2006-05-21

-ノスタルジックのドアの向こう- 雲仙観光ホテル



流れた時間だけにしか生み出せないレトロモダンの優美な空間。

ハッと息をのむ絨毯に浪漫の薫り漂うシャンデリアなど
「クラシックリゾート」を作り上げるモチーフをあげたらキリがなく
「社交場」にふさわしい風格が静かに漂うロビーの第一印象は
まるで「劇場」に足を踏み入れるような気分にも似て…。


 激しく雨が打ちつける中
「地獄めぐり」を終えて徒歩でホテルへ向かう。看板を見て左に折れると、長いアプローチのその先にホテルのエントランスが霞んで見えた。

 仕事を終えての熊本からの移動だったので、感慨にふけっている余裕はなく、気を取り直してようやくたどり着いてドアを開けると、男性スタッフがにこやかに歩み寄り、「お預かりします」と言ってこちらの手から閉じた傘をすべるように受け取る。

 荷物がずっしりと身にこたえていた時の思いがけないアプローチ。そのタイミングの良さと気負いのない温かいもてなしに、一瞬にして気持ちが軽くなるから不思議だ。何でもないやりとりと思われるかも知れないが、これが以外と難しく、判で押したような「研修」だけでは教えきれないのが、この「さりげない気配り、心配り」である。


 さて、通された部屋は3Fの角部屋。
ドアのノブが胸のあたり、と言うところからも
外国人用に設えられた
と言うコンセプトが伺える。

お天気が良ければ
光が燦燦と差し込むことだろう。




ベッドサイズは120㎝×200㎝    


お茶2種の他に
アップルティも用意されているのがウレシイ


バルコニーもあり、豊かな緑に角のとれた硫黄の臭いが漂う



シックなタイルとドアの色合いが素敵な
バスルーム


用意されている浴衣も
どこか大正ロマン風



そしてディナーは、天井高4メートル強、200畳と言う空間で…。




キスの白ワイン蒸しはアオサ(のり)のソースで。
下には魚のムースがかくれていて、
トマトソースが挿し色・アクセントで鮮やか。


重厚なスイス風インテリアに、
ガラスに映りこむシャンデリアの輝きが、一層華やかさを演出してくれます。



バーの中から
ロビーに目をやると
こんな感じ












   いい雰囲気でしょう?



アール・ヌーボー大好きな私に、もう言葉はいりません。


戴いたのは70周年記念カクテル
「フラッシュ・バック」


ベースはハーブの味わいが独特の
イエーガー・マイスターですが
口当たりはサッパリしています。




さてさて、冒頭にも出てきたこのモチーフ。
実はここ、バーの床を敷き詰めるタイルなんですよ!!



一歩足を踏み入れた瞬間、
足元からパッと華やかな雰囲気に包む上質の心地良さで
創業当時から変わらず、静かにお客様をお迎えしています。


   



館内では掛け軸に生け花、絵に置物など、
様々なアートが
目を楽しませてくれるのですが…





   

…このマダム・バタフライの絵をみて、20年ほど前に訪ねたグラバー園が
とても懐かしくなり、翌日、帰阪の前に足を運んでみることにしました。


……………………………………………………………… information ………





雲仙観光ホテル

島原半島 三湯物語 > 雲仙
ホテルの歴史はこちらからも… ↑

雲仙お山の情報館
雲仙スパ・ハウス&ビードロ美術館


↑ こちらはバスルームに用意されているコップの下に敷かれたコースター。
コップを取った瞬間、色鮮やかに目に飛び込んでくる雲仙の四季は、
次の滞在を楽しみにさせてくれる気の利いたリトル・サプライズです。
続きがあります

2006-05-14

-天上の朝食- 広島プリンスホテル「羽衣」


地上20Fで戴く朝食は、
その景観だけでも
素敵なご馳走。


気分はまさに店名の
「羽衣」状態で、
極上の1日のスタートが
約束されているかのようです。


 エレベーターを降りて受付までの空間は、思いの外薄暗く、「お席までご案内致します」と対応にあたったスタッフの後ろについて通路をしずしずと歩くことになるのですが、「まだかなぁ」と思った矢先にスタッフが右へ曲がり、視界に180度の瀬戸内パノラマビューが開けたのでした。

 「わぁ!すごい!」
思わず感嘆の声をあげた私を、温かいまなざしでさりげなく振り返り、わずかにうなずくとまた一呼吸置いてゆっくりと歩き出すスタッフ。このホテルは建物が三角柱になっていて(外観は>こちら<をどうぞ)、その三角形の一辺が一面ガラス張りなので光が燦燦と差し込んでくるんです。

