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2006-06-13

オーストラリア対日本 ワールドカップから考えるオージーサッカー

サッカーワールドカップで、日本はとても悔しいスタートを切った。
後半10分、オージー達に遮二無二攻撃され金星を与えてしまった。

昨日、オーストラリア在住の私の師匠とも言える人が、
ある日本のFMラジオ番組にテレフォンゲストとして招かれていた。
打ち合せでは、サッカーがマイナー競技として位置付けられているオーストラリア
において、試合後の町や人々の様子、彼らの感じ方などをレポートする予定だった。
もちろん日本が勝利すると仮定しての打ち合せだったのは言うまでもない。

こういう気の緩みが世間に蔓延していたのではないだろうか、、、
少なくとも私達には確かにあった。
私は、実際のところ、オーストラリアはラグビー系のフットボールに人気が集中し、
サッカーなどは、国内で角に追いやられているものとばかり思っており、
三浦カズを派遣している日本がオーストラリアに負ける訳がないと高をくくっていた。

実は、オーストラリアでは昨年プロサッカーリーグが設立された。
それまでは、他のフットボールやクリケットの人気の高さが目立っていた。
それは一つに、もともとアングロサクソン系等の民族が最初に移民してきた際、
彼らによってまず先に広められたスポーツが、他のフットボールだったからだ。
サッカーは後年、その他のヨーロッパ移民に持ち込まれたため、遅れを取った。

それともう一つ、サッカーにはプロとしての道が開かれていなかったからである。
つまり、サッカー選手はオーストラリアにいてもお金にならないということで、
有望選手は、ヨーロッパのリーグで活躍しているという隠された現状があった。

選手は各国に散らばっており、国のために戦おうとする選手は少なかった。
個人主義の塊のようなオージーサッカープレイヤーなのだ。
彼らが国際大会に出ないため、FIFAランクも上がらず、
FIFAランクが上がらないので、オーストラリアのサッカーに関する情報は、
ラグビーなどの陰に隠れて日本へほとんど流れて来なかった。

昨年、そんな彼らに国としてサッカーを認めるお墨付きが与えられたのである。
プロリーグ創設のことだ。
国を挙げての後押しに、選手達の吸引力は高まった。
まずは、ワールドカップで自らをアピールし、国内人気を高めようと。
このメンタリティーは、アテネオリンピックのオージー野球にも当てはまる。

そうなると、元々オージーの体格は世界でも最も恵まれた部類に入り、
オーストラリアはスポーツ大国であると自らが宣言していることなどから、
子供が運動をする為の環境作りを始めスポーツに関しては積極的なので、
個人個人の運動能力はかなり高いと見てよいだろう。
また、ヨーロッパで揉まれているため、世界レベルを日常的に体験している。
それら個々の選手をチームとしてうまくまとめたのがヒディングの妙技である。

こういうことから考えると日本戦勝利というものは決して金星ではなく、
勝つための要素は充分揃っていたと考えられる。
アテネの野球同様、下馬評では有利と噂されていた日本は、その時と全く
同じメンタリティーを持って戦うオーストラリアに再び苦い思いをさせられたのだ。

さて、昨日のレポートだが、
シドニーの町には巨大スクリーンが設置され、
オージー達は、前半、他のフットボールの応援と比べて控えめだったらしが、
後半終了10分前からは、まるでサッカーが国技かというように乱舞していたそうな。

australia
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