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ボリビア第二の都市サンタクルスから南西へ車で約3時間、アンデス山脈の東端にサマイパタの町があります。
山間の小さな町ですが保養地として知られ、最近は外国人の移住先としても人気で、欧米人経営のホテルやレストランもあります。
町は外国人住民と地元の人がうまく共存している様子で、雰囲気も穏やかで、旅行者にとっても居心地よく感じられました。
近くには世界遺産のサマイパタの砦(エル・フエルテ遺跡)や、アンボロ国立公園などの見どころがあり、外国人旅行者の姿も見られます。
町から車で20分ほど行くと、世界遺産のサマイパタの砦(エル・フエルテ遺跡)があります。
長さ220m、幅65mの岩の表面に、幾何学模様や動物、宗教的な図柄が彫られており、世界最大級の石の彫刻と言われています。
建設の目的は諸説ありますが、宗教儀式と管理のための施設だったという説が有力です。
遺跡は、宗教儀式のエリアと管理エリアの2つに分かれています。
儀式エリアでは、岩に模様が彫られているほかに、像を祀るための窪みや水路なども見られます。
岩に登るのは禁止されていますが、すぐ横に設置された展望デッキから間近に眺められます。
管理エリアには、異なる年代に作られたさまざまな施設、マーケットや監視塔、軍事訓練場の跡などがあります。
この地は昔から、さまざまな文化が行きかった「文化のるつぼ」で、紀元400年頃のモホコヤ文化から1400~1500年代のインカ文明、そしてスペイン植民地時代まで、各時代の史跡が残っているそうです。
遺跡は山上の見渡しのよい場所にあります。
晴れていれば周りの山々も見渡せたのでしょうが、この日はあいにくの曇りで残念です。
サマイパタのもう一つの見所が、アンボロ国立公園。
約43万ha(富山県とほぼ同じ)の広大な国立公園で、エリアによって環境が違いますが、サマイパタ周辺では、エレチョと呼ばれる巨大シダの森を行くトレッキングが楽しめます。
巨大シダの森へは、まずはサマイパタの町から山道を車で行き、道の終点で下車してトレッキング開始。
車道は悪路で、雨の後には通行できなくなることもあり、このときは数日の天候待ちを強いられました。
森へ入っていくと、やがて巨大なシダが現れます。
シダの成長は1年に2mmという大変ゆっくりしたもので、今見られるシダの樹齢は平均で約3000年だそうです。
大木のようなシダたちの間を歩いていると、まるで古代の森にでも迷い込んだ気分になります。
シダの森の上下を繰り返して、展望スポットに到着します。山々が見渡せ、気持ちが良いです。
ボックスランチを食べ、駐車場へ下山してトレッキング終了です。
サンタクルスへはマイアミや南米主要都市から空路があります。
サンタクルスからサマイパタへは国道7号線経由で約130㎞。
サマイパタの町にもホテルがありますが、サンタクルスを拠点に専用車で日帰りも可能です。
また、チェゲバラの最期の地、バジェグランデとの周遊アレンジも日数があれば可能です。
南米大陸の中央部にあるパラグアイ共和国。その西半分がチャコ地方と呼ばれるエリアです。
その広さは日本の本州プラス四国にほぼ相当し、人口はわずか20万人。
まばらに人が暮らし、喧騒や混雑とはまるで無縁の世界です。
チャコ地方は農牧・畜産が盛んで、その中心はドイツ系移民が担ってきました。
彼らはキリスト教の一宗派であるメノニータの人々で、
宗教上の理由でドイツ国外に新天地を求め、ここチャコに根を下ろしました。
チャコの中心都市・フィラデルフィアにはドイツ系住民が多く、聞こえてくる言葉もドイツ語。
南米なのに、まるで別の国に来たようです。
初期のドイツ系移民。フィラデルフィアの博物館にて
チャコを旅するとあちこちで見かけるのが、でっぷりと太ったボラーチョの木。
スペイン語で酔っぱらいの意味で、飲みすぎの人のように太っているからだと言われます。
そのユニークな姿はに思わずカメラを向けてしまいます。
巨体に似合わず、冬にはピンクのかわいらしい花をつけます。
フィラデルフィアから約100kmのラグーナ・カンポマリアには、
アンデス地方からピンクのフラミンゴが冬の寒さを避けて集まってきます。
一帯は自然保護区となっており、まさに渡り鳥のオアシスです。
チャコには無数の農場がありますが、中には旅行者が滞在できる農場もあり、
町を離れ、南米の田舎でゆっくり寛ぐステイも、ここならでは。
豪快なアサード(バーベキュー)も楽しめます。
まさに南米の秘境、チャコ・パラグアイ。
一味違った南米旅行の一コマに、いかがでしょうか。
パラグアイの首都アスンシオンへはマドリッドやサンパウロ、ブエノスアイレス、リマなどから空路があります。
アスンシオン国際空港からフィラデルフィアへは国道9号線(ルータ・トランスチャコ)経由で約450㎞。
中心都市フィラデルフィアや近隣のロマプラタにはホテルがあり、宿泊できる観光農場もあります。
2018-10-11
ボリビアの世界遺産・サマイパタの砦
