2018-03-14

ボリビアの白い街 世界遺産・スクレ

ボリビアの憲法上の首都、スクレは標高およそ2,700m。
空港へ降り立つと、乾燥した空気と高地特有の強い太陽の光が差します。
赤茶けた光景が広がりますが、街の中心へ入ると雰囲気が一転、整然と白壁の建物が続きます。

null
スクレ、Argentina通り

null
スクレの街とカテドラルのタワー

街は1538年にスペイン人によって造られ、ポトシ鉱山の富によって栄えてきました。
白壁とオレンジ色の瓦屋根で統一され、今もなお、当時のスペイン風のスタイルが保たれています。
1825年、この街でボリビア独立が宣言され、今に至るまで憲法上の首都です。
1991年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

null
上から見たスクレ

null
チュキサカ県庁舎

今のスクレは憲法上の首都であると同時に県の中心都市で、若者の姿も多く、活気にあふれています。
白壁の建物群は住宅や店舗などとして今も現役です。
景観保護は徹底していて、看板も目立たないように配慮されています。

null
伝統的な出窓の建物は今は携帯電話会社のオフィス

ところで「憲法上の首都」とは、いったい何でしょうか?
ボリビアでは独立以来、憲法で首都はスクレに置くことが定められています。
ところが19世紀末に首都を最大都市ラパスへ移転する計画が持ち上がり、これに対してスクレ側は反対。
対立が高まりました。

最終的には行政府と議会がラパスへ移り、スクレには司法(最高裁判所)が残りました。
事実上の首都機能はラパスに移りましたが、憲法上は今もスクレが首都です。
街の観光地図には、誇らしげに”Sucre Capital de Bolivia”(スクレ、ボリビアの首都)とうたわれていました。

古都らしく、街にはたくさんの教会があります。
外観はもちろん白。中の装飾も見事です。

null
Calvo通り、サントドミンゴ教会

null
サンタ・アナ教会

私のお気に入りの場所の一つが、ラ・メルセー教会です。

null
ラ・メルセー教会の特徴的なベルタワー

この教会はベルタワーに登れます。
狭いらせん階段を登って外に出ると、展望が開けます。
null
ラ・メルセー教会のタワーからの眺め

すぐ前にはサンフェリペ教会。下には白壁の建物の間を人や車が行きかうのが見えます。
どこか中世の街にでも迷い込んだような錯覚を覚えます。

もちろん教会の中も見ごたえがあります。
内部の祭壇や説教台は金で細工され、かつてのポトシ鉱山の富の力が想像できます。

null
ラ・メルセー教会

null
サンフェリペ教会内の廊下

null
Casa De La Libertad

null
Plaza Pedro de Anzúrez

null
スクレの夕景

スクレの路地を歩き、いくつかの教会を覗くだけでも、この街の歴史と昔の繁栄が想像できます。
また郊外には、世界最大規模の恐竜の足跡群が見られる公園もあり、太古の昔に思いを馳せることも。

人気のウユニ塩湖とも組み合わせ、ボリビアの歴史にも触れるスクレの旅、いかがでしょうか。
authorbwt00016  linkLink  comment0 
categoryGeneral  time06:20