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2005-11-09

Vol.7 アンコールワットまでの道のり

数年前、アンコールワットへ行った時の話。
妹と一緒にタイ・カンボジアを周る予定で計画していたのに、
妹が急遽どうしても行かれなくなりキャンセルになってしまった!
アジアを1人で旅したことがない…。
タイには友達夫婦が住んでいるので、ケアしてもらえるが、
カンボジアのアンコールワットは1人で大丈夫???
前日、緊張していたのか?友達と飲みまくり、酔っ払い、
家に着いた瞬間寝てしまった!
ハッと気づいたときには、もう既に朝。
時計を見ると飛行機出発時刻の3時間前!
マっまずい…寝坊した…しかも何も用意していない…。
家から成田まで急いでも1時間半はかかる…。
とりあえず、必要最低限の衣類とカメラを出し、シャワーを浴び、
化粧をしている間に(時間ないのに…)妹に荷物をリュックに詰めてもらった。
出発まで残り2時間半。

急いで電車に乗り、成田へ。まだ昨夜のワインが抜けてない…。
電車で仮眠しつつ、約45分前に成田到着。やった!間に合った!でももうすぐ搭乗時間だろうなぁ?
まず予約していた携帯借り、換金し、カンボジアのビザ用写真を撮らなくては!(それすらも撮っていなかった)
順々にこなし、チェックインカウンターへ行くと大変!
某航空会社のカウンターが長蛇の列に!エエエッ?何でこんなに混んでるの?
まずい、間に合わない…。
イライラしつつ、ビザ用写真もまだ撮れず、やっとチェックインできたのは出発時刻の約20分前。
もう搭乗始まってる…。どうしよう!おいてかれる!
カウンターの人も今からチェックイン?と大慌て。
すぐにチェックインできるかと思いきや、中々できず、待っていると、
どうやら、他の人を間違えてチェックインしてしまったらしい…。
同じ苗字の夫婦がいたらしく…?ん?夫婦?私たちは姉妹(妹のキャンセルはしていなかった)
何故間違えるんだ?あっ!私の名前が男性と間違われた!ひどいわ…。ちゃんとフルネームで確認してよ。
MSって書いてあるのに・・・。
「SHINOBU」って男性にもいますから…よく間違われます。

なんだか、カウンターもバタバタしているし、その間にちゃっかり写真を撮りにいった。
カウンターに戻ると、片手にトランシーバーを持った係員に大きいピンクの飛行機シールを張られ、「さぁ走って!」と空港内を猛ダッシュ!
税関を優先的に入れてもらい、搭乗ゲートへ。
しかも、搭乗ゲートが1番端!もうワインが全身にまわって、クラクラ。
時計を見ると出発の1分前。疲れた。
間に合ったけど、酔いが回って倒れそう。
疲れきった私はタイに着くまで動くこともできなかった。

タイに到着後、乗継してカンボジアのシュムリアップへ。
タイ入国VISAはシュムリアップ空港で手続できる。(今もかな?)
写真を渡し、手続し、入国完了。
入国した瞬間目に入ったのは、バイクに乗せようと必死に声を張り上げる現地のバイクタクシーの方々。
ッ怖い!ガイドブックに寄ると、危険なのでやめた方がいいとのこと。
ちゃんとしたタクシー会社の受付で予約をし、ホテルまで行った。
途中、タクシー運転手は、「明日1日50ドルでタクシー貸切できるけど…」とポツリと一言。
50ドル!? 高い!歩いて周るからいいよ、と思いつつ、空港からホテルまでの距離を地図見ながら図ってみる。結構遠い・・・。
アンコールワットとその周辺を見るには、かなりの距離が…。
帰りも空港まで送ってもらえるし、1人で歩くの怖いし…。
ホテル到着後、翌日の貸し切りをお願いした。
すると、
タクシー運転手:「じゃぁ、朝5時に迎えに来るよ!」
私:「はぁ?ごッ5時?早いから8時くらいでいいよ。」
タクシー:「No!アンコールワットのサンライズ、サンセットを見なきゃダメだよ!」
私:「……分かった!じゃぁ5時ね!(不満気)」
本当に来るんだろうか?最後に50ドルもらえるなら、絶対来るだろうな…と思いつつ、
ホテルの部屋に入ると、何かが動いた!
大きいコオロギが飛んでる!
ギャー!と取り敢えず叫んだものの、叫ぶほど怖さはないので、
必死に窓の外に追い出そうしてみた。
電気の暗い部屋の中、必死にコオロギを追う私。
面倒になってフロントに電話すると、お兄さんが殺虫剤を持参。
オイオイ殺虫剤をまくの?臭くて眠れないじゃない!と私の心の声も届かず、
部屋が白くなるくらい、振りまくお兄さん。

もう、もうどうでもいいやと思い、シャワーを浴びようとした時、また何かが動いた!
動いたものは、湯船の水・・・。前の人が使ったまま、清掃してないんですけど…。
もう我慢の限界。フロントに怒りに行くと、私が怒鳴る前にお兄さんが殺虫剤を渡してきた。
・・・違うよ、虫じゃないってば!
とりあえず、部屋を替えて!と説明し、狭いけど他の部屋に変えてもらった。
やっと落ち着いて寝られる事ができる。
長い一日だった。

翌朝、5時にフロントに行くと、チャトラン(私が勝手に命名した昨日のタクシー運転手)が待っていてくれた。やっぱりちゃんとくるんだなぁと思いつつ出発。

真っ暗闇の中アンコールワットへ。
空がうっすらと明るくなるに連れアンコールワットのシルエットが浮かび上がる。
サンライズを絶対見て欲しいという、チャトランの一言がなかったら、
こんなにキレイな景色は見られなかっただろう。
くっきり浮かび上がる頃には人が増えてきた。
アジアの遺跡を白黒で撮るのってどんな雰囲気になるんだろう?
想像つかないまま、シャッターを押す。

アンコールワットを白黒で撮る

太陽が昇るまで、ずっと、遺跡に佇み、ただ呆然と景色を見ていた。

遺跡のレリーフが歴史を告げる。こんな大きな遺跡が埋もれていたなんて信じられない。
急な石段を上り、上方から見る周りの景色を堪能。
こちらの景色もやはり格別。
出発前、友達に1日ボーとしてられる場所だよ、と聞いていた。
まさにその通り。
アンコールワットの後に、アンコールトムやその周辺の遺跡をチャトランは案内してくれた。
サンセットの時間が近づくにつれ、観光客が増えてくる。
突然スコールになったが、夕日が沈む頃にはすっかり雨もやみ、
夕日に映える遺跡は、雨露で少しキラキラしていた。
完全に沈むまで眺めていたかったけど、飛行機の出発時間が近づく。
飛行機の出発時間まで、チャトランはほぼ全部を案内してくれた。

恐々とカンボジア入りをした昨日が嘘のように、恐怖感は薄れていた。
タクシーを降りるとき、チャトランの写真を一枚撮らせてもらった。
が、逆光だった為、チャトランまでがシルエットになってしまった…。
ここに掲載できないのが、残念。

アジアも奥深いなぁと感じる一日だった。



vol.7-2
少年

vol.7-3
現地ガイドのお兄さん
続きがあります
authormitamura  linkLink  comment1 
categoryPhoto Library  time00:02

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