 案内されたのは、そのガラス面に沿うように設えられたテーブル席を抜けた一角。エッジのように突き出すガラス面の前に用意された席は直射日光が当たらず、視界を遮るものの何もない、まさに一番良いお席でした。

 ここ元宇品は橋でつながれた島なんですって。

 眼下には風にそよぎ、青々と波打つ木々の緑と白い灯台、そして瀬戸内の穏やかな海に浮かぶ島々と白い軌跡を残して行き交う船の光景が…。

← 下を見下ろすと
   こんな感じ

パノラマは>こちら<の「パークサイド」からどうぞ。


結局、居心地が良過ぎて、気がつけば1時間も滞在していました。

 1Fではバイキングスタイルで朝食を戴くこともできますが、英気を養い1日をスタートさせるなら、是非ともこちらがオススメです。

……… お品書き ……………………………………………………………………

 小 鉢   壬生菜の山海浸し
        湯葉豆腐
 煮 物   つみれ帆立新丈
        八幡蒟蒻 桜長芋
        わらび狐 青味
 焼 物   かます一夜干し
        北山牛蒡
        蛸竹輪 羽地神
 三 珍   ふき味噌山葵
        じゃこ有馬煮(音戸産)
        椎茸味噌
 座 卓   小梅 紫昆布 塩昆布
 台 物   温度玉子
        大根卸し           1名さま ¥2,100  
 中 皿   焼海苔
  汁    味噌汁          
 食 事   白御飯 又は お粥  
       (三次産こしひかり)
香ノ物  二種
果 物  グレープフルーツ
       
※ご飯とお味噌汁はおかわり自由。
※コーヒー、ミルク、オレンジジュースも用意されています。


……………………………………………………………………………………………………………

 また、ここ元宇品の島の海岸線はとても綺麗に整備されていて、広島湾側には夕日の名所もありますので、夕刻前にチェックインしたなら、自転車でのんびり、また犬の散歩に、そして高校生カップルなど思い思いに過ごしていらっしゃる地元の方々に混ざって、お散歩がてらに歩いてみるのも日ごろの運動不足解消になっていいかも。(私が訪ねた時には、カメラ愛好家の方々の集団もいらっしゃいましたよ。)

 



 四国側では静かに月が昇り始めて…












 
地平線の向こうを目指す飛行機  



      






 One more check !
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 もしお天気が良くて、
マリーナ側のお部屋だったら、
是非ともカーテンを「閉めず」に
お休みください。

 翌朝、日の出が優しく
目覚めを誘ってくれることでしょう。

 体内時計は24時間10分のサイクルで動いているそうですが、この10分の誤差を、私たちは光を見ることで毎日リセットしているんですって。

 また、午前中の光は体内時計の針を進め、午後の光は針を遅らせるとも…。

 忙しいビジネスマンやストレスから不定愁訴の症状(不眠や便秘)に悩まされている方ほど、自然に目覚める爽快感を実感して戴けると思いますので、ちょっと足を延ばしてみる価値アリ、と言ったところではないでしょうか。

 さてさて、この日の日の出は午前5時前!
では、早く起きて何をするの?って言う声が聞こえてきそうですが、ただベットの中から昇りゆく日を見ていればいいんですよ。目の奥がほわほわ~っとしてきて、暖かいようなくすぐったいような感覚を楽しむと言いますか…。

 そしてシャワーを浴びて、ニュースを見て…。その後は、驚くほどゆったりとした時間の中で1日を過ごすことが出来ると思います。

 バーからは美しい月ももちろん堪能できましたので、パークサイド側に部屋を取れば、夕日&月夜を愉しむことができるかも知れませんね。
(こちらは未確認ですので、ホテル側にお問い合わせください。)

 最後に、ここから「宮島」へ船でアプローチすることも可能なので、一味違った旅のスタイルを楽しむこともできますよ。

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広島プリンスホテル
和食堂 羽衣(すし処・てんぷら処)

地図 マピオン -+- ホテル提供

広島県観光ホームページ

お天気

月齢カレンダー

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広島バス 時刻表 =21-2号(宇品)線= 広島プリンスホテル行
向洋 → 広島駅南口バスのりばA-② → 八丁堀 →
→ 紙屋町 → 広島港 →
→ 広島プリンスホテル停留所
JR広島駅より平常時40分。

瀬戸内海汽船(株) 時刻表 = 広島プリンスホテル ⇔ 宮島 =
所要時間 26分。

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