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2007-01-16

2日目 ナヤプル~ティルケドゥンガ

2日目 ==ポカラ~ナヤプルからティルケドゥンガ(1577m)へ==

朝食を済ませると、ガイドさんとポーターさんが迎えにきてくれた。
今日はトレッキング口となる「ナヤプル」まで車で移動し、
そこから3時間ほど歩く予定。

タクシー(スズキ・アルト)が1台来た。
あれ?私達家族3人とガイドさんとポーターさんの5人で、荷物もあるし、、、
どうやって乗るんだろう??と思っていると、後部座席に4人乗るみたい。
え~?!全部で6人?!この車4人乗りのはず・・と思っていると
ポーターさんの膝の上にガイドさんが乗り、なんとかドアが閉まったので出発。


この車の後部座席に4人です!

バイクに5人乗りしている人たちもいたり、
(お父さんが先頭で子供3人をはさんでお母さん一番後ろ。)
車も荷台に人が満載、さらに屋根に乗っている人もいたりする。
旅に出ると、自分の国と違う常識に出会えるからおもしろい。

狭い車内ではカーブ1つでも一大事。思わず笑いがもれる。
ドアロックは絶対必要!!窮屈だけど楽しかった。

道端では、こんなふうに糸をつむいでいる人がいたり、


これから何か売りにいく人がいたり、歯を磨いている人がいたり、みんなが外に出て何かをしているように見えました。


途中、トレッキング許可証のチェックを受け、トレッキング出発地点であるナヤプルへ到着。お菓子や小物が売っている店の並ぶ道で車を降りた。


あぁ、いよいよだ!胸が高鳴る。


こんな小物を売る商店街のような場所を通過すると、マオイストの料金所があった。

【マオイストとは・・】
ネパール共産党の毛沢東主義者のこと。
彼らの攻撃対象は自分達の方針に反対する者なので、通常海外から来た旅行者に危害を加えるようなことはないが、ヒマラヤのアンナプルナ周辺では通行税を徴収する。(2006年11月の内戦停戦後、状況は少しずつ変化しており、近いうちにこうした行為もなくなると言われている。)彼らが「バンダ」といわれる強制ストライキを実施すると、公共交通機関がストップするため移動が出来なくなるのは旅行者にとって困ること。

マオイストに対しては、怖いイメージがあったけれど、実際会ってみると、そんなに攻撃的な印象は受けなかった。

簡単に造られた屋根の下で4名ほどのマオイスト達がいて、書類に署名をし、料金を支払って、レシートを受け取って、終わりだった。
この時もらうレシートは、どこかでマオイストに遭遇したときに見せる必要があるので、トレッキング中はちゃんと保管しておかねばならない。(私達はこの時しか遭遇しませんでした。)


青いのがトレッキング許可証、上が通行税のレシートです。

ちなみに料金は1日1人100ルピー。(約170円)
ガイドさんが交渉してくれて、1人分割引きしてもらった。
怖い人たちという印象があったのに割引きしてくれるなんて、ちょっとビックリでした。

橋を渡り、自然の中に入っていく。

ヒマラヤトレッキングに興味を持ったのは、ある本の中で見た、
一面に広がる「段々畑」がきっかけだった。



こんな景色の広がる中を歩いてみたいと思った。

欧米の整備された国立公園も素敵だけれど、人も馬も水牛も通る石畳の道と棚田の写真に惹きつけられた。



ここヒマラヤの山には生活がある。
今でも、歩くことが唯一の移動手段である場所に、多くの人達が昔と同じように暮らしている。



棚田は機械が入れない。なので、今でも水牛が田畑を耕している。
犬も、牛も、ヤギも、にわとりも、家のまわりで放し飼い。自由に暮らしている。
トレッキングの道に、気ままに歩く牛がいて、最初は驚いたけれど、だんだん慣れてきて、牛の横もサっと通ることができるようになっていった。


実は、ちょっと緊張しています・・。

心配していた狂犬病だったけれど、犬は人間との付き合い方を心得ているようで向こうから近づいてきたりしない。こちらから近づかなければ、噛み付かれるような出来事は起きないように思えた。(ただし、夜は注意が必要。)

ここでは、自然と動物と人が寄り添って暮らしている。
そして、お互いとの付き合い方をよく心得ている、そんな気がした。

ティルケドゥンガに到着。
数ヶ月前に近くで起きた土砂くずれにより電線が切れ、自家発電だった。
9時にはその電気も消えるので、持ってきたろうそくとランプが役立った。
山小屋の小さな部屋の中では、明るすぎる電気より、ゆらゆら揺れるランプの明かりがいい。心がホっとした。

部屋の中はこんな感じ。

洗濯物を干すヒモを持ってきて良かった。

宿で食事を運んでくれたのは、たぶん息子(中1)より若い女の子達だった。
道を歩いているときも、家の仕事をしている子供達に出会った。
家事の手伝いをしている子供達は生き生きしている。
ある程度、責任を持たされて、家庭の中で自分の仕事を持っていることは大切なことなんだな~と感じた。

こんな山の中でもちゃんと学校はあって、子供達は教育を受けている。
貧しい家の子供に対しては近所の人たちがお金を出し合って学校に行かせてあげることもあるそうだ。


膝の上に乗ることにしても、動物の飼い方にしても、ネパールでは人も動物もお互いの距離が近いように思う。
村を通過するたび、子供達の声と動物の鳴き声がする。
新興住宅地育ちで、こういった風景の中にいた経験はないのに、なぜだか懐かしい気がした。

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