サマイパタとは
ボリビア第二の都市サンタクルスから南西へ車で約3時間、アンデス山脈の東端にサマイパタの町があります。
山間の小さな町ですが保養地として知られ、最近は外国人の移住先としても人気で、欧米人経営のホテルやレストランもあります。
町は外国人住民と地元の人がうまく共存している様子で、雰囲気も穏やかで、旅行者にとっても居心地よく感じられました。
近くには世界遺産のサマイパタの砦(エル・フエルテ遺跡)や、アンボロ国立公園などの見どころがあり、外国人旅行者の姿も見られます。
世界遺産・サマイパタの砦
町から車で20分ほど行くと、世界遺産のサマイパタの砦(エル・フエルテ遺跡)があります。
長さ220m、幅65mの岩の表面に、幾何学模様や動物、宗教的な図柄が彫られており、世界最大級の石の彫刻と言われています。
建設の目的は諸説ありますが、宗教儀式と管理のための施設だったという説が有力です。
遺跡は、宗教儀式のエリアと管理エリアの2つに分かれています。
儀式エリアでは、岩に模様が彫られているほかに、像を祀るための窪みや水路なども見られます。
岩に登るのは禁止されていますが、すぐ横に設置された展望デッキから間近に眺められます。
管理エリアには、異なる年代に作られたさまざまな施設、マーケットや監視塔、軍事訓練場の跡などがあります。
この地は昔から、さまざまな文化が行きかった「文化のるつぼ」で、紀元400年頃のモホコヤ文化から1400~1500年代のインカ文明、そしてスペイン植民地時代まで、各時代の史跡が残っているそうです。
遺跡は山上の見渡しのよい場所にあります。
晴れていれば周りの山々も見渡せたのでしょうが、この日はあいにくの曇りで残念です。
アンボロ国立公園
サマイパタのもう一つの見所が、アンボロ国立公園。
約43万ha(富山県とほぼ同じ)の広大な国立公園で、エリアによって環境が違いますが、サマイパタ周辺では、エレチョと呼ばれる巨大シダの森を行くトレッキングが楽しめます。
巨大シダの森へは、まずはサマイパタの町から山道を車で行き、道の終点で下車してトレッキング開始。
車道は悪路で、雨の後には通行できなくなることもあり、このときは数日の天候待ちを強いられました。
森へ入っていくと、やがて巨大なシダが現れます。
シダの成長は1年に2mmという大変ゆっくりしたもので、今見られるシダの樹齢は平均で約3000年だそうです。
大木のようなシダたちの間を歩いていると、まるで古代の森にでも迷い込んだ気分になります。
シダの森の上下を繰り返して、展望スポットに到着します。山々が見渡せ、気持ちが良いです。
ボックスランチを食べ、駐車場へ下山してトレッキング終了です。
アクセス
サンタクルスへはマイアミや南米主要都市から空路があります。
サンタクルスからサマイパタへは国道7号線経由で約130㎞。
宿泊
サマイパタの町にもホテルがありますが、サンタクルスを拠点に専用車で日帰りも可能です。
また、チェゲバラの最期の地、バジェグランデとの周遊アレンジも日数があれば可能です。
2018-10-05
南米の秘境、チャコ・パラグアイ
チャコ・パラグアイとは
南米大陸の中央部にあるパラグアイ共和国。その西半分がチャコ地方と呼ばれるエリアです。
その広さは日本の本州プラス四国にほぼ相当し、人口はわずか20万人。
まばらに人が暮らし、喧騒や混雑とはまるで無縁の世界です。
チャコ地方は農牧・畜産が盛んで、その中心はドイツ系移民が担ってきました。
彼らはキリスト教の一宗派であるメノニータの人々で、
宗教上の理由でドイツ国外に新天地を求め、ここチャコに根を下ろしました。
チャコの中心都市・フィラデルフィアにはドイツ系住民が多く、聞こえてくる言葉もドイツ語。
南米なのに、まるで別の国に来たようです。
初期のドイツ系移民。フィラデルフィアの博物館にて
チャコを旅するとあちこちで見かけるのが、でっぷりと太ったボラーチョの木。
スペイン語で酔っぱらいの意味で、飲みすぎの人のように太っているからだと言われます。
そのユニークな姿はに思わずカメラを向けてしまいます。
巨体に似合わず、冬にはピンクのかわいらしい花をつけます。
フィラデルフィアから約100kmのラグーナ・カンポマリアには、
アンデス地方からピンクのフラミンゴが冬の寒さを避けて集まってきます。
一帯は自然保護区となっており、まさに渡り鳥のオアシスです。
チャコには無数の農場がありますが、中には旅行者が滞在できる農場もあり、
町を離れ、南米の田舎でゆっくり寛ぐステイも、ここならでは。
豪快なアサード(バーベキュー)も楽しめます。
まさに南米の秘境、チャコ・パラグアイ。
一味違った南米旅行の一コマに、いかがでしょうか。
アクセス
パラグアイの首都アスンシオンへはマドリッドやサンパウロ、ブエノスアイレス、リマなどから空路があります。
アスンシオン国際空港からフィラデルフィアへは国道9号線(ルータ・トランスチャコ)経由で約450㎞。
宿泊
中心都市フィラデルフィアや近隣のロマプラタにはホテルがあり、宿泊できる観光農場もあります。