2014-05-19

アーチーズ国立公園

地球上で自然のアーチ(アーチ形に穴の空いた岩)が最も集まった場所がここ、アーチーズ国立公園です。その数2000とも言われています。
グランドサークルでも最も北に位置するアーチーズ国立公園は、ラスベガス以外でもソルトレークシティーからのアクセスにも便利な位置にあります。

映画インディー・ジョーンズ シリーズの「最後の聖戦」をご覧になった方は、冒頭のインディーの少年時代に外授業で訪れた砂漠地帯が本当にアメリカで撮影されたとは信じられないでしょう。でもここは、れっきとしたアメリカはユタ州、アーチーズ国立公園で撮影した風景なのです。

この国立公園の成り立ちは、他のグランドサークル内の国立公園とは異なり、3億年前ちょうどこの辺が海の浅瀬部分であり、海の満ち引きが非常に激しかった時代でもありました。熱い太陽に熱せられ数百メートル単位で繰り返す潮の満ち引きに浅瀬に取り残された海水が熱せられて蒸発、そこには潮が残り最大部で高さ1,500mという途方もない塩の層が出来上がりました。塩の層に他の地層が重なっていくに連れてどんどん圧力がかかって行き1億年前になると岩塩層の上に13層がたまるようになりました。
厚い岩質の重みに耐えられなくなった塩の層は薄い部分に移動し、薄く乗っている地層を下部からぐぐっと持ち上げた形となり、そこに入り込んできた水、氷、風等が侵食作用を促して出来上がったのが自然のアーチであり、アーチーズ国立公園の名前の所以となりました。
まるで、芸術作品の様なアーチは、その形のイメージからあだ名の様な名前が付けられています。



パークアベニュービジターセンターを抜けて最初に現れる「パークアベニュー」のセクション。
まるでニューヨークのパークアベニューの様に岩肌がマンハッタンのビル群を思い起こすため名付けられたと言われています。





デリケートアーチユタ州の車のナンバープレートにも描かれているランドマーク的なアーチ。
デリケートアーチに続くハイキングトレイルはウォルフ・ランチから始まります。
片道50分程のトレイルコースは標高差はさほど無いものの、砂で出来た瓦礫の上の様な道を歩くため思いの外体力が必要になります。トレイルの途中目標のデリケートアーチは一切見れず、最後の上りの岩陰から現れるアーチーの出現に誰もが感嘆の声を上げます。夕陽に映える夕方のアタックがお勧めです。




アーチーズ国立公園へのアクセス

ダブルアーチアーチーズへはユタ州のソルトレイクシティーからのアクセスが一番便利です。約374kmラスベガスからだと約735kmの道のりとなるため、途中ザイオン国立公園やブライズキャニオン国立公園に立ち寄り、1泊~2泊位をかけて来園が望ましいです。






映画インディージョーンズ最後の聖戦の
冒頭シーンに登場するダブルアーチ



アーチーズ国立公園での宿

アーチーズ国立公園での宿アーチーズ国立公園内には宿泊施設はおろかビジターセンター以外には売店も無く宿泊やお買い物は約8km離れたモアブの街が拠点となります。モアブはキャニオンランズ国立公園の拠点となる街でもあるため宿の確保は早めに押さえたいものです。
街には全国チェーンのホテルやモーテル、各種レストランも揃っている。24時間営業のスーパーマーケットもあるので、国立公園内で必要な食料や飲料水はこの街で確保してください。

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categoryアメリカ  time21:39

2014-05-09

ヨセミテ国立公園

ヨセミテ国立公園入り口看板


1984年に世界遺産に登録されたアメリカでもっとも有名な国立公園の一つです。年間に400万人もの入場者を誇る同公園は、日本人にとってもグランドキャニオン国立公園と並びもっとも名の知れたアメリカを代表する国立公園と言えます。

ヨセミテ国立公園はカリフォルニア州東部を南北に貫くシェラネバダ山脈西斜面に位置します。一般的にはサンフランシスコを拠点し陸路で約300km4時時間弱の距離にあります。サンフランシスコからはバスで日帰りツアーもありますが、ヨセミテの大自然を満喫するにはヨセミテでの宿泊プランを検討したいものです。

ハーフドーム

エルキャピタン
園内には有名なポイントがいくつかありますか、ヨセミテのシンボルともいえる岩壁が『ハーフドーム』氷河に削られた岩肌は遠望でもその存在感を誇ります。夕暮れ時渓谷のセンチネンタル橋付近には夕陽に紅く染まるハーフドームを写真に収めようと多くの観光客でにぎわいます。シンボルの双璧が『エルキャピタン』1095mの高さに垂直に聳える1枚岩です。花崗岩の岩としては世界一を誇るそうで、世界中のロッククライマーの憧れにもなっていて、この岩の征服には途中オーバーハングの睡眠をとりながら数日を掛けて挑まなければなりません。下から望遠鏡で覗くと豆粒の様なロッククライマーを発見できたりします。

ヨセミテ国立公園は年間開園していて、雪景色の冬場もそれなりの魅力はありますが、公園が輝くのは何と言っても雪解け水が豊富にあふれる5月~6月の初夏の時期です。ヨセミテ滝やブライダルベール滝、ネバダ滝やバーナル滝などヨセミテには多くの滝が流れ落ちますが、雪解け時期の滝の水量はとても迫力があり、滝巾ではナイアガラには敵わないものの、落差による激流には感動すら覚えます。滝に近づく際には水しぶきを避けるためにポンチョやレインコートが必需品となります。ネバダ滝やバーナル滝を巡るトレッキングコースもお勧めです。

園内はヨセミテバレーと呼ばれる渓谷が広がり、観光ポイントが点在します。バレーの中心地ビレッジにはビジターセンタ、ショップ、レストランが建ち並び、ここを出発点として公園主催の各ツアーに参加することが出来ます。また、バレー内には無料のシャトルバスが巡回していて、トレイルポイントや園内のロッジ等の宿泊施設を繋いでいます。

バレーツアー ヨセミテ滝





ヨセミテの宿



ヨセミテ公園内には予算や旅行スタイルに応じた各種の宿泊施設が揃っています。中でも1927年に完成したアワニーホテルは、アメリカ人でさえ「一生に一度は泊まってみたい」とも言わしめる山岳リゾートとしては最高峰のホテルから、テント地や木材で出来たキャンビンからなる「カレービレッジ」。ヨセミテ滝に近く園内では最大の収容人数を誇る、ホテルタイプの「ヨセミテロッジ」等、アメリカの国立公園としては多種多様の宿泊施設があります。
ヨセミテは他の国立公園に比べ訪問者も多く、シーズン中の園内の宿泊施設の予約は半年先まで埋まっていることも珍しくありません。園内の宿が取れない場合、エルポータルやヨセミテ・ウエスト、マリポサ等の近郊の街の宿を探す事になりますが、ピーク時には100Km以上離れたマーセドまで一杯となる場合もあります。

アワニーホテル カレービレッジ ヨセミテロッジ
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categoryアメリカ  time17:00