります。

海外でバックパッカー経験のある方はご存じかもしれませんが、
イスラエル人は国外をよく旅行しています。
私も南米を自転車で長期旅行していた十ウン年前、
チリの田舎でたまたま泊まった宿が、イスラエル人バックパッカー御用達の宿でした。
大勢いた他のお客は全員イスラエル人で、共用キッチンや食堂でも
彼らの言葉が全然分からず、南米なのに別世界で驚いたことがあります。

その後にも何人か出会ったイスラエル人と話して知ったのは、
かの国では兵役義務があり、兵役が終わってから大学に進学するまでの間に、
世界へ長旅に出る若者が多いのだということでした。
世界でも珍しく女性にも兵役を課している国としても知られ、
女性の旅人も多かった気がします。

いずれにしても、今回の変更でボリビアの観光客が増え、
より一層、国際的な観光国として発展していくとよいと思います。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time03:28

2019-12-12

パラグアイ カアクぺの巡礼

私が住むパラグアイでは、12月8日の日曜日はカアクぺ聖母の日の祝日でした。
首都アスンシオンから約50㎞のカアクぺの地に、パラグアイのカトリックの総本山といわれる大聖堂があります。
古い言い伝えによれば、ある日、キリスト教に改宗した先住民の青年が狩りに出かけたところ、敵対する部族と遭遇しました。もし見つかれば無事に帰れないというピンチに陥りましたが、大木の裏に隠れて聖母に祈ったところ、奇跡的に難を逃れることができました。
彼は聖母に深く感謝し、その木の一部をとって後日、小さな聖母像を彫り、ここカアクぺに礼拝堂を建てました。これが今のカアクぺ大聖堂の起源とされています。
やがて、カアクペに巡礼すると願いが適うと言われるようになっていきます。

null
Diario ABC Color [CC BY-SA 4.0], via Wikimedia Commons

今では毎年12月8日朝にカアクぺ大聖堂で行われるミサを目指し、パラグアイ全国から何十万という人々が巡礼します。
巡礼は基本的に徒歩で、朝のミサに参加するため夜通し歩き、大聖堂の前の広場で仮眠してミサに臨みます。遠くから自転車で来るグループもいます。ただ、最近では手前の町までバスで行き、最後の10㎞くらいだけ歩くという人も多いです。
信心深いのは決してお年寄りだけではなく、若いグループも多いです。この時期は過酷な暑さで、暑さを避ける意味でも夜中に進みます。
人々の願いは健康、病気の治癒、仕事の成功など、さまざまです。



私は信者ではないのですが、数年前にサイクリストの友人カップルと、アスンシオンから自転車で出かけました。
途中、暑さと上り坂で友人の彼女が音を上げてしまい、結局、彼ら2人は自転車を断念して地元民にピックアップトラックを頼んで送ってもらい、私だけ一人自転車でゴールを目指しました。
暑さの中、無事にカアクぺへ到着、友人達と合流。
帰路には雨に降られ、ほうほうのていで深夜帰宅になりましたが、何とかやりとげたという苦い思い出があります。

話は逸れましたが、普段はうかがい知れない、この国の人々の信心深さを目の当たりにした週末でした。
カアクぺの日が終わるとクリスマスと新年はもうすぐ。暑い夏がまだまだ続きます。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time05:38